ＪＲ東日本じぇいあ-るひがしにほんの駅えきビルで中国ちゅうごくの電子でんし決済けっさい始はじまる

中国ちゅうごくで急速きゅうそくに普及ふきゅうしている電子でんし決済けっさいシステムが、ＪＲ東日本じぇいあ-るひがしにほんの駅えきビルに入はいる商業しょうぎょう施設しせつに導入どうにゅうされることになり、第だい一いち弾だんとして２に１いち日にちから都内とないの２にか所かしょで運用うんようが始はじまりました。増ふえ続つづける中国人ちゅうごくじん観光かんこう客きゃくの消費しょうひを取り込とりこむのが狙ねらいで、来年らいねんまでにすべての施設しせつに導入どうにゅうされる予定よていです。

運用うんようが始はじまったのは、アリペイとウィーチャットペイという中国ちゅうごくで普及ふきゅうしている２に種類しゅるいの電子でんし決済けっさいシステムで、ＪＲ東日本じぇいあ-るひがしにほんの駅えきビルで商業しょうぎょう施設しせつを展開てんかいするアトレが都内とないの上野うえのと秋葉原あきはばらの店舗てんぽに導入どうにゅうしました。

これらのシステムは、買い物かいもの客きゃくのスマートフォンの画面がめんを店みせの端末たんまつにかざすだけで支払しはらいが完了かんりょうする仕組しくみで、中国ちゅうごく国内こくないでは利便りべん性せいの高たかさなどから急速きゅうそくに普及ふきゅうしています。

アトレ上野うえの店てんに入はいっている化粧けしょう品ひん店てんでは、中国ちゅうごくから旅行りょこうで訪おとずれた家族かぞく連づれが早速さっそくレジでスマートフォンをかざして商品しょうひんを購入こうにゅうしていました。

これらの電子でんし決済けっさいシステムは、来年らいねん６月ろくがつ末まつまでに２に２にか所かしょあるアトレのすべての施設しせつのおよそ１いち５ご０ぜろ０ぜろの店舗てんぽに導入どうにゅうされる予定よていで、今後こんごも増加ぞうかが見込みこまれる中国人ちゅうごくじん観光かんこう客きゃくの消費しょうひを取り込とりこみたい考かんがえです。

アトレ上野うえの店てん営業えいぎょう課かの高木たかぎ聡さとしさんは「中国ちゅうごくの観光かんこう客きゃくの間までは、口コミくちこみなどで駅えきの商業しょうぎょう施設しせつの認知にんち度どが高たかまっている。サービスの環境かんきょうを整ととのえることで、売り上うりあげの増加ぞうかにつなげたい」と話はなしていました。

売り上うりあげ増加ぞうかに寄与きよ

全国ぜんこくでディスカウントストアを展開てんかいするドン・キホーテどんきほ-ては、おととし日本にっぽんで初はじめてアリペイを店頭てんとうでの決済けっさいに導入どうにゅうしたほか、ことし６月ろくがつにはウィーチャットペイも導入どうにゅうし、現在げんざいは全国ぜんこくのおよそ４よん０ぜろ店舗てんぽで利用りようすることができます。

会社かいしゃによりますと先月せんげつ１いちか月かげつ間かんにアリペイとウィーチャットペイで代金だいきんを支払しはらった中国人ちゅうごくじん観光かんこう客きゃくの１いち人にん当あたりの買い物かいもの額がくは、現金げんきんやクレジットカードで支払しはらった人ひとに比くらべておよそ３さん割わり多おおくなっていて、中国人ちゅうごくじん観光かんこう客きゃくの増加ぞうかもあって全体ぜんたいの売り上うりあげも伸のびているということです。

また、ウィーチャットペイの通信つうしん機能きのうを利用りようして、買い物かいもの客きゃくが帰国きこくしたあとも商品しょうひんの情報じょうほうなどを配信はいしんすることで中国ちゅうごく向むけのインターネット通販つうはんの売り上うりあげも伸のびているということです。

ドン・キホーテどんきほ-て デジタル戦略せんりゃく企画きかく室しつの小野沢おのざわ由宇ゆうさんは「これらの電子でんし決済けっさいは、単たんなる決済けっさいだけではなくマーケティングに活用かつようできる手段しゅだんだと考かんがえている。顧客こきゃくのニーズに合あわせることは非常ひじょうに大事だいじで、中なかでも決済けっさいは重要じゅうような位置いちを占しめている」と話はなしています。

