拉致らち被害ひがい者しゃ 有本ありもと恵子けいこさんの姉あね “一いち日にちも早はやく妹いもうとを取り返とりかえしたい”

神戸こうべ市し出身しゅっしんの拉致らち被害ひがい者しゃ、有本ありもと恵子けいこさんは12日にち、60歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえました。恵子けいこさんの２に人にんの姉あねが初はじめて取材しゅざいに応おうじ、今後こんご、高齢こうれいの両親りょうしんを支ささえながら救出きゅうしゅつ活動かつどうに加くわわり、一いち日にちも早はやく妹いもうとを取り返とりかえしたいと語かたりました。

有本ありもと恵子けいこさんは37年ねん前まえの昭和しょうわ58年ねん、23歳さいの時とき、ロンドンでの留学りゅうがくを終おえてヨーロッパを旅行りょこう中ちゅうに北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされました。

恵子けいこさんは12日にち、60歳さい、還暦かんれきとなり、これを前まえに姉あねの昌子しょうじさん（63）と尚子しょうこさん（61）が、初はじめて取材しゅざいに応おうじました。

２に人にんは親戚しんせきの家いえから見みつかったおよそ60枚まいの恵子けいこさんの写真しゃしんや大学だいがく時代じだいのノートを公開こうかいし、このうち写真しゃしんには海外かいがいに憧あこがれていた恵子けいこさんが旅行りょこうで訪おとずれたハワイでの様子ようすなどが写うつっています。

また、ノートにはびっしりと英語えいごで文章ぶんしょうが書かかれ、留学りゅうがくの夢ゆめに向むけて真剣しんけんに取り組とりくんでいた様子ようすがうかがえます。

昌子しょうじさんは、留学りゅうがく直前ちょくぜんの家族かぞくでの食事しょくじ会かいの様子ようすを振り返ふりかえり、「『考え直かんがえなおしたらどうか』と言いいましたが、『もう決きめた。行いくわいね』と強つよい口調くちょうで答こたえました。留学りゅうがくは妹いもうとの夢ゆめだったので、誰だれにも止とめられませんでした」と話はなしました。

恵子けいこさんの救出きゅうしゅつ活動かつどうはこれまで両親りょうしんが30年ねん余あまりにわたって続つづけてきましたが、父親ちちおやの明弘あきひろさんは91歳さい、母親ははおやの嘉代子かよこさんは94歳さいとなり、嘉代子かよこさんは入退院にゅうたいいんを繰り返くりかえしています。

２に人にんは両親りょうしんを支ささえながら恵子けいこさんの救出きゅうしゅつ活動かつどうに加くわわりたいとしていて、昌子しょうじさんは「とにかく早はやく帰かえってきてほしい。家族かぞくは待まっています」と話はなしました。

尚子しょうこさんは「長ながい間ま、拉致らちされている状況じょうきょうは本当ほんとうに悔くやしい。早はやく日本にっぽんで幸福こうふくな人生じんせいを送おくってほしい」と話はなしました。

ソース：NHK ニュース