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北朝鮮国籍の男拘束 2人の女に犯行指示か
2017-02-18 10:53:15

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム氏(金正男)がマレーシアで殺害された事件で、警察は、事件に関与した疑いで北朝鮮国籍の男1人を17日夜、拘束しました。現地メディアは、この男が、すでに拘束されている2人の女に犯行を指示するなどしていた1人である可能性があると伝えています。
マレーシアのクアラルンプール国際空港で、今月13日、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム氏が体調不良を訴えて病院へ搬送される途中で死亡し、マレーシアの警察は殺人事件として捜査しています。
マレーシア警察は、18日、この事件に関与した疑いで北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)を17日夜、拘束したと発表しました。
具体的な容疑などについては明らかにされていませんが、地元メディアによりますと、この男はインドネシアを頻繁に訪れ、すでに拘束されているインドネシア人の女と接触していたということです。
また、警察は、拘束している2人の女に犯行を指示していたと見られる4人の男を特定し、17日の朝、監視カメラの映像をマレーシア国内の警察に配り、男らを一斉に手配したということです。地元メディアは、17日夜に逮捕された北朝鮮国籍の男が4人のうちの1人である可能性があると伝えています。
この事件について、韓国の情報機関は、北朝鮮の工作員がキム・ジョンナム氏を毒物を使って殺害したという見方を示していましたが、北朝鮮国籍の男が拘束されたのはこれが初めてです。
マレーシア警察は、18日、この事件に関与した疑いで北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)を17日夜、拘束したと発表しました。
具体的な容疑などについては明らかにされていませんが、地元メディアによりますと、この男はインドネシアを頻繁に訪れ、すでに拘束されているインドネシア人の女と接触していたということです。
また、警察は、拘束している2人の女に犯行を指示していたと見られる4人の男を特定し、17日の朝、監視カメラの映像をマレーシア国内の警察に配り、男らを一斉に手配したということです。地元メディアは、17日夜に逮捕された北朝鮮国籍の男が4人のうちの1人である可能性があると伝えています。
この事件について、韓国の情報機関は、北朝鮮の工作員がキム・ジョンナム氏を毒物を使って殺害したという見方を示していましたが、北朝鮮国籍の男が拘束されたのはこれが初めてです。
北朝鮮大使館員が警察署に
クアラルンプール空港の近くにある警察署に、現地時間の18日午後、北朝鮮大使館の車が訪れ、書類を手にした大使館の職員が警察署の中に入りました。
この警察署では、これまでに拘束されたインドネシア人の女とベトナムのパスポートを持った女が取り調べを受けていて、18日午前中にはベトナム大使館の車も訪れていました。
今回の事件をめぐっては、17日夜、新たに北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者が警察に拘束されていて、地元紙の記者は、リ容疑者もこの警察署で取り調べを受けている可能性が高いと話しています。
この警察署では、これまでに拘束されたインドネシア人の女とベトナムのパスポートを持った女が取り調べを受けていて、18日午前中にはベトナム大使館の車も訪れていました。
今回の事件をめぐっては、17日夜、新たに北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者が警察に拘束されていて、地元紙の記者は、リ容疑者もこの警察署で取り調べを受けている可能性が高いと話しています。
実況見分を取材した地元記者は
マレーシアの警察は、17日未明、拘束した女2人を連れて、事件現場となったクアラルンプール国際空港の第2ターミナルで、およそ1時間半、当時の状況を詳しく調べました。
その様子を取材していたマレーシアの中国語の新聞「中国報」の記者は、NHKの取材に対して、「警察は、現場で女に対して当時の様子を繰り返し再現させていた。女が手を洗うため事件のあとに向かったトイレや、タクシー乗り場までの逃走ルートも詳しく調べていた」と説明しました。そのうえで、「女2人は緊張し、おびえている様子で警察からの指示を受けて、ただ静かにしていた。ごく一般的な若い女性にしか見えなかった」と当時の印象を話しました。
その様子を取材していたマレーシアの中国語の新聞「中国報」の記者は、NHKの取材に対して、「警察は、現場で女に対して当時の様子を繰り返し再現させていた。女が手を洗うため事件のあとに向かったトイレや、タクシー乗り場までの逃走ルートも詳しく調べていた」と説明しました。そのうえで、「女2人は緊張し、おびえている様子で警察からの指示を受けて、ただ静かにしていた。ごく一般的な若い女性にしか見えなかった」と当時の印象を話しました。
インドネシア副大統領 工作員との見方を否定
事件に関与した疑いで拘束されたインドネシア人のシティ・アイシャ容疑者について、インドネシアのカラ副大統領は、北朝鮮の工作員との見方を否定しました。
カラ副大統領は17日、記者団に対し、「もし彼女が工作員であれば、身を隠すなどの潜伏先があると思うが、なぜ空港の近くにあるホテルに泊まっていたのか」と指摘し、事件当初にメディアが伝えた北朝鮮の工作員という見方を否定しました。
そのうえで、「これまでに提供を受けた情報や報道から言えることは、彼女はだまされた被害者だということだ」と述べ、シティ容疑者が適切な処遇を受けられるよう弁護士による法的な支援や容疑者への接見などインドネシア政府としても対応に全力を挙げる考えを示しました。
カラ副大統領は17日、記者団に対し、「もし彼女が工作員であれば、身を隠すなどの潜伏先があると思うが、なぜ空港の近くにあるホテルに泊まっていたのか」と指摘し、事件当初にメディアが伝えた北朝鮮の工作員という見方を否定しました。
そのうえで、「これまでに提供を受けた情報や報道から言えることは、彼女はだまされた被害者だということだ」と述べ、シティ容疑者が適切な処遇を受けられるよう弁護士による法的な支援や容疑者への接見などインドネシア政府としても対応に全力を挙げる考えを示しました。
ソース:NHK ニュース