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中国 全人代開幕 成長率の目標引き下げ 米政権をけん制か
2017-03-05 08:20:17

中国の向こう1年の重要政策を話し合う全人代=全国人民代表大会が始まり、李克強首相は、ことしの経済成長率の目標を、去年より引き下げ6.5%前後とすると公表しました。一方「脱グローバリズムや保護主義の傾向が強まっている」と指摘して、アメリカのトランプ政権を、暗にけん制しました。
全人代は、5日朝北京の人民大会堂で始まり、李克強首相が政府活動報告を行いました。焦点だったことしの経済成長率の目標は6.5%前後とし、6.5%から7%としていた去年の目標から引き下げることを公表しました。
引き続き成長の速度よりも質と効率性を重視し、構造改革を進める狙いで、政府として経済のさらなる減速を容認した形です。
ただ「実際の取り組みでは、目標よりよい結果を得るよう努める」とつけ加え、インフラ投資など財政政策を、さらに積極的に行うなど景気の安定にも十分配慮する姿勢を示しています。
また李首相は、貧困人口の削減や環境汚染対策など国民の生活の向上に取り組む決意も強調しました。
一方、李首相は「脱グローバリズムや保護主義の傾向が強まり、不安定な要素が明らかに増している」と指摘したうえで、「中国は、揺るぎなくグローバルな経済協力を推し進める。RCEP=東アジア地域包括的経済連携の交渉を早期に妥結させたい」と述べ、アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権を暗にけん制しました。
さらに、「『香港独立』に活路は無い」と述べ、香港の一部にある独立の主張を容認しない姿勢を強調するとともに、「いかなる形式、名目であれ、台湾を祖国から切り離そうとする者は決して許さない」と述べ、「1つの中国」の原則を受け入れない台湾の蔡英文政権を強くけん制しました。
中国では、指導部の大幅な交代を伴うと見られる5年に一度の共産党大会が、ことし後半に開かれることになっていて、李首相の報告は、それに向けて経済や社会の安定を最優先したい指導部の姿勢が全体に強くにじみ出たものとなりました。
また、ことしの報告には、習近平国家主席を最高指導部の中で一段ぬきんでた存在である「核心」と位置づけた表現が6回用いられ、習主席の権威づけが図られています。
引き続き成長の速度よりも質と効率性を重視し、構造改革を進める狙いで、政府として経済のさらなる減速を容認した形です。
ただ「実際の取り組みでは、目標よりよい結果を得るよう努める」とつけ加え、インフラ投資など財政政策を、さらに積極的に行うなど景気の安定にも十分配慮する姿勢を示しています。
また李首相は、貧困人口の削減や環境汚染対策など国民の生活の向上に取り組む決意も強調しました。
一方、李首相は「脱グローバリズムや保護主義の傾向が強まり、不安定な要素が明らかに増している」と指摘したうえで、「中国は、揺るぎなくグローバルな経済協力を推し進める。RCEP=東アジア地域包括的経済連携の交渉を早期に妥結させたい」と述べ、アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権を暗にけん制しました。
さらに、「『香港独立』に活路は無い」と述べ、香港の一部にある独立の主張を容認しない姿勢を強調するとともに、「いかなる形式、名目であれ、台湾を祖国から切り離そうとする者は決して許さない」と述べ、「1つの中国」の原則を受け入れない台湾の蔡英文政権を強くけん制しました。
中国では、指導部の大幅な交代を伴うと見られる5年に一度の共産党大会が、ことし後半に開かれることになっていて、李首相の報告は、それに向けて経済や社会の安定を最優先したい指導部の姿勢が全体に強くにじみ出たものとなりました。
また、ことしの報告には、習近平国家主席を最高指導部の中で一段ぬきんでた存在である「核心」と位置づけた表現が6回用いられ、習主席の権威づけが図られています。
ソース:NHK ニュース