絢子あやこさま 守谷もりやさん きょう結婚けっこん式しき

高円宮たかまどのみや家かの三さん女じょの絢子あやこさまと、お相手あいてで大手おおて海運かいうん会社かいしゃに勤務きんむする守谷もりや慧としさんの結婚式けっこんしきが29日にち、東京とうきょうの明治めいじ神宮じんぐうで行おこなわれます。

結婚式けっこんしきは29日にち午前ごぜん11時半じはんから明治めいじ神宮じんぐうの神楽かぐら殿どので行おこなわれ、絢子あやこさまの母親ははおやの久子ひさこさまや姉あねの承うけたまわ子こさまをはじめ、守谷もりやさんの父親ちちおやなど、両家りょうけの親族しんぞくおよそ30人にんが参列さんれつします。

絢子あやこさまは、平安へいあん朝あさゆかりの装束しょうぞくに「おすべらかし」と呼よばれる髪型かみがたで式しきに臨のぞみ、装束しょうぞくの一部いちぶは、祖母そぼの三笠みかさ宮みや妃ひの百合子ゆりこさまが、かつて大正たいしょう天皇てんのうの后きさきの貞明ていめい皇后こうごうから贈おくられたものを借り受かりうけられるということです。

式しきは神式しんしきで仲人なこうどを立たてずに行おこなわれ、進行しんこう役やくの斎主さいしゅが祝詞のりとをあげたあと、絢子あやこさまは守谷もりやさんと盃さかずきを交かわして結婚けっこん指輪ゆびわを交換こうかんし、２に人にんで誓ちかいの言葉ことばにあたる誓詞せいしを読み上よみあげられるということです。

式しきのあと、絢子あやこさまは、一般いっぱんの参拝さんぱい客きゃくも見守みまもる中なか、明治めいじ天皇てんのうなどが祭まつられた社殿しゃでんを守谷もりやさんとともに参拝さんぱいされます。

また、午後ごごには、絢子あやこさまと守谷もりやさんの婚姻こんいん届とどけが東京とうきょうの港区役所みなとくやくしょに提出ていしゅつされ、絢子あやこさまは新あらたに戸籍こせきがつくられて皇室こうしつを離はなれられます。

これによって、皇室こうしつは天皇てんのう陛下へいかと17人にんの皇族こうぞくになります。

絢子あやこさまが結婚けっこんされるのにあたって、宮内庁くないちょうは、絢子あやこさまの幼おさない頃ころからの写真しゃしん、合あわせて14枚まいを公開こうかいしました。

このうち、絢子あやこさまが１いち歳さいの時とき、お住すまいの庭にわで撮とられた写真しゃしんには、平成へいせい14年ねんに亡なくなった父親ちちおやの高円宮たかまどのみやさまをはじめ、ご家族かぞくに仲なかむつまじく囲かこまれる様子ようすが写うつっています。

また、９きゅう歳さいの誕生たんじょう日びの写真しゃしんには、ケーキを前まえに、承うけたまわ子こさまと、４よん年ねん前まえに結婚けっこんして皇室こうしつを離はなれた千家せんげ典子のりこさんの、２に人にんの姉あねからお祝おいわいされる様子ようすが写うつされています。

このほか、幼稚園ようちえんの入園にゅうえん式しきや小しょう学校がっこうの入学にゅうがく式しき、七なな五ご三さん、それに、二に十じゅう歳さいの成年せいねんを迎むかえられた際さいに撮影さつえいされた写真しゃしんなどからは、絢子あやこさまの健すこやかな成長せいちょうぶりが見て取みてとれます。

高円宮たかまどのみやさまの三さん女じょ

絢子あやこさまは、平成へいせい14年ねんに亡なくなった天皇てんのう陛下へいかのいとこの高円宮たかまどのみやさまと、高円宮たかまどのみや妃ひの久子ひさこさまの三さん女じょとして、平成へいせい２に年ねん９月くがつ15日にちに誕生たんじょうされました。

小学しょうがく６ろく年生ねんせいの時ときに高円宮たかまどのみやさまが亡なくなり、久子ひさこさまのもと、長女ちょうじょの承うけたまわ子こさまと次女じじょの千家せんげ典子のりこさんとともに成長せいちょうされました。

絢子あやこさまは小学校しょうがっこうから高校こうこうまで学習がくしゅう院いんに通かよい、千葉ちば県けんの城西じょうさい国際こくさい大学だいがくに進学しんがくして保育ほいくや社会しゃかい福祉ふくしを学まなび、保育ほいく士しの資格しかくも取得しゅとくされました。

その後そのご、城西じょうさい国際こくさい大学だいがくの大学院だいがくいんに進学しんがくし、在学ざいがく中ちゅうおよそ２に年間ねんかんカナダの大学だいがくに留学りゅうがくされました。

帰国きこく後ごにカナダの社会しゃかい福祉ふくしをテーマに修士しゅうし論文ろんぶんをまとめ、論文ろんぶんが優秀ゆうしゅうだったとして特別とくべつ表彰ひょうしょうを受うけられました。

おととし修士しゅうし課程かていを修了しゅうりょうしたあとは皇族こうぞくとして公務こうむにあたり、歌会かかい始はじめや国賓こくひんの歓迎かんげい行事ぎょうじのほか、地方ちほうで開ひらかれた国体こくたいなど、多おおくの儀式ぎしきや行事ぎょうじに臨のぞまれてきました。

一方いっぽうで、去年きょねん６月ろくがつからは城西じょうさい国際こくさい大学だいがく福祉ふくし総合そうごう学部がくぶの研究けんきゅう員いんを務つとめられています。

また、ことしに入はいり、久子ひさこさまから受け継うけつぐ形かたちで、日本にっぽんとカナダの交流こうりゅう団体だんたい「日にち加か協会きょうかい」と「日本にっぽん海洋かいよう少年しょうねん団だん連盟れんめい」の名誉めいよ総裁そうさいに就任しゅうにんされました。

絢子あやこさまは、スポーツ観戦かんせんや旅行りょこう、読書どくしょ、スキーが趣味しゅみで、幼おさない頃ころからピアノやチェロ、それに絵画かいがを習ならい、音楽おんがくや美術びじゅつに親したしむとともに、スカッシュやスキー、バレエ、水泳すいえいなどにも取り組とりくまれてきました。

高校こうこうの時ときにはスキー部ぶに所属しょぞくしてアルペン競技きょうぎスキー部門ぶもんの部長ぶちょうを務つとめ、大学だいがく時代じだいには４よん年間ねんかん、サッカー部ぶのマネージャーとして活動かつどうされました。

絢子あやこさまは平成へいせい22年ねん、20歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえるにあたり、記者きしゃ団だんの質問しつもんに文書ぶんしょで回答かいとうを寄よせ、将来しょうらいの結婚けっこんや理想りそうの男性だんせい像ぞうについて「子こどもが好すきなので、いつかは結婚けっこんをして子育こそだてをしたいと考かんがえております。尊敬そんけいできる方ほうと、笑わらいの絶たえない温あたたかい家庭かていを築きずいていかれたらと思おもいます」と述のべられていました。

守谷もりやさん 子こどもたちを支援しえんするＮＰＯえぬぴ-お-の理事りじも務つとめる

守谷もりや慧としさんは昭和しょうわ61年ねん３月さんがつ生うまれの32歳さい。平成へいせい元年がんねんからおよそ３さん年間ねんかんフランス・パリの幼稚園ようちえんに通とおったあと、港みなと区立くりつ白金はっきん小学校しょうがっこう、私立しりつ高輪たかなわ中学校ちゅうがっこう・高校こうこうで学まなび、平成へいせい17年ねんに慶應義塾けいおうぎじゅく大学だいがく文学部ぶんがくぶに入学にゅうがくしました。

大学だいがく時代じだいには、イギリスのオックスフォード大学だいがくに短期たんき留学りゅうがくしています。

平成へいせい21年ねんに大学だいがくを卒業そつぎょうし、大手おおて海運かいうん会社かいしゃ「日本にっぽん郵船ゆうせん」に就職しゅうしょくして、営業えいぎょうや、海外かいがいにある出資しゅっし会社かいしゃの管理かんりなどの業務ぎょうむにあたっています。

また、ことし３月さんがつからは、困難こんなんな状況じょうきょうにある世界せかいの子こどもたちを支援しえんする東京とうきょうのＮＰＯえぬぴ-お-法人ほうじん「国境こっきょうなき子こどもたち」の理事りじも務つとめています。

趣味しゅみは、マラソンやトライアスロン、読書どくしょ、旅行りょこう、それにスキーだということです。

結婚けっこんまでの経緯けいい

絢子あやこさまは去年きょねん12月つき、母親ははおやの久子ひさこさまの紹介しょうかいで、途上とじょう国こくの子こどもたちを支援しえんするＮＰＯえぬぴ-お-法人ほうじんの理事りじへの就任しゅうにんが決きまっていた守谷もりやさんと知り合しりあわれました。

久子ひさこさまは、長年ながねんＮＰＯえぬぴ-お-の専務せんむ理事りじを務つとめ３さん年ねん前まえに亡なくなった守谷もりやさんの母親ははおやと親したしく、そうした縁えんがきっかけとなって生うまれた出会であいでした。

交際こうさいが深ふかまっていく中なかで、ことし４月しがつ、絢子あやこさまが守谷もりやさんからのプロポーズを承諾しょうだくされたということです。

そして、７月しちがつには婚約こんやくが内定ないていして２に人にんそろって記者きしゃ会見かいけんに臨のぞみ、絢子あやこさまは「笑わらいの絶たえない明あかるい家庭かていを築きずいていきたいと思おもっています」と述のべられました。

８月はちがつには一般いっぱんの結納ゆいのうにあたる「納采のうさいの儀ぎ」が終おえられ、先週せんしゅう、絢子あやこさまが、天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかにお別わかれのあいさつをされる「朝見ちょうけんの儀ぎ」も行おこなわれました。

この間このかんも絢子あやこさまは変かわりなく公務こうむを務つとめ、９月くがつには青森あおもり県けんで海洋かいよう少年しょうねん団だんの訓練くんれんを視察しさつしたほか、今月こんげつ、福井ふくい県けんを訪おとずれて、国体こくたい・国民こくみん体育たいいく大会たいかいの競技きょうぎもご覧ごらんになりました。

そうした中なかで、平日へいじつの夜よるや週末しゅうまつには、２に人にんでレストランで食事しょくじをしたり、新あたらしい住すまいの下見したみや結婚けっこん指輪ゆびわや家具かぐ選えらびに出でかけたりして、結婚式けっこんしきまでの日々ひびを過すごされてきたということです。

中学ちゅうがく・高校こうこう時代じだいの恩師おんし「温あたたかい家庭かていを」

絢子あやこさまが結婚けっこんされるのにあたって、学習がくしゅう院いん女子じょし中等ちゅうとう科か・高等こうとう科か時代じだいの学年がくねん担任たんにんを務つとめていた駒田こまだ由美子ゆみこさんが記者きしゃ会見かいけんし、絢子あやこさまの人柄ひとがらなどについて語かたりました。

駒田こまださんはまず、絢子あやこさまについて「とても明あかるく活発かっぱつで、特とくにスポーツが得意とくいでした。学校がっこう行事ぎょうじにも積極せっきょく的てきで、後輩こうはいからも慕したわれるリーダー的てきな存在そんざいでした」と振り返ふりかえりました。

また、同級生どうきゅうせいから「宮みや」と呼よばれ、多おおくの友人ゆうじんに囲かこまれて学校がっこう生活せいかつを送おくられていたことを紹介しょうかいし、「高校こうこう３さん年間ねんかんは毎年まいとし、中等ちゅうとう科かの臨海りんかい学校がっこうに助手じょしゅとして参加さんかし、後輩こうはいたちにやさしく水泳すいえいを指導しどうされる姿すがたが印象いんしょう的てきでした」と話はなしました。

そして、結婚けっこんされる絢子あやこさまへのメッセージとして、「皇室こうしつを離はなれても、皇族こうぞくとして培つちかわれた品格ひんかく、学まなんだこと、得えられたことを今後こんごの生活せいかつに生いかし、新あらたな家庭かていをスタートしていただきたい」と述のべました。

このあと、家庭かてい科かの先生せんせいでもあった駒田こまださんは、記者きしゃから新しん生活せいかつを始はじめられる絢子あやこさまへのアドバイスを尋たずねられると、「大変たいへんな難むずかしい料理りょうりとかに挑戦ちょうせんするのではなくて、家庭かてい料理りょうりとか身近みぢかなものを大事だいじにして、お二に人にんで相談そうだんして温あたたかい家庭かていを築きずいていただければと思おもいます」と答こたえていました。

今後こんごは

絢子あやこさまは、結婚けっこん後ごは東京とうきょう 港みなと区くの新居しんきょのマンションで、守谷もりやさんと２に人にんでの生活せいかつを始はじめられます。

宮内庁くないちょうによりますと、新婚しんこん旅行りょこうは予定よていされていないということです。

現在げんざい務つとめている大学だいがくの研究けんきゅう員いんの仕事しごとについては、今後こんご、大学だいがく側がわと相談そうだんして決きめるほか、母親ははおやの久子ひさこさまから受け継うけついだ２ふたつの団体だんたいの名誉めいよ総裁そうさいの職しょくについては、今後こんご、それぞれの団体だんたいと調整ちょうせいされることになるということです。

ソース：NHK ニュース