作家さっかの三浦みうら朱門しゅもんさん死去しきょ 文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんも務つとめる

戦後せんごの日本にっぽん社会しゃかいや個人こじんの在り方ありかたを考かんがえた「箱庭はこにわ」などの作品さくひんで知しられ、文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんも務つとめた、作家さっかの三浦みうら朱門しゅもんさんが、３さん日にち、亡なくなりました。９きゅう１いち歳さいでした。

三浦みうらさんは大正たいしょう１いち５ご年ねんに東京とうきょうで生うまれ、昭和しょうわ２に３さん年ねんに東京とうきょう大学だいがく文学部ぶんがくぶを卒業そつぎょうしたあと、日本にっぽん大学だいがく芸術げいじゅつ学部がくぶの講師こうしを務つとめながら執筆しっぴつ活動かつどうを開始かいしし、戦後せんごの作家さっかの中なかでも、より身近みぢかな生活せいかつを題材だいざいにした「第だい三さんの新人しんじん」として注目ちゅうもくされました。

戦後せんごの日本にっぽん社会しゃかいや個人こじんの在り方ありかたを考かんがえた数すう多おおくの作品さくひんを発表はっぴょうし、昭和しょうわ４よん２に年ねんに、経済けいざい的てきな豊ゆたかさの一方いっぽうで心こころが荒あれ、崩壊ほうかいしていく家族かぞくを描えがいた「箱庭はこにわ」で、新潮社しんちょうしゃ文学ぶんがく賞しょうを受賞じゅしょうしました。

昭和しょうわ５ご８はち年ねんには、戦時せんじ中ちゅうにともに学生がくせい生活せいかつを送おくった男おとこたちの、その後そのごの再会さいかいを通をとおして昭和しょうわの変化へんかを描えがいた「武蔵野むさしのインディアン」で、芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ大臣だいじん賞しょうを受賞じゅしょうしています。

また、文教ぶんきょう行政ぎょうせいや文化ぶんか振興しんこうにも取り組とりくみ、昭和しょうわ６ろく０ぜろ年ねんから１いち年ねん余あまり、文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんを務つとめたほか、平成へいせい１いち６ろく年ねんから１いち０ぜろ年間ねんかん、日本にっぽん芸術げいじゅつ院いんの院長いんちょうも務つとめました。
三浦みうらさんは平成へいせい１いち１いち年ねんに文化ぶんか功労こうろう者しゃに選えらばれています。

妻つまは同おなじ作家さっかの曽野その綾子あやこさんで、夫婦ふうふで執筆しっぴつした作品さくひんもあります。
関係かんけい者しゃによりますと、三浦みうらさんは３さん日にちの朝あさ、亡なくなったということです。

黒井くろい千次せんじさん「身近みぢかな題材だいざい通とおして時代じだい映し出うつしだす」

三浦みうらさんと親交しんこうがあり、日本にっぽん芸術げいじゅつ院いんの院長いんちょうの職しょくを三浦みうらさんから引き継ひきついだ、作家さっかの黒井くろい千次せんじさんは、「三浦みうらさんの作品さくひんは、身近みぢかな題材だいざいを通をとおして当時とうじの時代じだいをよく映し出うつしだしていた。三浦みうらさんは作家さっかとしての活動かつどう以外いがいにも、障害しょうがい者しゃの人ひとたちの文化ぶんか活動かつどうに力ちからを入いれるなど、実じつにいろいろなことに取り組とりくまれていた。尊敬そんけいする作家さっかが亡なくなるのは少すこし心細こころぼそいですが、長ながい間まご苦労ごくろう様さまでしたと伝つたえたいです」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース