イラン初はつの女性じょせい五輪ごりんメダリストが亡命ぼうめいの意思いしを表明ひょうめい

イランの女子じょし選手せんしゅとして初はじめてオリンピックのメダリストとなったテコンドーの選手せんしゅが、イランから亡命ぼうめいする意思いしを明あきらかにしました。この選手せんしゅは「私わたしは、イランで抑圧よくあつされている数すう多おおくの女性じょせい選手せんしゅの一いち人にんにすぎない」などとイラン当局とうきょくを批判ひはんしました。

イランのキミア・アリザデ選手せんしゅは、2016年ねんのリオデジャネイロ大会たいかいでテコンドーにスカーフをかぶって出場しゅつじょうし、銅メダルどうめだるを獲得かくとくしてイランの女子じょし選手せんしゅとして初はつのメダリストになりました。

欧米おうべいなどのメディアは９きゅう日にち、アリザデ選手せんしゅがイランからオランダに出国しゅっこくし、亡命ぼうめいを希望きぼうしていると伝つたえ、自身じしんも11日にち、ＳＮＳで初はじめて心境しんきょうを明あかしました。

この中なかでアリザデ選手せんしゅは「私わたしは歴史れきしを作つくった人ひとでも、英雄えいゆうでもありません。イランで抑圧よくあつされている何なに百ひゃく万まん人にんという女性じょせい選手せんしゅの1人にんにすぎません。彼かれらにとっては私わたしたちは道具どうぐにすぎず、メダルだけが大事だいじだったのです」と述のべるとともに、競技きょうぎを続つづけることを当局とうきょく者しゃに批判ひはんされたと明あきらかにし、政治せいじ利用りようだと訴うったえました。

そして「この決断けつだんはオリンピックで金メダルきんめだるを取とるより難むずかしいかもしれません。しかし私わたしはどこにいようとイランの娘むすめです。皆みなさんに勇気ゆうきを送おくります」と書き込かきこみました。

厳格げんかくなイスラム国家こっかのイランでは、長年ながねん禁止きんししてきた女性じょせいのサッカー観戦かんせんを最近さいきんは一部いちぶ認みとめるなど、女性じょせいの権利けんりの改善かいぜんに向むけた動うごきも見みられただけに、アリザデ選手せんしゅの行動こうどうは国内外こくないがいから注目ちゅうもくを集あつめています。

ソース：NHK ニュース