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日中韓首脳会議 北朝鮮問題解決に向け3か国連携して対応
2019-12-24 05:01:19

日本、中国、韓国3か国の首脳会議が中国で開かれ、安倍総理大臣をはじめ3首脳は国連安保理決議の確実な履行や、米朝プロセスの継続を後押しするなど北朝鮮問題の解決に向けて、日中韓が連携して対応していくとする共通の立場を確認しました。

安倍総理大臣、中国の李克強首相、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領による日中韓3か国の首脳会議が中国・四川省の成都で日本時間の午前11時ごろから1時間余り行われ、終了後、首脳がそろって、会議の成果を発表しました。
首脳会議では、ことしで日中韓協力が20年となるのを踏まえ、今後の協力の在り方について意見が交わされ、安倍総理大臣がことし6月のG20大阪サミットの合意内容を踏まえ、環境問題、高齢社会への対応、人的交流の3分野を英語の頭文字をとって、3つの「E」として、次の10年の日中韓協力の柱に据えていくことを提案し、一致しました。
一方、朝鮮半島情勢をめぐっては北朝鮮がアメリカとの非核化交渉の期限とする年末を前に挑発的な姿勢を強めていることを踏まえて、意見が交わされました。
安倍総理大臣は「たび重なる弾道ミサイルの発射は国連安保理決議に違反しており、地域の安全保障を深刻に脅かすものだ。北朝鮮の完全な非核化に向けて、米朝プロセスを最大限、後押ししていくことが重要だ」と指摘しました。
そして3か国の首脳は国連安保理決議の確実な履行や、米朝プロセスの継続を後押しするなど、北朝鮮問題の解決に向けて日中韓が連携して対応していくとする共通の立場を確認しました。
拉致問題については、安倍総理大臣から早期解決に向けた支援と協力を求めたのに対し、李首相とムン大統領は理解を示しました。
また3首脳はRCEP=東アジア地域包括的経済連携の早期署名や、日中韓FTA=自由貿易協定の早期実現に向けた交渉を推進していくことを確認しました。
首脳会議ではこうした内容を盛り込んだ成果文書を今後、発表することにしています。
首脳会議では、ことしで日中韓協力が20年となるのを踏まえ、今後の協力の在り方について意見が交わされ、安倍総理大臣がことし6月のG20大阪サミットの合意内容を踏まえ、環境問題、高齢社会への対応、人的交流の3分野を英語の頭文字をとって、3つの「E」として、次の10年の日中韓協力の柱に据えていくことを提案し、一致しました。
一方、朝鮮半島情勢をめぐっては北朝鮮がアメリカとの非核化交渉の期限とする年末を前に挑発的な姿勢を強めていることを踏まえて、意見が交わされました。
安倍総理大臣は「たび重なる弾道ミサイルの発射は国連安保理決議に違反しており、地域の安全保障を深刻に脅かすものだ。北朝鮮の完全な非核化に向けて、米朝プロセスを最大限、後押ししていくことが重要だ」と指摘しました。
そして3か国の首脳は国連安保理決議の確実な履行や、米朝プロセスの継続を後押しするなど、北朝鮮問題の解決に向けて日中韓が連携して対応していくとする共通の立場を確認しました。
拉致問題については、安倍総理大臣から早期解決に向けた支援と協力を求めたのに対し、李首相とムン大統領は理解を示しました。
また3首脳はRCEP=東アジア地域包括的経済連携の早期署名や、日中韓FTA=自由貿易協定の早期実現に向けた交渉を推進していくことを確認しました。
首脳会議ではこうした内容を盛り込んだ成果文書を今後、発表することにしています。
中国 李首相「われわれはともに自由貿易の維持を主張」

