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詳報しょうほうぜん世代せだいがた社会しゃかい保障ほしょう制度せいど医療いりょう年金ねんきん介護かいご労働ろうどう

2019-12-19 08:54:33

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ぜん世代せだいがた社会しゃかい保障ほしょう制度せいど実現じつげんけ、政府せいふ検討けんとう会議かいぎが19にちにまとめた中間ちゅうかん報告ほうこく医療いりょう年金ねんきん介護かいご労働ろうどうかく分野ぶんやごとにくわしくみます。

医療いりょう分野ぶんや

高齢こうれい進展しんてん医療いりょうふくらみ、医療いりょう保険ほけん財政ざいせい圧迫あっぱくすることを想定そうていし「いた」をともなう改革かいかく盛り込もりこまれました。

後期こうき高齢こうれいしゃ負担ふたん引き上ひきあげ」

現在げんざい原則げんそくいちわりとなっている75さい以上いじょう後期こうき高齢こうれいしゃ病院びょういんなどでの窓口まどぐち負担ふたんについて「一定いってい所得しょとく以上いじょうひとわりとする」と明記めいきしました。

これについては、高齢こうれいしゃ疾病しっぺい生活せいかつ状況じょうきょうなどまえて、
具体ぐたいてき施行しこう時期じき
わり負担ふたんもとめるひと所得しょとく基準きじゅん
長期ちょうきにわたって頻繁ひんぱん受診じゅしん必要ひつようひとへの影響えいきょう見極みきわめて
適切てきせつ配慮はいりょ検討けんとうするとしています。

そしていわゆる団塊だんかい世代せだいが、75さい以上いじょうになりはじめる2022年度ねんどのはじめまでに実施じっしできるよう、来年らいねんなつまでに成案せいあんとしています。

紹介しょうかいじょうなしだい病院びょういん受診じゅしん定額ていがく負担ふたん

紹介しょうかいじょうのない患者かんじゃおおきな病院びょういん受診じゅしんした場合ばあい初診しょしんで5000えん以上いじょう診察しんさつりょう上乗うわのせする制度せいどについて、外来がいらい機能きのう分化ぶんかすすめるため、大幅おおはば拡充かくじゅうするとしています。

対象たいしょうなる病院びょういん病床びょうしょうすうが400しょう以上いじょうから200しょう以上いじょう中規模ちゅうきぼ病院びょういんひろげるほか負担ふたんがく引き上ひきあげ、増額ぞうがくぶん医療いりょう保険ほけん財政ざいせい投入とうにゅうするとしています。

検討けんとうにあたっては、患者かんじゃ病院びょういんへのアクセスが過度かど制限せいげんされないよう、現在げんざい上乗うわの負担ふたん徴収ちょうしゅう状況じょうきょうなど検証けんしょうするとしています。

「ワンコイン負担ふたん」や「市販しはんやく保険ほけん適用てきようがい」は見送みおく

外来がいらい受診じゅしんさい一定いっていがく上乗うわのせする「定額ていがく負担ふたん制度せいど」の導入どうにゅう
市販しはんやく効能こうのうおなくすり保険ほけん適用てきようからはず改革かいかくについては、
日本にっぽん医師いしかい与党よとうから受診じゅしん抑制よくせいにつながるなど慎重しんちょう意見いけん相次あいつぎ、中間ちゅうかん報告ほうこくには盛り込もりこまれませんでした。

医療いりょう提供ていきょう体制たいせい改革かいかく

公立こうりつ公的こうてき病院びょういん再編さいへん統合とうごうなどはしらとした「地域ちいき医療いりょう構想こうそう」の推進すいしん
医師いし都市としなどにかたより、地方ちほう不足ふそくする医師いし偏在へんざい問題もんだいへの対策たいさく
医師いしはたらかた改革かいかくを「さん一体いったい」で推進すいしんするとしています。

また患者かんじゃ健康けんこう日常にちじょうてき把握はあくする「かかりつけ」の機能きのう強化きょうかすすめるとしています。

年金ねんきん分野ぶんや

年金ねんきん分野ぶんやでは、将来しょうらいにわたって支給しきゅう水準すいじゅん維持いじしていくためささしゅやそうとおおきくみっつの制度せいど改正かいせい盛り込もりこまれました。

厚生こうせい年金ねんきん適用てきよう拡大かくだい

はたらかた多様たようするなかで、パートなどではたらみじか時間じかん労働ろうどうしゃ厚生こうせい年金ねんきん加入かにゅうしやすいよう、加入かにゅう条件じょうけんとなっている企業きぎょう規模きぼ要件ようけん緩和かんわするとしています。

具体ぐたいてきには、現在げんざいの「501にん以上いじょう」から
さんねんの2022ねん10つきに「101にん以上いじょう」にしたうえで、
ねんの2024ねん10つきに「51にん以上いじょう」まで
段階だんかい引き下ひきさげるとしています。

いわゆる就職しゅうしょく氷河期ひょうがき世代せだい正規せいき雇用こようひとなど老後ろうご安心あんしん確保かくほし、てい年金ねんきん対策たいさくにつなげるねらいもあります。

