乳児にゅうじ死しなせた大型おおがた犬けん これまで危険きけんな様子ようすなく

９きゅう日にち、東京とうきょう・八王子はちおうじ市しで生後せいご１いち０ぜろか月かげつの女の子おんなのこの赤あかちゃんが祖父母そふぼの家いえの飼い犬かいいぬにかまれて死亡しぼうしましたが、この飼い犬かいいぬはふだんはおとなしく、これまで赤あかちゃんが遊あそびに来きた際さいにも危険きけんなことはなかったということで、警視庁けいしちょうが詳くわしいいきさつを調しらべています。

東京とうきょう・八王子はちおうじ市しでは９きゅう日にちの夕方ゆうがた、祖父母そふぼの家いえにいた生後せいご１いち０ぜろか月かげつの安田やすだ翠みどりちゃんが１いち階かいのリビングで、はいはいしていたところ、飼い犬かいいぬのゴールデンレトリーバーという種類しゅるいの大型おおがた犬けんにかまれ、死亡しぼうしました。

警視庁けいしちょうによりますと、このゴールデンレトリーバーは室内しつないで放し飼はなしがいになっていた４よん歳さいのオスで、傷痕きずあとなどから、赤あかちゃんは、いきなり頭あたまから首くびのあたりをかまれたということです。

ただ、この犬いぬは、ふだんはおとなしくてかんだり、ほえたりすることはほとんどなく、９きゅう日にちは、保育園ほいくえんで熱ねつがあったため、祖父そふが赤あかちゃんを引き取ひきとりに行いき、一時いちじ的てきに預あずかっていましたが、これまで遊あそびに来きた際さいにも危険きけんなことはなかったということです。

警視庁けいしちょうは家族かぞくから話はなしを聞きくなどして、引き続ひきつづき、当時とうじの詳くわしい状況じょうきょうを調しらべることにしています。

おとなしくトラブル聞きいたことない

複数ふくすうの近所きんじょの住民じゅうみんは、赤あかちゃんをかんだ大型おおがた犬けんについて、おとなしく、人ひとにかみつくといったトラブルは聞きいたことがないと話はなしていました。

住民じゅうみんの１いち人にんは「以前いぜん、自分じぶんの幼おさない孫まごと散歩さんぽしていたら、今回こんかいのゴールデンレトリーバーに出会であいましたが、子こどもが好すきなようで、うれしそうに近ちかづいてきたのを覚おぼえています」と話はなしていました。

一方いっぽうで、小型こがた犬いぬを連つれて近ちかくを毎日まいにち散歩さんぽしているという女性じょせいは「以前いぜん、今回こんかいの犬いぬが開ひらいたドアから飛び出とびだして、近ちかくの道路どうろにいた子こどもの周まわりを飛び回とびまわっていたことがありました。そのときは、飼い主かいぬしが叱しかりながら連れ戻つれもどしていましたが、４よん歳さいのゴールデンレトリーバーにしては、やんちゃというか、遊あそびたい盛もりの印象いんしょうを受うけました」と話はなしていました。

犬いぬのかみつき事故じこ 去年きょねん４よん２に０ぜろ０ぜろ件けん余よ ２に人にん死亡しぼう

環境省かんきょうしょうによりますと、犬いぬによる人ひとへのかみつき事故じこは昨年度さくねんど、１いち年間ねんかんに全国ぜんこくで４よん２に０ぜろ８はち件けん起おきていて、このうち２に人にんが死亡しぼうしています。

一方いっぽうで、今回こんかいのように飼い主かいぬしやその家族かぞくが亡なくなった事故じこは、平成へいせい２に１いち年度ねんどに福岡ふくおか県けんで当時とうじ４よん歳さいの男の子おとこのこが大型おおがた犬けんにかまれて死亡しぼうするなど、２に人にんが亡なくなって以来いらいだということです。

赤あかちゃんと大型おおがた犬けんが関かかわる際さいの注意ちゅうい点てん

今回こんかいの事故じこについて、千葉ちば県けん松戸まつど市しにある警察けいさつ犬けんの訓練くんれん所しょでは、赤あかちゃんと大型おおがた犬けんがともに行動こうどうする時ときは犬いぬの特性とくせいなどに十分じゅうぶん配慮はいりょする必要ひつようがあるとしています。

大型おおがた犬けんのゴールデンレトリーバーについて所長しょちょうを務つとめる遠藤えんどう暁あきら彦さんは、穏おだやかな性格せいかくで、人ひとをかむことはめったにないとしながらも、犬いぬはじゃれているつもりでも赤あかちゃんとの体格たいかく差さが重大じゅうだいな事故じこにつながるおそれがあるとして、十分じゅうぶんに注意ちゅういすべきだと指摘してきしています。

遠藤えんどうさんによりますと大型おおがた犬けんというのは、飼い主かいぬしの関心かんしんが赤あかちゃんに独占どくせんされると嫉妬しっとしたり、はいはいなどの動うごきを珍めずらしがってじゃれることがあること、さらに、ふだん赤あかちゃんを見慣みなれていない犬いぬの場合ばあいは恐怖きょうふ心しんを持もつこともあるということで、飼い主かいぬしらはこうした犬いぬの特性とくせいを理解りかいしておくことが必要ひつようだとしています。そのうえで、自宅じたくで飼かっている犬いぬでも、ときおり危険きけんな行為こういに及およぶことを忘わすれず、仕切しきりや柵しがらみをつくって赤あかちゃんと行動こうどうする場所ばしょは分わけるなどの対策たいさくが必要ひつようだと呼よびかけています。

ソース：NHK ニュース