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食物アレルギー 新しい治療法に注目集まる
2017-02-19 20:09:29

20日は、日本アレルギー協会が定めた「アレルギーの日」です。子どもに多い食物アレルギーでは、専門の医師の指導の下で行う新しい治療法が注目されています。
食物アレルギーは、アレルギーのある食べ物を食べたときに発症し、湿疹やおう吐、それに呼吸困難などを引き起こして、最悪の場合は、死亡することもあります。専門家によりますと、患者数は、1歳未満の子どもの10人に1人に上ると言われています。
最近注目されているのは、アレルギーのある食べ物をあえて食べさせることで、耐性を身につけさせる「経口免疫療法」と呼ばれる新しい治療法です。子どもがアレルギー反応を起こさない量を見極めたうえで、症状に合わせて1グラムに満たないようなわずかな量を毎日決まった時間に食べさせ、定期的に検査で耐性が付いたかどうか確認しながら、食べる量を徐々に増やしていきます。
子どもが誤って耐性を超える量を口にすると、激しいアレルギー反応を起こしてしまうため、必ず専門知識を持った医師の指導の下で行なわなければなりません。この治療法に取り組んでいる国立病院機構相模原病院の海老澤元宏医師によりますと、全国の医療機関のうち、およそ100施設でこの治療を行っているということで、海老澤医師は「インターネットのさまざまな情報をうのみにして、誤った対応をしてしまう保護者も多いので、専門の医療機関を受診するよう呼びかけるとともに、かかりつけ医と連携して、適切な治療に結びつける仕組みを作る必要がある」と指摘しています。
最近注目されているのは、アレルギーのある食べ物をあえて食べさせることで、耐性を身につけさせる「経口免疫療法」と呼ばれる新しい治療法です。子どもがアレルギー反応を起こさない量を見極めたうえで、症状に合わせて1グラムに満たないようなわずかな量を毎日決まった時間に食べさせ、定期的に検査で耐性が付いたかどうか確認しながら、食べる量を徐々に増やしていきます。
子どもが誤って耐性を超える量を口にすると、激しいアレルギー反応を起こしてしまうため、必ず専門知識を持った医師の指導の下で行なわなければなりません。この治療法に取り組んでいる国立病院機構相模原病院の海老澤元宏医師によりますと、全国の医療機関のうち、およそ100施設でこの治療を行っているということで、海老澤医師は「インターネットのさまざまな情報をうのみにして、誤った対応をしてしまう保護者も多いので、専門の医療機関を受診するよう呼びかけるとともに、かかりつけ医と連携して、適切な治療に結びつける仕組みを作る必要がある」と指摘しています。
治療法知らず疲弊した母親も
専門の医師の下で経口免疫療法を娘が受けている都内に住む40代の母親に話を聞きました。
15歳の娘は、生後3か月の時に体調を崩して近所のかかりつけ医を受診し、卵や肉、魚など、さまざまな食べ物のアレルギーがあると診断されました。この際、医師からはアレルギーのある食材を避けるよう指導されましたが、検査では、どの食材にアレルギー反応が出るのか、すべては特定できなかったということです。このため子どもが食べた食材を毎日記録して、どの食材にアレルギー反応が出るかを調べたうえで、それを子どもが口にしないよう細心の注意を払ったといいます。
しかし目を離したすきに、子どもが自分で口に入れてしまうなどしてたびたびショック状態に陥り、呼吸困難になって救急車で搬送されたこともあったということです。現在は経口免疫療法を受けて、食べられるものが徐々に増えてきているということです。
母親は、「当時は、治療ができる医療機関があることもわかっていなかった。どれだけ気をつけても子どもがアレルギーを起こしてしまうので、精神的に疲れ果ててしまい、『もうこの子は食べられなくてもいい、こういう人生なんだから』と諦めてしまっていた。娘の食物アレルギーが、さらに改善することを願うとともに、こうした治療法がどの医療機関でも受けられるようになってほしい」と話しています。
15歳の娘は、生後3か月の時に体調を崩して近所のかかりつけ医を受診し、卵や肉、魚など、さまざまな食べ物のアレルギーがあると診断されました。この際、医師からはアレルギーのある食材を避けるよう指導されましたが、検査では、どの食材にアレルギー反応が出るのか、すべては特定できなかったということです。このため子どもが食べた食材を毎日記録して、どの食材にアレルギー反応が出るかを調べたうえで、それを子どもが口にしないよう細心の注意を払ったといいます。
しかし目を離したすきに、子どもが自分で口に入れてしまうなどしてたびたびショック状態に陥り、呼吸困難になって救急車で搬送されたこともあったということです。現在は経口免疫療法を受けて、食べられるものが徐々に増えてきているということです。
母親は、「当時は、治療ができる医療機関があることもわかっていなかった。どれだけ気をつけても子どもがアレルギーを起こしてしまうので、精神的に疲れ果ててしまい、『もうこの子は食べられなくてもいい、こういう人生なんだから』と諦めてしまっていた。娘の食物アレルギーが、さらに改善することを願うとともに、こうした治療法がどの医療機関でも受けられるようになってほしい」と話しています。
ソース:NHK ニュース