在職ざいしょく老齢ろうれい年金ねんきん見直みなお

はたらいて一定いってい収入しゅうにゅうある高齢こうれいしゃ年金ねんきんらす在職ざいしょく老齢ろうれい年金ねんきん制度せいどについて、就労しゅうろううながため、年金ねんきんらされる収入しゅうにゅう基準きじゅんがくを、
▽60さいから64さいひと
いまの28まんえんから47まんえん引き上ひきあげるとしています。

一方いっぽうで、
▽65さい以上いじょうひとについては、
与党よとうないからも、こう所得しょとくしゃ優遇ゆうぐうなるなど引き上ひきあげに慎重しんちょうろん相次あいつぎ、いまの47まんえんのまま維持いじします。

受給じゅきゅう開始かいし年齢ねんれい選択肢せんたくし拡大かくだい

また高齢こうれいしゃ就業しゅうぎょう機会きかい延長えんちょうわせて、現在げんざい60さいから70さいまでとなっている年金ねんきん受給じゅきゅう開始かいし年齢ねんれい選択肢せんたくしはばを、75さいまで拡大かくだいすることとしています。

政府せいふは、こうした内容ないよう盛り込もりこんだ年金ねんきん制度せいど改革かいかく関連かんれん法案ほうあん来年らいねん通常つうじょう国会こっかい提出ていしゅつする方針ほうしんです。

介護かいご分野ぶんや

介護かいご抑制よくせいけ、介護かいご予防よぼう取り組とりくみの強化きょうか打ち出うちだ一方いっぽう給付きゅうふ負担ふたん見直みなおしは、盛り込もりこまれませんでした。

介護かいご予防よぼう

病気びょうき予防よぼう健康けんこうづくりを後押あとおしようと、地域ちいき高齢こうれいしゃ交流こうりゅうする拡大かくだいするなど介護かいご予防よぼう積極せっきょくてき取り組とりくんだ市町村しちょうそん都道とどう府県ふけん評価ひょうかし、メリハリをつけて交付こうふきん配分はいぶんするとしています。

給付きゅうふ負担ふたん見直みなお

介護かいごは、高齢こうれい背景はいけい年々ねんねんつづけていて、給付きゅうふ負担ふたん見直みなおしが喫緊きっきん課題かだいです。

しかし
原則げんそくいちわりとなっている介護かいごサービスの自己じこ負担ふたん収入しゅうにゅうおうじてわり負担ふたんさんわり負担ふたんなるひと拡大かくだいすることや
在宅ざいたく介護かいごけるさい必要ひつようなケアプラン作成さくせい有料ゆうりょうは、厚生こうせい労働ろうどうしょう審議しんぎかいで、いずれ利用りようしゃへの影響えいきょうおおきいなどとして見送みおくられました。

こうしたこともまえ、中間ちゅうかん報告ほうこくには、介護かいご分野ぶんやでの給付きゅうふ負担ふたん見直みなおしは、盛り込もりこまれませんでした。

労働ろうどう分野ぶんや

労働ろうどう分野ぶんやでは、はたらかた選択肢せんたくしひろげていくための方策ほうさく盛り込もりこんでいます。

「70さいまで」の就業しゅうぎょう機会きかい確保かくほ

元気げんき意欲いよくある高齢こうれいしゃ活躍かつやくできる社会しゃかい実現じつげんするため、70さいまでの就業しゅうぎょう機会きかい確保かくほけて段階だんかいほう整備せいびはかとしています。

まずは、
定年ていねん廃止はいし延長えんちょうほか定年ていねん個別こべつ業務ぎょうむ委託いたく契約けいやくむすなどの選択肢せんたくししめし、企業きぎょうがわがいずれかの措置そちをとることを努力どりょく義務ぎむとする法案ほうあん来年らいねん通常つうじょう国会こっかい提出ていしゅつするとしています。

そのうえで、
将来しょうらいてきには、取り組とりくみが不十分ふじゅうぶん企業きぎょうめい公表こうひょうなど事実じじつじょう義務ぎむするためのほう改正かいせい検討けんとうするとしています。

中途ちゅうと採用さいよう」「経験けいけんしゃ採用さいよう」の促進そくしん

だい企業きぎょうによる新卒しんそつ中心ちゅうしん採用さいよう制度せいど見直みなおし、中途ちゅうと経験けいけんしゃ採用さいよう拡大かくだいするため、だい企業きぎょうはたらせい社員しゃいんうち中途ちゅうと採用さいよう経験けいけんしゃ採用さいようめる比率ひりつ公表こうひょう義務ぎむづけるとして、来年らいねん通常つうじょう国会こっかい必要ひつよう法案ほうあん提出ていしゅつはかとしています。

多様たようはたらかた今後こんご検討けんとう課題かだい

多様たようはたらかたができるようにするため、今後こんご検討けんとう課題かだいしめしています。

兼業けんぎょう副業ふくぎょう拡大かくだいけて、労働ろうどう時間じかん規制きせい割増わりまし賃金ちんぎん取り扱とりあつか検討けんとうするほか
▽フリーランスの実態じったい把握はあくしたうえで、
労働ろうどう法制ほうせいじょう保護ほご規制きせい在り方ありかたなど検討けんとうするとしています。
ソース:NHK ニュース