News
Show Furigana

インフル患者かんじゃ 今季こんきはじめてぜろぜろまんにんちょう 流行りゅうこうピークか

2017-02-03 07:23:36

avatar
先月せんげつきゅうにちまでのいち週間しゅうかん全国ぜんこく医療いりょう機関きかん受診じゅしんしたインフルエンザ患者かんじゃ推計すいけいぜろいちまんにんのぼり、こんシーズンはじめてぜろぜろまんにんえたことが国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょ調査ちょうさでわかりました。専門せんもん流行りゅうこうのピークにさしかかり、しばらく患者かんじゃおお状態じょうたいつづくとしていて、手洗てあらいなどの対策たいさく徹底てっていびかけています。
国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょによりますと、先月せんげつきゅうにちまでのいち週間しゅうかん全国ぜんこくおよそぜろぜろぜろ医療いりょう機関きかん受診じゅしんしたインフルエンザの患者かんじゃは、いち医療いりょう機関きかんたりでさんきゅうよんいちにんで、これをもと推計すいけいした患者かんじゃすうぜろいちまんにんまえしゅうくらべてよんぜろまんにんえ、こんシーズンはじめてぜろぜろまんにんえました。

各地かくち流行りゅうこう状況じょうきょうあらわいち医療いりょう機関きかんたりの患者かんじゃすう都道とどう府県ふけんべつますと、宮崎みやざきけんきゅうぜろはちにんもっとおおく、いで福岡ふくおかけんいちにん愛知あいちけんよんろくはちにん埼玉さいたまけんいちろくはちにんなどとなっていて、しゅう連続れんぞくですべての都道とどう府県ふけんまえしゅうより患者かんじゃ報告ほうこくえました。

おおきな流行りゅうこうきているおそれをしめす「警報けいほうレベル」をえる患者かんじゃすう地域ちいきも、栃木とちぎけん鳥取とっとりけんのぞくすべての都道とどう府県ふけんています。

また、流行りゅうこうのほとんどは高齢こうれいしゃ重症じゅうしょうしやすいとされるえい香港ほんこんがたばれるタイプで、入院にゅういん患者かんじゃ報告ほうこくではろくぜろだい以上いじょう全体ぜんたいななわりちかくをめています。

国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょ砂川すなかわとみ正室せいしつちょうは「全国ぜんこくてき急激きゅうげき患者かんじゃえていて、流行りゅうこうのピークにさしかかっているとかんがえられる。しばらく患者かんじゃおお状態じょうたいつづくので、手洗てあらいやうがいなどの対策たいさく徹底てっていするとともに、発症はっしょうしたら自宅じたく安静あんせいにするなどして感染かんせん拡大かくだいふせ対策たいさくをとってほしい。また、水分すいぶんがとりづらかったり、いきくるしくなったりするなど重症じゅうしょうサインられたら、すみやかに医療いりょう機関きかん受診じゅしんしてほしい」とはなしています。

専門せんもん「ワクチン接種せっしゅ対策たいさく徹底てっていを」

ワクチンを接種せっしゅしたのにインフルエンザにかかったというひともいるかとおもいますが、インフルエンザワクチンの最大さいだい目的もくてき肺炎はいえん脳症のうしょうといった重症じゅうしょうふせぐことで、ねつやせきなどの症状しょうじょうるのをかならずしもふせげるものではないため、専門せんもんは「接種せっしゅ油断ゆだんせず、手洗てあらいやうがいなどの対策たいさく徹底てっていしてほしい」と注意ちゅういびかけています。

インフルエンザウイルスはくちはなから体内たいない侵入しんにゅうし、おもにのどやはなおく細胞さいぼう増殖ぞうしょくします。これが「感染かんせん」とばれる段階だんかいで、ウイルスがさらに増殖ぞうしょくし、細胞さいぼうダメージあたはじめるとからだ免疫めんえき反応はんのうなどにともなって高熱こうねつやせきなどの症状しょうじょうて「発症はっしょう」します。

専門せんもんによりますと、ワクチン接種せっしゅけると体内たいないでウイルスを攻撃こうげきする「抗体こうたい」とばれる物質ぶっしつつくられ血液けつえきを通をつうじて全身ぜんしん行き渡いきわたりますが、インフルエンザウイルスが感染かんせんするのどやはなおく粘膜ねんまくなどでは十分じゅうぶんりょう抗体こうたいができません。このため、ワクチン接種せっしゅでは、ウイルスの「感染かんせん」を完全かんぜんふせぐことはできず、高熱こうねつやせきなどがる「発症はっしょう」をおさえる効果こうかも「一定いってい程度ていど」だということです。

一方いっぽう、インフルエンザワクチンの効果こうかおおきいとされるのは、ウイルスがさらに体内たいない増殖ぞうしょくつづけ、肺炎はいえん脳症のうしょうといったおも症状しょうじょう引き起ひきおこすのをふせ効果こうかで、とくにさまざまな病気びょうきかかえる高齢こうれいしゃではワクチン接種せっしゅ重要じゅうようとなります。実際じっさい高齢こうれいしゃ対象たいしょうとした研究けんきゅうで、ワクチンの接種せっしゅけるとインフルエンザで死亡しぼうするのをはちぜろふせげたとする報告ほうこくもあります。

このため、法律ほうりつもとづく定期ていき接種せっしゅ対象たいしょうも、ろくさい以上いじょう高齢こうれいしゃと、ろくぜろさいからろくさい未満みまんひと心臓しんぞう腎臓じんぞうなどに慢性まんせい病気びょうきかかえるひととなっています。

感染かんせんしょう問題もんだいくわしい川崎かわさき健康けんこう安全あんぜん研究所けんきゅうじょ岡部おかべ信彦のぶひこ所長しょちょうは「これから流行りゅうこうのピークをむかえるにあたって、ワクチンをったひとでも発症はっしょうする可能かのうせいがあることを自覚じかくしてほしい。せっけんを使つかった手洗てあらいやうがいなどの対策たいさく徹底てっていするとともに、発症はっしょうしてしまったらマスク着用ちゃくようしたりいえ安静あんせいにするなどして、まわりにひろげない配慮はいりょをしてほしい」とはなしています。
ソース:NHK ニュース