衆院しゅういん憲法けんぽう審査しんさ会かい 「緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこう」めぐり議論ぎろん

衆議院しゅうぎいん憲法けんぽう審査しんさ会かいでは、１いち６ろく日にち、今いまの国会こっかいで初はじめての審議しんぎが行おこなわれ、大だい規模きぼ災害さいがいなどに対応たいおうするための「緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこう」を憲法けんぽうに設もうけるべきかどうかなどをめぐって意見いけんが交かわされました。

１いち６ろく日にちの憲法けんぽう審査しんさ会かいでは、大だい規模きぼ災害さいがいやテロなどに対応たいおうするため、政府せいふの権限けんげんや国会こっかいのルールを定さだめる「緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこう」の扱あつかいをめぐって意見いけんが交かわされました。

自民党じみんとうは「国会こっかい議員ぎいんの任期にんきや衆議しゅうぎ院いんの解散かいさんに伴ともなう総そう選挙せんきょの期日きじつに関にかんする憲法けんぽうの規定きていについては、大だい規模きぼ災害さいがいなどを想定そうていした特例とくれいを設もうけるべきだ」と述のべました。

民進党みんしんとうは「内閣ないかくが一方いっぽう的てきに任期にんき延長えんちょうできるのは論外ろんがいとしても、国会こっかいがみずからの任期にんきを延長えんちょうするのはお手盛おてもりとなりかねず、単純たんじゅんに結論けつろんを出だせる問題もんだいではない」と述のべました。

公明党こうめいとうは「そもそも緊急きんきゅう事態じたいとはどういう事態じたいなのか、誰だれの責任せきにんで判断はんだんするのか、緊急きんきゅう事態じたいの宣言せんげんはどのような手続てつづきで発はっせられるのかなど、議論ぎろんが必要ひつようだ」と述のべました。

共産党きょうさんとうは「緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこうは、憲法けんぽうの原則げんそくである『権力けんりょく分立ぶんりつ』と『人権じんけん保障ほしょう』を停止ていしし、政府せいふの独裁どくさいと際限さいげんのない人権じんけんの制限せいげんをもたらすものだ」と述のべました。

日本にっぽん維新いしんの会かいは「どのような緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこうを憲法けんぽうに新設しんせつするのかだけでなく、緊急きんきゅう時じの政府せいふ対応たいおうに関にかんする事後じご的てき審査しんさの問題もんだいも重視じゅうしされるべきだ」と述のべました。

社民しゃみん党とうは「自民党じみんとうの憲法けんぽう改正かいせい草案そうあんへの批判ひはんをかわし、可能かのうなところから改憲かいけんを実現じつげんしたいとの、いわゆる『お試ためし改憲かいけん』そのものであり、強つよく反対はんたいする」と述のべました。

また、審査しんさ会かいでは、「衆議院しゅうぎいんの解散かいさん権けん」をめぐっても意見いけんが交かわされました。

衆議院しゅうぎいん憲法けんぽう審査しんさ会かいの次つぎの日程にっていは、来週らいしゅう２に３さん日にち、「緊急きんきゅう事態じたいにおける国会こっかい議員ぎいんの任期にんきの特例とくれい」や「衆議院しゅうぎいんの解散かいさん権けんの在り方ありかた」について、参考さんこう人じん質疑しつぎを行おこなうことにしています。

ソース：NHK ニュース