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トランプ大統領を「権力乱用」「議会への妨害」で訴追へ 野党
2019-12-10 20:25:57

アメリカの野党・民主党は、ウクライナ疑惑をめぐり、大統領による「権力乱用」と「議会への妨害」を根拠としてトランプ大統領の弾劾訴追を目指すと発表しました。議会下院で主導権を握る民主党は、委員会での審議を経て、来週にも本会議で採決にはかり、トランプ大統領を弾劾訴追する方針です。
アメリカ議会下院の野党・民主党指導部は10日午前、記者会見し、ウクライナ疑惑をめぐるトランプ大統領の弾劾訴追状の柱を「権力乱用」と「議会への妨害」とすると発表しました。
このうち、「権力乱用」はトランプ大統領が、来年の大統領選挙でみずからに有利になるように、大統領の権限を利用してウクライナに対し、軍事支援などの見返りに、野党の有力候補、バイデン前副大統領に関する捜査について公言するよう圧力をかけたことを根拠としています。
また「議会への妨害」については、トランプ大統領が正当な理由なく政権幹部に対し、法的拘束力を持つ議会下院の召喚状を無視し、証言を拒否するよう指示したことが、それに当たるとしています。
議会下院で主導権を握る民主党は、司法委員会で、この2つの条項を盛り込んだ弾劾訴追の決議案の審議を行ったうえで、来週にも本会議を開き、決議案を可決する方針です。
これによりトランプ大統領が年内に弾劾訴追される公算が一段と強まりました。
このうち、「権力乱用」はトランプ大統領が、来年の大統領選挙でみずからに有利になるように、大統領の権限を利用してウクライナに対し、軍事支援などの見返りに、野党の有力候補、バイデン前副大統領に関する捜査について公言するよう圧力をかけたことを根拠としています。
また「議会への妨害」については、トランプ大統領が正当な理由なく政権幹部に対し、法的拘束力を持つ議会下院の召喚状を無視し、証言を拒否するよう指示したことが、それに当たるとしています。
議会下院で主導権を握る民主党は、司法委員会で、この2つの条項を盛り込んだ弾劾訴追の決議案の審議を行ったうえで、来週にも本会議を開き、決議案を可決する方針です。
これによりトランプ大統領が年内に弾劾訴追される公算が一段と強まりました。
トランプ大統領「魔女狩りだ」
これについてトランプ大統領はツイッターに、「私が2020年の大統領選挙に介入するようウクライナに圧力をかけたと言うが、ばかげている。それが事実ではないことは分かっているはずだ。ウクライナの大統領も外相も、何も圧力は無かったと何度も述べているし、民主党もそれを分かっていながら認めようとしない。魔女狩りだ」と書き込み激しく反発しました。
クリントン元大統領の訴追のケースは
1998年に当時のクリントン大統領がホワイトハウスの研修生との不倫問題で弾劾訴追された際には、議会下院の司法委員会が、4つの訴因を柱とする弾劾訴追状を下院本会議に提出しました。
この時の訴因には、大統領が研修生との不倫問題に関して誤った証言を行ったとして「大陪審への偽証」、関係者に口止めなどを行ったとして「司法妨害」、さらには、別の女性問題に関する裁判で誤った証言を行ったとして「民事訴訟での偽証」と、議会の調査に対して適切に対応しなかったとして「権力乱用」が挙げられました。
これを受けて、下院本会議では、訴因ごとに採決を行い、大陪審への偽証と司法妨害の2つについては賛成多数で承認する一方、残りの2つの訴因は反対多数で承認しませんでした。
その結果、下院は2つの訴因を柱とする弾劾訴追の決議を可決し、クリントン大統領を弾劾訴追しました。
この時の訴因には、大統領が研修生との不倫問題に関して誤った証言を行ったとして「大陪審への偽証」、関係者に口止めなどを行ったとして「司法妨害」、さらには、別の女性問題に関する裁判で誤った証言を行ったとして「民事訴訟での偽証」と、議会の調査に対して適切に対応しなかったとして「権力乱用」が挙げられました。
これを受けて、下院本会議では、訴因ごとに採決を行い、大陪審への偽証と司法妨害の2つについては賛成多数で承認する一方、残りの2つの訴因は反対多数で承認しませんでした。
その結果、下院は2つの訴因を柱とする弾劾訴追の決議を可決し、クリントン大統領を弾劾訴追しました。
ソース:NHK ニュース