溶とけ落おちた核かく燃料ねんりょうの状況じょうきょう調しらべる特殊とくしゅロボットを公開こうかい

東京とうきょう電力でんりょく福島ふくしま第だい一いち原子力げんしりょく発電はつでん所しょでは、２に号機ごうきに続つづいて１いち号機ごうきでも溶とけ落おちた核かく燃料ねんりょうの状況じょうきょうを調しらべるため、来月らいげつにも原子げんし炉ろを覆おおう格納かくのう容器ようきにロボットを投入とうにゅうする計画けいかくで、開発かいはつが進すすめられている、ワカサギ釣づりのように搭載とうさいしたカメラを下おろしていくロボットが茨城いばらき県けん日立ひたち市しで公開こうかいされました。

公開こうかいされたのは、初はじめは長ながさ７なな０ぜろセンチ、直径ちょっけい１いち０ぜろセンチ足たらずの細長ほそながい形状けいじょうで、細ほそい配管はいかんを通り抜とおりぬけたあと、幅はば２に８はちセンチのコの字じ型がたに変形へんけいするロボットです。

３さん日にち、茨城いばらき県けん日立ひたち市しのメーカーの工場こうじょうに作つくられた福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ１いち号機ごうきの格納かくのう容器ようきの一部いちぶを再現さいげんした施設しせつで走行そうこう試験しけんの様子ようすが公開こうかいされました。

１いち号機ごうきは事故じこで溶とけ落おちた核かく燃料ねんりょうが原子げんし炉ろの底そこを抜ぬけ、構造こうぞう物ぶつと混まじり合あった燃料ねんりょうデブリとなって格納かくのう容器ようきの下したに広ひろがっている可能かのう性せいがあります。

ロボットには合あわせて５ご台だいのカメラが搭載とうさいされ、担当たんとう者しゃはロボットから送おくられてくる映像えいぞうを頼たよりに、遠隔えんかく操作そうさで人ひとが立ち入たちいれない格納かくのう容器ようきの内部ないぶを移動いどうさせます。途中とちゅう、移動いどうルートになっている足場あしばの隙間すきまからカメラと線量せんりょう計けいを取り付とりつけたケーブルをワカサギ釣づりのように垂たらし、格納かくのう容器ようきの底そこにあると見みられるデブリの状態じょうたいを調しらべます。

１いち号機ごうきの格納かくのう容器ようきの底そこは２にメートル余あまりの深ふかさまで濁にごった汚染おせん水すいがたまっていることがわかっていて、水中すいちゅうの様子ようすを映像えいぞうで捉とらえられない場合ばあいは、計測けいそくされた放射線ほうしゃせん量りょうからデブリの広ひろがりを推定すいていすることにしています。

調査ちょうさは来月らいげつにも行おこなわれる予定よていで、ロボットを開発かいはつした日立ひたちＧじ-Ｅい-ニュークリア・エナジーの岡田おかだ聡さとし主任しゅにん技師ぎしは「核かく燃料ねんりょうが格納かくのう容器ようきの底そこでどこまで溶とけて広ひろがっているのかがわかれば、核かく燃料ねんりょうを取り出とりだす方法ほうほうを決きめるうえで大おおきな手てがかりになる」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース