【随時ずいじ更新こうしん】ロシア ウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこう（10月つき15日にちの動うごき）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。
ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる15日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。
（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

米べい ウクライナに日本にっぽん円えんで約やく1070億おく円えん相当そうとうの追加ついか軍事ぐんじ支援しえんへ

アメリカのバイデン政権せいけんは14日にち、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづくウクライナに対にたいして7億おく2500万まんドル、日本にっぽん円えんにしておよそ1070億おく円えん相当そうとうの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんを行おこなうと発表はっぴょうしました。

具体ぐたい的てきには高こう機動きどうロケット砲ほうシステム＝ハイマースに使つかわれる追加ついかのロケット弾だんや砲弾ほうだんのほか、200台だい以上いじょうの軍用ぐんよう車両しゃりょうなどが含ふくまれるということです。

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうによりますとロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまって以降いこう、アメリカがウクライナに行いった軍事ぐんじ支援しえんは総額そうがくでおよそ176億おくドル、日本にっぽん円えんにしておよそ2兆ちょう6000億おく円えんにのぼります。

国防こくぼう総省そうしょうは声明せいめいで「アメリカはウクライナに前例ぜんれいのない安全あんぜん保障ほしょう支援しえんを行おこなっており、今後こんごも同盟どうめい国こくなどと協力きょうりょくしてウクライナが必要ひつようとする支援しえんを確実かくじつに受うけられるようにしていく」としています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう “すべての領土りょうど奪還だっかん目指めざす”強調きょうちょう

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは、「祖国そこく防衛ぼうえい者しゃの日ひ」にあたる14日にち、首都しゅとキーウで行おこなわれた記念きねんの式典しきてんに出席しゅっせきし、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうで命いのちを落おとした兵士へいしの功績こうせきをたたえ、黙もくとうをささげました。

式典しきてんでの演説えんぜつでゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ロシア軍ぐんに立ち向たちむかうウクライナの兵士へいしや市民しみんに謝意しゃいを示しめし「侵略しんりゃく者しゃから北部ほくぶを解放かいほうした。いま、東部とうぶ全体ぜんたいを解放かいほうしようとしている。今後こんご、南部なんぶのすべての都市としにもウクライナの旗はたを取り戻とりもどし、クリミアを取り返とりかえし、領土りょうどの一体いったい性せいを回復かいふくする」と述のべ、改あらためて、すべての領土りょうどの奪還だっかんを目指めざす考かんがえを強調きょうちょうしました。

ウクライナで「祖国そこく防衛ぼうえい者しゃの日ひ」は、ソビエト時代じだいからロシアと同おなじ2月つき23日にちに祝いわわれてきました。

しかし、2014年ねんに南部なんぶのクリミアがロシアに一方いっぽう的てきに併合へいごうされ対立たいりつが深ふかまったことを受うけ、第だい2次じ世界せかい大戦たいせん中ちゅうにウクライナ独自どくじの軍事ぐんじ組織そしきが創設そうせつされた日ひの10月つき14日にちに変更へんこうされています。

ノーベル平和へいわ賞しょうのウクライナ団体だんたい “ロシアの戦争せんそう犯罪はんざいを追及ついきゅう”

今月こんげつ7日にちに、ことしのノーベル平和へいわ賞しょうの受賞じゅしょうが決きまったウクライナの人権じんけん団体だんたい「市民しみん自由じゆうセンター」が14日にち、首都しゅとキーウで記者きしゃ会見かいけんを開ひらきました。

この中なかで担当たんとう者しゃが団体だんたいの調査ちょうさ結果けっかを公表こうひょうし、軍事ぐんじ侵攻しんこうしたロシア軍ぐんに身柄みがらを拘束こうそくされ、不当ふとうな扱あつかいを受うけたウクライナの民間みんかん人じんはこれまでに少すくなくとも686人にんに上のぼると明あきらかにしました。

このうち、265人にんは解放かいほうされたものの、11人にんが死亡しぼうし、410人にんが拘束こうそくされたままだとしています。

会見かいけんには、ことし3月つきにウクライナ北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅうでロシア軍ぐんに拘束こうそくされ、先月せんげつ解放かいほうされたという女性じょせいも同席どうせきし、収容しゅうよう施設しせつで毎日まいにち、ロシアの国歌こっかを歌うたうよう強要きょうようされたことや、ウクライナ人じんの女性じょせいが髪かみを丸刈まるがりにされ嫌いやがらせを受うける様子ようすを目撃もくげきしたことなどを語かたりました。

人権じんけん団体だんたいのオレクサンドラ・ロマンツォワ事務じむ局長きょくちょうは「ロシアに不法ふほうに拘束こうそくされた人ひとたちは無む条件じょうけんで解放かいほうされなければならない。ロシアの戦争せんそう犯罪はんざいの犠牲ぎせいとなっている人ひとたちの正義せいぎのために活動かつどうを続つづける」と述のべ、ロシアの戦争せんそう犯罪はんざいだとして追及ついきゅうしていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

プーチン大統領だいとうりょう “ウクライナへのミサイル攻撃こうげき 当面とうめん行おこなわない”

ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは、14日にち、訪問ほうもん先さきのカザフスタンで、旧きゅうソビエト諸国しょこくでつくるCIS＝独立どくりつ国家こっか共同きょうどう体たいの首脳しゅのう会議かいぎなどに出席しゅっせきしたあと、ロシアメディアなどに対にたいして記者きしゃ会見かいけんを行おこないました。

このなかで、プーチン大統領だいとうりょうは、一方いっぽう的てきに併合へいごうしたウクライナ南部なんぶのクリミアにつながる橋はしで起おきた爆発ばくはつへの報復ほうふくだとして、ロシア軍ぐんが行おこなった大だい規模きぼなミサイル攻撃こうげきについて「少すくなくとも現時点げんじてんでは、さらなる大だい規模きぼな攻撃こうげきは必要ひつようない」と述のべ、当面とうめんは行おこなわないという考かんがえを示しめしました。

一方いっぽう、ウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんを続つづけているNATOについて「ロシア軍ぐんと直接ちょくせつ、衝突しょうとつする何なんらかの部隊ぶたいが展開てんかいされたら、世界せかい的てきな大だい惨事さんじにつながりかねない非常ひじょうに危険きけんな段階だんかいに入はいる。そのような分別ふんべつのない行動こうどうに踏み切ふみきらないことを願ねがっている」と主張しゅちょうし、強つよくけん制けんせいしました。

また記者きしゃから、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうをめぐり「後悔こうかいしていないか」と質問しつもんされたのに対にたいし、プーチン大統領だいとうりょうは「していない」と答こたえたうえで「はっきりさせたいのは、こんにち起おきていることは非常ひじょうに不愉快ふゆかいだが、いずれ同おなじことはやらざるを得えなかっただろう」と述のべ、改あらためて侵攻しんこうを正当せいとう化かしました。

ウクライナ政府せいふ “627の集落しゅうらくをロシア軍ぐんから奪還だっかん”

ウクライナ政府せいふは13日にち、ウクライナ軍ぐんによる反転はんてん攻勢こうせいの結果けっか、これまでに東部とうぶと南部なんぶで合あわせて627の集落しゅうらくをロシア軍ぐんから奪還だっかんしたと発表はっぴょうし、戦果せんかを強調きょうちょうしました。

発表はっぴょうによりますと、ウクライナ軍ぐんが解放かいほうした集落しゅうらくの数かずは、
▽東部とうぶのハルキウ州しゅうで502、
▽ドネツク州しゅうで43、
▽ルハンシク州しゅうで7、
そして
▽南部なんぶのヘルソン州しゅうでも75にのぼるということです。

このうちヘルソン州しゅうについて、アメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」は13日にち、奪還だっかんを目指めざすウクライナ軍ぐんとロシア軍ぐんによる激はげしい攻防こうぼうが続つづいているとしたうえで、南部なんぶクリミアにつながる橋はしが爆発ばくはつによって損傷そんしょうしたことで、ロシアからの物資ぶっしと人員じんいんの輸送ゆそうが滞とどこおっていると分析ぶんせきしています。

こうした中なか、ヘルソン州しゅうを支配しはいする親しんロシア派はのトップは、ウクライナ軍ぐんからの反撃はんげきが強つよまっているとしたうえで、住民じゅうみんにロシア南部なんぶなどへの事実じじつ上じょうの退避たいひを呼よびかけています。

一方いっぽう、イギリス国防省こくぼうしょうは14日にち、ドネツク州しゅうのウクライナ側がわの拠点きょてんの1つ、バフムトでは、ロシア側がわに前進ぜんしんがあったとしたうえで、戦闘せんとうには正規せいきのロシア軍ぐんではなく、ロシアの民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ「ワグネル」の部隊ぶたいが深ふかく関かかわっている可能かのう性せいがあると指摘してきしています。

スウェーデン王立おうりつ音楽おんがくアカデミー 指揮しき者しゃのゲルギエフ氏しを除名じょめい

スウェーデンの王立おうりつ音楽おんがくアカデミーは、ロシア人じんで世界せかい的てきに著名ちょめいな指揮しき者しゃのワレリー・ゲルギエフ氏しをロシアによるウクライナの軍事ぐんじ侵攻しんこうに反対はんたいの姿勢しせいを示しめさなかったとして除名じょめいしたと発表はっぴょうしました。

ゲルギエフ氏しは、2011年ねんからアカデミーのメンバーとなってきましたが、ゲルギエフ氏しが軍事ぐんじ侵攻しんこうに反対はんたいの姿勢しせいを示しめさなかったことを理由りゆうに、10日にちの会合かいごうで全会ぜんかい一致いっちで除名じょめいを決きめたということです。

アカデミーは、「スウェーデンには表現ひょうげんの自由じゆうがあるが、この状況じょうきょうは特別とくべつだ。私わたしたちは核かくで脅おどすような政権せいけんを明確めいかくに支持しじする人物じんぶつと関連付かんれんづけられるべきではなく、ゲルギエフ氏しのように沈黙ちんもくするつもりはない」とコメントしています。

ゲルギエフ氏しは、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうの長年ながねんの友人ゆうじんとして知しられ、ことし2月つき、指揮しきをする予定よていだったウィーン・フィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だんの公演こうえん前日ぜんじつに交代こうたいが発表はっぴょうされたほか、3月つきにはドイツのミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だんの首席しゅせき指揮しき者しゃを解任かいにんされています。

ソース：NHK ニュース