中国の李克強首相は日中韓3か国による首脳会議のあとに行われた共同記者発表で、「われわれはともに自由貿易の維持を主張している」と強調して、保護主義的な姿勢を強めるアメリカをけん制しました。
そのうえで3か国が連携して、RCEPや日中韓FTAの早期妥結を図っていくべきだと重ねて主張しました。
この中で李首相は中国が議長国を務めた今回の首脳会議について、「率直に話し合いを行い、共通の利益やチャンスを確認した」としたうえで、3か国の今後10年間の協力に向けた共同文書を取りまとめたことを明らかにし、成果を強調しました。
そして、「われわれはともに自由貿易を維持し、経済の一体化を進めることを主張している。自由貿易の維持は多国間主義の維持や世界平和にも意味がある」と述べ、保護主義的な姿勢を強めるアメリカをけん制したうえで、3か国が連携してRCEPや日中韓FTAの早期妥結を図っていくべきだと主張しました。
さらに中国の市場開放について、製造業の全面開放に加え、サービス業の開放も進めているとしたうえで、今後、金融のほか、教育や高齢化への対応など幅広い分野での市場開放を進め、日本や韓国との経済協力を進める考えを示しました。
一方、朝鮮半島問題について、李首相は「われわれは対話と協議が問題を解決する唯一の有効な手段だという認識で一致した」と述べ、引き続き、政治的な対話によって朝鮮半島問題の解決を図る考えを示しました。
このほか李首相は「来年行われる東京オリンピック・パラリンピックの成功を祈る」と述べたうえで、中国としても、スポーツや文化を通じた3か国の交流を進める考えを強調しました。
そのうえで3か国が連携して、RCEPや日中韓FTAの早期妥結を図っていくべきだと重ねて主張しました。
この中で李首相は中国が議長国を務めた今回の首脳会議について、「率直に話し合いを行い、共通の利益やチャンスを確認した」としたうえで、3か国の今後10年間の協力に向けた共同文書を取りまとめたことを明らかにし、成果を強調しました。
そして、「われわれはともに自由貿易を維持し、経済の一体化を進めることを主張している。自由貿易の維持は多国間主義の維持や世界平和にも意味がある」と述べ、保護主義的な姿勢を強めるアメリカをけん制したうえで、3か国が連携してRCEPや日中韓FTAの早期妥結を図っていくべきだと主張しました。
さらに中国の市場開放について、製造業の全面開放に加え、サービス業の開放も進めているとしたうえで、今後、金融のほか、教育や高齢化への対応など幅広い分野での市場開放を進め、日本や韓国との経済協力を進める考えを示しました。
一方、朝鮮半島問題について、李首相は「われわれは対話と協議が問題を解決する唯一の有効な手段だという認識で一致した」と述べ、引き続き、政治的な対話によって朝鮮半島問題の解決を図る考えを示しました。
このほか李首相は「来年行われる東京オリンピック・パラリンピックの成功を祈る」と述べたうえで、中国としても、スポーツや文化を通じた3か国の交流を進める考えを強調しました。
韓国 ムン大統領「協力の水準 さらに飛躍させることに」

韓国のムン・ジェイン大統領は日中韓3か国の首脳会議のあと共同記者発表で、冒頭、議長国・中国の李克強首相に感謝を表明したのに続き、「3か国の協力の発展のため共にしてくれた安倍総理大臣にも感謝申し上げる。きょう午後に行われる首脳会談に対しても期待が大きい」と述べ、1年3か月ぶりの日韓首脳会談に期待を示しました。
そして3か国の首脳会議について、「20年間発展してきた協力の重要性を再確認し、実質的な協力の水準をさらに一段階、飛躍させることになった」と成果をアピールしました。
そのうえでムン大統領は「朝鮮半島の平和が3か国共通の利益に合致するとの認識を共にし、米朝間の速やかな対話を通じて非核化と平和が実質的に進展するよう努力することにした」と述べ、3か国がそろって、非核化をめぐる米朝対話の継続を支持していくことで一致したと強調しました。
ムン大統領は次回の3か国首脳会議が韓国で開かれることについて、議長国として、協力の成果を国民が実感できるよう責任を果たすとして意欲を示しました。
さらに来年開催される東京オリンピック・パラリンピックについて「3か国は東京オリンピックの成功のために協力し、人文、教育、スポーツ交流を拡大し、信頼を強化していく」と述べました。
そして3か国の首脳会議について、「20年間発展してきた協力の重要性を再確認し、実質的な協力の水準をさらに一段階、飛躍させることになった」と成果をアピールしました。
そのうえでムン大統領は「朝鮮半島の平和が3か国共通の利益に合致するとの認識を共にし、米朝間の速やかな対話を通じて非核化と平和が実質的に進展するよう努力することにした」と述べ、3か国がそろって、非核化をめぐる米朝対話の継続を支持していくことで一致したと強調しました。
ムン大統領は次回の3か国首脳会議が韓国で開かれることについて、議長国として、協力の成果を国民が実感できるよう責任を果たすとして意欲を示しました。
さらに来年開催される東京オリンピック・パラリンピックについて「3か国は東京オリンピックの成功のために協力し、人文、教育、スポーツ交流を拡大し、信頼を強化していく」と述べました。
ソース:NHK ニュース