News
Show Furigana

東京とうきょう五輪ごりんへ “きん”につながる銅メダルどうめだる 陸上りくじょう男子だんし400め-とるリレー

2019-12-25 20:15:33

avatar
来年らいねんせまった東京とうきょうオリンピックで金メダルきんめだる目指めざ陸上りくじょう男子だんし400メートルリレー。オリンピックの前哨ぜんしょうせんとなった10つき世界せかい選手権せんしゅけんでは、サニブラウン アブデル・ハキームをくわえたあたらしい布陣ふじんさんねんぶりにアジア記録きろく更新こうしんし、銅メダルどうめだる獲得かくとくした。
レースいちばんちかていた日本にっぽん代表だいひょうコーチこうひろしひろし東京とうきょう金メダルきんめだるにつながる手応てごたえをかんじていた。
スポーツニュース 記者きしゃ 山本やまもとおさむふとし)(※文中ぶんちゅう敬称けいしょうりゃく

“37びょう43”が意味いみするもの

カタールのドーハでおこなわれた陸上りくじょう世界せかい選手権せんしゅけん男子だんし400メートルリレーの表彰ひょうしょうしき銅メダルどうめだる獲得かくとく表彰ひょうしょうだいがった日本にっぽん代表だいひょうは、多田ただ修平しゅうへい白石しらいしりょう々、桐生きりゅうさちしゅうそしてサニブラウンのよんにんだった。
日本にっぽん決勝けっしょうマークしたタイムは“37びょう43”。
リオデジャネイロオリンピックで銀メダルぎんめだるかがやいたとき記録きろく当時とうじアジア記録きろく)をぜろびょう17こうしんするアジアしん記録きろくで、大会たいかい連続れんぞく銅メダルどうめだるだった。

日本にっぽん代表だいひょうコーチこうひろしひろしこう評価ひょうかする。
「37びょうよんってとんでもない記録きろくなんですよ、たしさんではあるんですけど。ちょっとまえ世界せかい記録きろくわらないとおもっています。いいかたちで2020ねんけて結束けっそくりょくたかめられる結果けっかです」

伏線ふくせん前日ぜんじつ予選よせん

このメダルには、伏線ふくせんとなったレースがあった。前日ぜんじつ予選よせんだ。
コーチこうは、これまで代表だいひょうのリレー経験けいけんがないサニブラウンをはじめて起用きようしたのだ。日本にっぽん最速さいそく100メートルきゅうびょう97の記録きろくサニブラウン。
しかしほか選手せんしゅくらべてバトンパス経験けいけんあさため、サニブラウンにたくしたのはアンカーだった。
重要じゅうようポジションだが、バトンパスという意味いみでは「ける動作どうさだけでもっとリスクがすくないはしじゅんともえる。
さんはしは、いま代表だいひょうもっと経験けいけん豊富ほうふ桐生きりゅうさちしゅう
実際じっさいレースは、ミスなくバトンがつながり、予選よせんタイムこの時点じてんシーズンベストなる“37びょう78”。全体ぜんたいさんタイム決勝けっしょうすすんだ。

こうコーチ危機ききかん

一見いっけん順調じゅんちょうえたレース
しかしこうはサニブラウンの動き出うごきだしに「思い切おもいきりのよさがりない」と不安ふあんかんじていたという。

桐生きりゅうからサニブラウンへのバトンパス
トップスピード桐生きりゅう駆け込かけこんできた一方いっぽうで、サニブラウンはスピードががりきっていなかった。サニブラウンが思い切おもいき飛び出とびだせなかったがために、にん距離きょりまってしまい窮屈きゅうくつに。タイムをロスしていたのだ。
レースこうはサニブラウンにリレーでもっと大事だいじなことをつたえた。

「なんでそっとたかというと、結局けっきょくリレーでいちばん邪魔じゃまなるのって恐怖きょうふなんですよ。もしかして自分じぶんげちゃう(さき行き過いきすぎてしまう)かもしれないと。つよ選手せんしゅあるほどそういうことあたまによぎるんですよ。今回こんかい予選よせんそれはっきりえたので、わたしとしてもサニブラウンには、もっと桐生きりゅう信用しんようしろと。思い切おもいきても、かなら桐生きりゅうはバトンをわたよというはなしをしました」

信頼しんらい」と「自信じしん

むかえた決勝けっしょう
しっかり思い切おもいきってしんじてのがいちばん大切たいせつ
サニブラウンは、そう決意けついしてレースのぞんだ。
だけでなく、じつ桐生きりゅうからも「自分じぶんしんじてしゅつろ。かならつなぐから」とわれていたというサニブラウン。予選よせんとのちがあきらかだった。

桐生きりゅうしん思い切おもいきりよく全力ぜんりょく飛び出とびだしたサニブラウン。
そこはしりこんだ桐生きりゅうがバトンパススピードたもったままのスムーズなバトンパスで、サニブラウンの加速かそくにつなげた。

フィニッシュラインを駆け抜かけぬけたサニブラウンがにしたのは37びょう43、アジアしん記録きろく文字もじ
こうは、会心かいしんレース記録きろく以上いじょう手応てごたえをかんじていた。

いくらバトンの練習れんしゅうをしても“信頼しんらい”ってまれないんですよね。決勝けっしょうという世界せかいいちばんトップレベルところいちかいんで成功せいこうしたっていう、あの自信じしんお互おたがの『こいつなら大丈夫だいじょうぶ』という信頼しんらい関係かんけいとても大事だいじなんです」

東京とうきょうきん日本にっぽん可能かのうせい

日本にっぽん目標もくひょうは、東京とうきょうオリンピックでの金メダルきんめだる
今回こんかい優勝ゆうしょうしたアメリカマークした37びょう10は、リオデジャネイロオリンピックの優勝ゆうしょうタイムをはるかにえるタイムだった。

しかしいま日本にっぽんには今回こんかいメンバーよんにんのほかにも、きゅうびょうだいをマークした小池こいけゆうたか、10びょう00の山縣やまがた亮太りょうた、ケンブリッジ飛鳥ひちょうなど候補こうほ選手せんしゅたくさんいる。
こう史上しじょう最高さいこうレベルあらそつづけるたんじんをもってすれば、けっして不可能ふかのうタイムではないとかんがえている。

「37びょう10というタイムには、日本にっぽんのバトンパスってしてもいちにん選手せんしゅ平均へいきんきゅうびょう95はってこないといけない。でもいま日本にっぽん代表だいひょう今回こんかいはしったメンバーだけじゃなくて、山縣やまがたもいて、ケンブリッジもいて、飯塚いいづか翔太しょうた本来ほんらい400メートルリレーのメンバーでもあるそこなかでのよっつのせきのいすゲームじゃないですけど、そこの競争きょうそうこっていることが日本にっぽんにとっては非常ひじょうプラス要素ようそなるのかなとおもっています」

かおからは、オリンピックのプレッシャーよりも、世界せかい最高峰さいこうほうタイトルにチャレンジできる高揚こうようかんのようなものをかんじずにはいられなかった。
ソース:NHK ニュース