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にちべいあら貿易ぼうえき協定きょうてい発効はっこう 国内こくない影響えいきょうは?

2019-12-31 15:05:37

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農産のうさんひん工業こうぎょうひん物品ぶっぴん関税かんぜいに関にかんするにちべいあら貿易ぼうえき協定きょうていが、いちにち発効はっこうしました。政府せいふは、自由じゆう貿易ぼうえきけんのさらなる拡大かくだいけ、RCEP=東アジアひがしあじあ地域ちいき包括ほうかつてき経済けいざい連携れんけい早期そうき妥結だけつなどにも主導しゅどうてき取り組とりく方針ほうしんです。

政府せいふ さらなる自由じゆう貿易ぼうえきけん拡大かくだい

農産のうさんひん工業こうぎょうひん物品ぶっぴん関税かんぜいに関にかんするにちべいあら貿易ぼうえき協定きょうていは、いちにち午前ごぜんぜろ発効はっこうしました。協定きょうていで、日本にっぽんはTPP=環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい水準すいじゅんえない範囲はんい農産のうさんひん市場しじょう開放かいほうおうじ、牛肉ぎゅうにくは、38.5%だった関税かんぜいいちにちから26.6%になり、最終さいしゅうてきにはきゅう%まで引き下ひきさげられます。

一方いっぽう工業こうぎょうひん最大さいだい焦点しょうてんだった自動車じどうしゃ分野ぶんやでは、協定きょうてい履行りこうちゅうアメリカ日本にっぽんしゃへの追加ついか関税かんぜい発動はつどうしないことを首脳しゅのうかん確認かくにんしたほか日本にっぽんもとめている関税かんぜい撤廃てっぱいについては継続けいぞく協議きょうぎとなり、りょう政府せいふは、よんか月かげつ以内いないつぎ交渉こうしょう分野ぶんやをめぐって協議きょうぎおこな方針ほうしんです。

茂木もぎ外務がいむ大臣だいじんは「にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい発効はっこうにより、TPP協定きょうてい日本にっぽんEUい-ゆ-のEPA=経済けいざい連携れんけい協定きょうていわせ、世界せかい経済けいざいおよそろくわりをカバーする自由じゆう経済けいざいけん日本にっぽん中心ちゅうしん誕生たんじょうする。その意義いぎきわめておおきい」とべました。

政府せいふは、自由じゆう貿易ぼうえきけんのさらなる拡大かくだいけ、インドをふく16か国かこくによるRCEP=東アジアひがしあじあ地域ちいき包括ほうかつてき経済けいざい連携れんけい早期そうき妥結だけつや、WTOだぶりゅ-てぃ-お-世界せかい貿易ぼうえき機関きかん改革かいかくなどにも主導しゅどうてき取り組とりく方針ほうしんです。

国内こくない 値下ねさ期待きたい農業のうぎょう生産せいさんがく減少げんしょう

にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい発効はっこうしたことでアメリカさん農産のうさんひん関税かんぜい引き下ひきさげられ、消費しょうひしゃにとっては価格かかく値下ねさがりが期待きたいされる一方いっぽう国内こくない農業のうぎょう生産せいさんがく減少げんしょうすると見込みこまれています。

協定きょうてい発効はっこうによって、アメリカから輸入ゆにゅうされるおも農産のうさんひんのうち、牛肉ぎゅうにくは38.5%だった関税かんぜいがTPPとおな水準すいじゅんの26.6%になり、最終さいしゅうてきに2033年度ねんどにはきゅう%までがります。

豚肉ぶたにくは、価格かかくやすにくにかかるいちキロたり最大さいだい482えんだった関税かんぜいが125えんに、価格かかくたか豚肉ぶたにく関税かんぜいは4.3%から1.9%にがり、その後そのご段階だんかいてき引き下ひきさげられます。

オレンジは、国内こくないのみかんの出荷しゅっかおお12つきから3月さんがつまでの期間きかん、32%だった関税かんぜいが25.6%にがり、2025年度ねんど撤廃てっぱいされます。

