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新型しんがたコロナワクチン 高齢こうれいしゃ基礎きそ疾患しっかんあるひと優先ゆうせん接種せっしゅあつろうしょう

2020-11-09 08:51:26

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開発かいはつちゅう新型しんがたコロナウイルスのワクチンをめぐって、厚生こうせい労働ろうどうしょうは、高齢こうれいしゃ基礎きそ疾患しっかんあるひと優先ゆうせんてき接種せっしゅする方針ほうしんかためました。一方いっぽう妊娠にんしんちゅう女性じょせいについては、臨床りんしょう試験しけんデータがないことなどから、優先ゆうせん接種せっしゅ対象たいしょうにするか判断はんだん見送みおくりました。
厚生こうせい労働ろうどうしょうは、欧米おうべい製薬せいやく会社かいしゃ3しゃとので、新型しんがたコロナウイルスのワクチンの開発かいはつ成功せいこうした場合ばあい供給きょうきゅうけることで契約けいやくなどむすんでいて、来年らいねん前半ぜんはん接種せっしゅ開始かいし目指めざしています。

9にち専門せんもんあつめて検討けんとうかいひらかれ、ワクチンを優先ゆうせんてき接種せっしゅする順位じゅんいについて協議きょうぎおこなわれました。

このなかで、医療いりょう従事じゅうじしゃ以外いがいへの接種せっしゅについて、まず高齢こうれいしゃ優先ゆうせんし、つぎ基礎きそ疾患しっかんあるひと接種せっしゅおこな方針ほうしん確認かくにんされました。

一方いっぽう妊娠にんしんちゅう女性じょせいについては、国内外こくないがい臨床りんしょう試験しけん参加さんかしておらず、安全あんぜんせいに関にかんするデータがないことなどから優先ゆうせん接種せっしゅ対象たいしょうにするか現時点げんじてんでの判断はんだん見送みおくりました。

厚生こうせい労働ろうどうしょうは、今後こんごどのような基礎きそ疾患しっかんあるひと優先ゆうせん接種せっしゅ対象たいしょうにするか、学会がっかいなど意見いけんまえて検討けんとうする方針ほうしんです。

わせて政府せいふ分科ぶんかかいは、医療いりょう従事じゅうじしゃさい優先ゆうせん接種せっしゅするかどうかを検討けんとうすることにしています。

あつろうしょう 国民こくみん全員ぜんいんぶんのワクチン確保かくほ方針ほうしん

厚生こうせい労働ろうどうしょうは、国民こくみん全員ぜんいん接種せっしゅできるりょうのワクチンを来年らいねん前半ぜんはんまでに確保かくほする方針ほうしんで、欧米おうべい製薬せいやく会社かいしゃ3しゃから開発かいはつ成功せいこうした場合ばあい供給きょうきゅうける契約けいやくなどむすんでいます。

このうち
アメリカ製薬せいやく会社かいしゃ「モデルナ」とは2500まんにんぶんのワクチンの供給きょうきゅうける契約けいやくでこのうち2000まんにんぶん来年らいねん6つきまつまでに供給きょうきゅうされることになっています。

また
アメリカ製薬せいやく大手おおて「ファイザー」とは来年らいねん6つきまつまでに6000まんにんぶん
▽イギリスの製薬せいやく大手おおて「アストラゼネカ」とは来年らいねん3つきまつまでに1500まんにんぶん合計ごうけいで6000まんにんぶん供給きょうきゅうけることで、それぞれ基本きほん合意ごういしています。

一方いっぽう開発かいはつちゅうのワクチンに感染かんせん重症じゅうしょうどれだけふせ効果こうかあるかはまだ不透明ふとうめいで、臨床りんしょう試験しけん確認かくにんできなかった副作用ふくさよう実用じつようされたあとにてくる可能かのうせいもあります。

また大量たいりょうのワクチンの接種せっしゅ自治体じちたいどう効率こうりつてきすすめていくかも課題かだいとなりそうです。

ワクチン10候補こうほ 臨床りんしょう試験しけん最終さいしゅう段階だんかい

新型しんがたコロナウイルスのワクチン開発かいはつは、異例いれいスピードすすめられています。

WHO=世界せかい保健ほけん機関きかんのまとめによりますと、今月こんげつ3にち時点じてん研究けんきゅうすすめられているワクチンの候補こうほは200あまにのぼります。

このうち47について、実際じっさいにヒトに投与とうよして安全あんぜんせい効果こうかたしかめる臨床りんしょう試験しけんはじまっていて、10の候補こうほは3段階だんかいある臨床りんしょう試験しけん最終さいしゅう段階だんかいすすんでいます。

アメリカ製薬せいやく大手おおてファイザーなど開発かいはつすすめる「mRNA」とばれる遺伝子いでんし使つかったワクチンは、安全あんぜんせいなどを確認かくにんしたうえで、ちか緊急きんきゅう使用しよう許可きょか申請しんせいする見通みとおだということです。

また、イギリスの大手おおて製薬せいやくアストラゼネカとオックスフォード大学だいがく共同きょうどう開発かいはつするワクチンや、アメリカ製薬せいやく会社かいしゃ「モデルナ」とアメリカ国立こくりつ衛生えいせい研究所けんきゅうじょ開発かいはつするワクチンなど臨床りんしょう試験しけん最終さいしゅう段階だんかいすすんでいます。

なかにはロシアのワクチン会社かいしゃ開発かいはつし、ロシアが正式せいしき承認しょうにんしている「スプートニクV」のように、くにによっては最終さいしゅう段階だんかい臨床りんしょう試験しけんえるまえ承認しょうにんしているものもあります。

日本にっぽん国内こくないでは、大阪おおさか大学だいがく研究けんきゅうしゃ設立せつりつしたベンチャー企業きぎょう「アンジェス」がDNAを使つかった「DNAワクチン」を開発かいはつし、現在げんざい臨床りんしょう試験しけんすすめています。

このほか東京とうきょう大学だいがく医科いかがく研究所けんきゅうじょグループやワクチンメーカーの「KMバイオロジクス」、それ大手おおて製薬せいやく会社かいしゃなどそれぞれワクチンの開発かいはつ乗り出のりだしていて、臨床りんしょう試験しけんけて研究けんきゅうすすめています。
ソース:NHK ニュース