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ジョンナム氏殺害 息子が現地に到着か 動向に注目
2017-02-21 10:12:19

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム(金正男)氏がマレーシアで殺害された事件で、現地の北朝鮮大使館が遺体の引き渡しを求めているのに対し、マレーシア政府は家族を優先するとしています。一部の地元メディアは、キム・ジョンナム氏の息子が現地に到着したと伝えていて、家族の動向に注目が集まっています。
今月13日、マレーシアの首都クアラルンプールでキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム氏が殺害され、マレーシアの警察は、事件に関与したとしてインドネシア人とベトナム人の合わせて2人の女と北朝鮮国籍の男1人を拘束するとともに、北朝鮮国籍の男4人の行方を捜査しています。
マレーシアにある北朝鮮大使館は「何者かが裏で手を引いているのではないか」などと主張し、地元警察による捜査に強い不満を表明し、遺体の早期引き渡しを求めています。
これに対し、マレーシア警察は家族からDNAサンプルの提供を受けたうえで、遺体を家族に優先的に引き渡すとしていて、北朝鮮の要求を受け入れない姿勢を示しています。
こうした中で、一部の地元メディアは、キム・ジョンナム氏の息子のハンソル氏が20日夜、クアラルンプールに到着したと伝えました。ハンソル氏の姿は確認されていませんが、遺体が安置されている病院には21日未明、警察の特殊部隊が到着して日本時間の昼前まで警備を強化していました。
ハンソル氏が遺体を引き取る意思を示し、マレーシア政府が応じれば、北朝鮮がさらに反発を強めることが予想され、ハンソル氏の動向に注目が集まっています。
マレーシアにある北朝鮮大使館は「何者かが裏で手を引いているのではないか」などと主張し、地元警察による捜査に強い不満を表明し、遺体の早期引き渡しを求めています。
これに対し、マレーシア警察は家族からDNAサンプルの提供を受けたうえで、遺体を家族に優先的に引き渡すとしていて、北朝鮮の要求を受け入れない姿勢を示しています。
こうした中で、一部の地元メディアは、キム・ジョンナム氏の息子のハンソル氏が20日夜、クアラルンプールに到着したと伝えました。ハンソル氏の姿は確認されていませんが、遺体が安置されている病院には21日未明、警察の特殊部隊が到着して日本時間の昼前まで警備を強化していました。
ハンソル氏が遺体を引き取る意思を示し、マレーシア政府が応じれば、北朝鮮がさらに反発を強めることが予想され、ハンソル氏の動向に注目が集まっています。
息子のキム・ハンソル氏とは
キム・ジョンナム(金正男)氏の息子のキム・ハンソル氏は、1995年生まれで現在、21歳と見られます。ピョンヤン(平壌)で生まれ、幼いころにマカオに移り住みました。
ハンソル氏は2011年に、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナにあるインターナショナルスクールに留学しました。留学中の2012年には、フィンランドのテレビ局のインタビューに流ちょうな英語で応じ、父親のジョンナム氏について「父は政治に関心がない」と述べました。
祖父のキム・ジョンイル(金正日)総書記や、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長について、「会ったことがない」と述べたほか、キム委員長について「どのように独裁者になったかは知らない」と述べました。
また、このときハンソル氏は「父は私に『自分の人生を生きなさい』と述べていた。飢えに苦しむ人のことを考え、自分の恵まれた状況に感謝しなさいと教えてくれた」と述べ、将来は人道支援の活動に取り組みたいとも話していました。
その後、ハンソル氏は2013年からフランスのエリート校、パリ政治学院で政治学を学びました。韓国の情報機関によりますと、現在はマカオで家族とともに暮らし、中国当局の保護を受けているということですが、今回の事件のあと、外国メディアの一部は、ハンソル氏も北朝鮮から狙われていたと報じています。
イギリスの大衆紙「メール・オン・サンデー」は今月18日、ハンソル氏が去年9月からイギリスにあるオックスフォード大学の大学院に進学する予定だったものの、中国の当局者から「北朝鮮がキム・ジョンナム氏とハンソル氏の2人に対する暗殺を企てている」と警告を受け、進学を諦めたと伝えています。
現在の北朝鮮の体制に影響を与えるようなことはないとみられていたキム・ジョンナム氏が殺害された直後なだけに、息子のハンソル氏の身の安全を心配する声も出ています。
ハンソル氏は2011年に、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナにあるインターナショナルスクールに留学しました。留学中の2012年には、フィンランドのテレビ局のインタビューに流ちょうな英語で応じ、父親のジョンナム氏について「父は政治に関心がない」と述べました。
祖父のキム・ジョンイル(金正日)総書記や、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長について、「会ったことがない」と述べたほか、キム委員長について「どのように独裁者になったかは知らない」と述べました。
また、このときハンソル氏は「父は私に『自分の人生を生きなさい』と述べていた。飢えに苦しむ人のことを考え、自分の恵まれた状況に感謝しなさいと教えてくれた」と述べ、将来は人道支援の活動に取り組みたいとも話していました。
その後、ハンソル氏は2013年からフランスのエリート校、パリ政治学院で政治学を学びました。韓国の情報機関によりますと、現在はマカオで家族とともに暮らし、中国当局の保護を受けているということですが、今回の事件のあと、外国メディアの一部は、ハンソル氏も北朝鮮から狙われていたと報じています。
イギリスの大衆紙「メール・オン・サンデー」は今月18日、ハンソル氏が去年9月からイギリスにあるオックスフォード大学の大学院に進学する予定だったものの、中国の当局者から「北朝鮮がキム・ジョンナム氏とハンソル氏の2人に対する暗殺を企てている」と警告を受け、進学を諦めたと伝えています。
現在の北朝鮮の体制に影響を与えるようなことはないとみられていたキム・ジョンナム氏が殺害された直後なだけに、息子のハンソル氏の身の安全を心配する声も出ています。
中国「ハンソル氏 把握していない」
ソース:NHK ニュース