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横田めぐみさん拉致から43年 早紀江さん “一刻も早い帰国を”
2020-11-14 15:45:54

横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから15日で43年になります。これを前に母親の早紀江さん(84)が報道陣の取材に応じ「どうしてこれほど長い時間がたっても助け出せないのかとすごくむなしい」と話したうえで、政府に対し、日朝の首脳どうしの対話を通じて一刻も早い帰国を実現するよう求めました。

横田めぐみさんは中学1年生だった43年前の昭和52年11月15日、下校中に北朝鮮に拉致されました。
そして先月、56歳の誕生日を迎えました。
母親の早紀江さんは43年前を振り返り、「いくら探しても何も見つからず、半狂乱になることもありました。この時期、夕方になると背筋が寒くなるぐらい、嫌な記憶です」と話したうえで「本当に許せないし、こんなに大変なことが起きているのにどうしてこれほど長い時間がたっても助け出せないのかと、すごくむなしい気持ちです」と述べました。
そして、早紀江さんはことし6月に亡くなった夫の滋さんがいつも持ち歩いていた「くし」を取り出しました。
この「くし」は、めぐみさんが拉致される前日、その日が誕生日だった滋さんにプレゼントしたものです。
その滋さんについて早紀江さんは「あれだけ一生懸命頑張って、40年以上待ち続けても一目会うこともできなかった。存命な親が、私を含めて2人しかいないというのは異常なことで、こんなことがあっては本当にいけないと思う」と話しました。
そして、最後に「拉致被害者の帰国のために政府は真剣に動いてほしい。トップどうしの話し合いがいちばん大事だと思うので、まずは話し合いをしてほしい」と話し、政府に対し、日朝の首脳どうしの対話を通じてすべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するよう求めました。
そして先月、56歳の誕生日を迎えました。
母親の早紀江さんは43年前を振り返り、「いくら探しても何も見つからず、半狂乱になることもありました。この時期、夕方になると背筋が寒くなるぐらい、嫌な記憶です」と話したうえで「本当に許せないし、こんなに大変なことが起きているのにどうしてこれほど長い時間がたっても助け出せないのかと、すごくむなしい気持ちです」と述べました。
そして、早紀江さんはことし6月に亡くなった夫の滋さんがいつも持ち歩いていた「くし」を取り出しました。
この「くし」は、めぐみさんが拉致される前日、その日が誕生日だった滋さんにプレゼントしたものです。
その滋さんについて早紀江さんは「あれだけ一生懸命頑張って、40年以上待ち続けても一目会うこともできなかった。存命な親が、私を含めて2人しかいないというのは異常なことで、こんなことがあっては本当にいけないと思う」と話しました。
そして、最後に「拉致被害者の帰国のために政府は真剣に動いてほしい。トップどうしの話し合いがいちばん大事だと思うので、まずは話し合いをしてほしい」と話し、政府に対し、日朝の首脳どうしの対話を通じてすべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するよう求めました。
新潟県警元幹部 当時の捜査状況明かす

めぐみさんの行方が分からなくなった直後から捜査に携わった新潟県警の元幹部がNHKの取材に応じ、北朝鮮による拉致事件だと突き止められなかった当時の捜査状況を明かしました。
新潟県警の元刑事部長で、外国のスパイなどを捜査する外事課長も務めた小幡政行さん(67)は警察署に勤務していた時から、失踪しためぐみさんの捜査に関わってきました。
日本海沿岸では、それ以前から北朝鮮の工作員が検挙される事件が起き、警察当局が警戒を強めていましたが、めぐみさんの失踪は長い間、一般の誘拐事件として捜査が続けられました。
これについて小幡さんは「中学1年生というめぐみさんの年齢に加え、消息が途絶えた場所が海岸から数百メートル離れていて、繁華街も近かった」と振り返り、「年齢」や「発生場所」から当時は北朝鮮による拉致だとは疑わなかったことを明かしました。
また「午後6時半すぎ」という事件が起きた時間帯についても、「工作員の日本への潜入や脱出は当時、深夜だと考えられていて、めぐみさんの失踪と工作員の活動を結び付けることができなかった」と話しました。
そのうえで、北朝鮮による拉致事件と認定するまで20年を要したことについて、小幡さんは「北朝鮮の工作員に対する警戒は今と比べ甘かったと言わざるをえない。北朝鮮の犯行だと気付けなかったことに警察官として責任を感じるし、めぐみさんの両親にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と心境を語りました。
新潟県警の元刑事部長で、外国のスパイなどを捜査する外事課長も務めた小幡政行さん(67)は警察署に勤務していた時から、失踪しためぐみさんの捜査に関わってきました。
日本海沿岸では、それ以前から北朝鮮の工作員が検挙される事件が起き、警察当局が警戒を強めていましたが、めぐみさんの失踪は長い間、一般の誘拐事件として捜査が続けられました。
これについて小幡さんは「中学1年生というめぐみさんの年齢に加え、消息が途絶えた場所が海岸から数百メートル離れていて、繁華街も近かった」と振り返り、「年齢」や「発生場所」から当時は北朝鮮による拉致だとは疑わなかったことを明かしました。
また「午後6時半すぎ」という事件が起きた時間帯についても、「工作員の日本への潜入や脱出は当時、深夜だと考えられていて、めぐみさんの失踪と工作員の活動を結び付けることができなかった」と話しました。
そのうえで、北朝鮮による拉致事件と認定するまで20年を要したことについて、小幡さんは「北朝鮮の工作員に対する警戒は今と比べ甘かったと言わざるをえない。北朝鮮の犯行だと気付けなかったことに警察官として責任を感じるし、めぐみさんの両親にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と心境を語りました。
ソース:NHK ニュース