ワイン一般いっぱんてきな750ミリリットルりのボトルにかかる最大さいだいおよそ94えん関税かんぜいが、段階だんかいてき引き下ひきさげられ2025年度ねんど撤廃てっぱいされます。

こうした関税かんぜい引き下ひきさげは、価格かかく値下ねさがりにつながり、消費しょうひしゃにとってはメリットが期待きたいできます。

一方いっぽう、こうしたやす農産のうさんひん輸入ゆにゅうえる影響えいきょうで、国内こくない農業のうぎょう生産せいさんがく最大さいだい1100おくえん減少げんしょうすると試算しさんされています。

このため、政府せいふ国内こくない畜産ちくさん農家のうかに対にたいする施設しせつ整備せいび補助ほじょ輸出ゆしゅつ増加ぞうか期待きたいされる和牛わぎゅう生産せいさん奨励しょうれいきん拡充かくじゅうするなどして、支援しえんおこな方針ほうしんです。

また政府せいふは、にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい日本にっぽんGDPじ-でぃ-ぴ-国内こくないそう生産せいさんよんちょうえんあまりつにして0.8%押し上おしあげると試算しさんしていますが、これ継続けいぞく協議きょうぎとされた自動車じどうしゃなど関税かんぜい撤廃てっぱい前提ぜんていにしています。

つぎ交渉こうしょう分野ぶんやをめぐり今後こんごよんか月かげつ以内いないアメリカ協議きょうぎする方針ほうしんですが、協定きょうてい経済けいざい成長せいちょうにつなげられるかは、自動車じどうしゃなど関税かんぜい撤廃てっぱい具体ぐたいてきめることができるかが焦点しょうてんとなります。

経団連けいだんれん会長かいちょう意義いぎおおきい

にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい発効はっこうしたことについて、経団連けいだんれん中西なかにし会長かいちょうは、「にちべいかん貿易ぼうえき強力きょうりょくかつ安定あんていてき互恵ごけいてきかたち拡大かくだいすることを目指めざしたこの協定きょうてい歓迎かんげいする。世界せかい経済けいざい先行さきゆきの不透明ふとうめいかんなかで、TPP11やにちEUい-ゆ-経済けいざい連携れんけい協定きょうていわせて、世界せかいGDPじ-でぃ-ぴ-およそろくわりをカバーする自由じゆうひらかれた市場しじょう誕生たんじょうすることの意義いぎおおきい」としています。

そのうえで中西なかにし会長かいちょうは、「強固きょうこにちべい関係かんけい基盤きばんに、インド・太平洋たいへいよう地域ちいきでのインフラ整備せいびエネルギー開発かいはつなど両国りょうこく協力きょうりょく推進すいしんするとともに、RCEP=東アジアひがしあじあ地域ちいき包括ほうかつてき経済けいざい連携れんけい早期そうき実現じつげんなどにけて、引き続ひきつづきリーダーシップを発揮はっきしてもらいたい」としています。

経済けいざい同友どうゆうかい予断よだんたず準備じゅんびを」

にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい発効はっこうしたことについて、経済けいざい同友どうゆうかい櫻田さくらだ代表だいひょう幹事かんじは、報道ほうどう各社かくしゃインタビューで「農産のうさんひんについては、TPPの水準すいじゅん以下いか合意ごういできたうえ、自動車じどうしゃについても、協定きょうてい誠実せいじつ履行りこうしている追加ついか関税かんぜい措置そち発動はつどうしないと約束やくそくされたことは大変たいへんおおきな成果せいかだとおも」とべました。

そのうえで「自動車じどうしゃ分野ぶんや以外いがいについては、これから協議きょうぎはじまるが、いつどうやるかはなにまっていない。分野ぶんやとしては、金融きんゆう通信つうしんサービス対象たいしょうなる可能かのうせいがあるので、日本にっぽんとしてしっかりリーダーシップをよう予断よだんたず準備じゅんびしてもらいたい」とべました。
ソース:NHK ニュース