「対応たいおうしない店みせは選えらばれない」

中国ちゅうごくでは、偽札にせさつなどの不正ふせいが相次あいつぐ中なか、より簡単かんたんで確実かくじつな決済けっさい方法ほうほうとして、アリペイとウィーチャットペイという２ふたつの電子でんし決済けっさいシステムが爆発ばくはつ的てきに普及ふきゅうしています。

運営うんえい会社かいしゃによりますと、このうちアリペイは５ご億おく２に０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん人にんが登録とうろくし、決済けっさいの件数けんすうは１いち日にち当あたり１いち億おく６ろく０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん件けんに上のぼっているということです。

いずれも日本人にっぽんじんは原則げんそくとして使つかうことができませんが、日本にっぽんでも導入どうにゅうが進すすんでいて、アリペイの運営うんえい会社かいしゃによりますと、国内こくないでアリペイが使つかえる店舗てんぽは、コンビニエンスストアやドラッグストアなど全国ぜんこくで３さん万まん店てんを超こえています。

また、ウィーチャットペイも、国内こくないで使つかえる店舗てんぽ数すうは公表こうひょうされていませんが、代理だいり店てんによりますと、利用りよう可能かのうな店舗てんぽの数かずは増ふえ続つづけているということです。

アリペイの日本にっぽん国内こくないのシステムを手てがけるリクルートライフスタイルの佐藤さとう亮太りょうたさんは「電子でんし決済けっさいは、公共こうきょう料金りょうきんの支払しはらいや行いきたいお店みせの検索けんさくまでできるなど、中国ちゅうごくの人ひとにはなくてはならないものになっている。このため、現金げんきんを持ち歩もちあるかない人ひとが中国ちゅうごくでは増ふえていて、日本にっぽんでもアリペイの決済けっさいに対応たいおうしていない店みせは選えらばれないということがどんどん当たり前あたりまえになってくると考かんがえられる」と話はなしています。

専門せんもん家か「日本にっぽんもキャッシュレス戦略せんりゃくを」

中国ちゅうごくで急速きゅうそくに普及ふきゅうしている電子でんし決済けっさいシステムを導入どうにゅうする日本にっぽんの商業しょうぎょう施設しせつが増ふえていることについて、電子でんし決済けっさいに詳くわしい野村のむら総合そうごう研究所けんきゅうじょの田中たなか大輔だいすけ上級じょうきゅうコンサルタントは「日本にっぽんに旅行りょこうに来きた方々かたがたがもともと自分じぶんたちの国くにで使つかっている決済けっさい手段しゅだんをそのまま何なにのストレスもなく使つかえるという環境かんきょうを整備せいびすることは、非常ひじょうに重要じゅうようなことだ」と述のべ、中国人ちゅうごくじん旅行りょこう者しゃの消費しょうひを取り込とりこむうえで日本にっぽんにとってもプラスになるという認識にんしきを示しめしました。

田中たなか氏しは、アリペイなどのサービスはスマートフォンを使つかうため、商品しょうひんの広告こうこくをスマホに送おくってマーケティングにも活用かつようできると指摘してきしました。

一方いっぽう、中国ちゅうごくの電子でんし決済けっさいサービスが日本にっぽんに広ひろがり、日本にっぽん国内こくないの決済けっさいサービスの競争きょうそう相手あいてになる可能かのう性せいについて、田中たなか氏しは「アリペイなどはすでに日本にっぽんを含ふくめたアジアに進出しんしゅつしようと取り組とりくんでいる。簡単かんたんに現地げんちの既存きそんの決済けっさい手段しゅだんを塗り替ぬりかえていってしまうかどうかは国くにごとにも変かわると思おもうが、彼かれらのスピード感かんは日本にっぽん企業きぎょうの比ひではないので、日本にっぽんとしてはあまりうかうかとはしていられない」と指摘してきしました。

特とくに、スマホを使つかった決済けっさいサービスをはじめとしたフィンテックは、暮くらしを便利べんりにしたり生産せいさん性せいを高たかめたりする新あらたな成長せいちょう分野ぶんやとして世界せかい中ちゅうが注目ちゅうもくしているだけに、田中たなか氏しは「国内こくないのキャッシュレス社会しゃかいをどう作つくっていくかのイメージを官民かんみんで早急そうきゅうに作り上つくりあげる必要ひつようがある」と述のべ、日本にっぽんも対応たいおうを急いそぐべきだと指摘してきしました。

ソース：NHK ニュース