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「スロースリップ」沖合おきあい海底かいていはつ確認かくにん 地震じしんメカニズム解明かいめい

2020-01-15 20:30:24

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発生はっせい懸念けねんされる南海なんかいトラフの巨大きょだい地震じしん東海とうかいから四国しこく陸地りくちからとおはなれた海底かいていで、プレートの境目さかいめがゆっくりうご「スロースリップ」という現象げんしょうきているのを東京とうきょう大学だいがく海上かいじょう保安庁ほあんちょうはじめてとらえました。巨大きょだい地震じしんとの関連かんれんせい注目ちゅうもくされている現象げんしょうで、メカニズムの解明かいめい防災ぼうさい対策たいさくにつながるのか期待きたいされます。

今回こんかい、「スロースリップ」が確認かくにんされたのは、豊後ぶんご水道すいどうおき紀伊きい水道すいどうおきなどわせてななか所かしょで、いずれ陸地りくちから50キロ以上いじょうはなれています。

海上かいじょう保安庁ほあんちょうは、南海なんかいトラフで想定そうていされる震源しんげんいきや、そのみなみ海底かいていわせて15か所かしょほどに地盤じばんうご観測かんそくできる装置そうち設置せっちしていて、東京とうきょう大学だいがくとともにデータ解析かいせきしたところ、平成へいせい30ねんまでにななか所かしょ確認かくにんされたということです。

このうち紀伊きい水道すいどうおきか所かしょでは、平成へいせい30ねんごろ、南東なんとう方向ほうこうかってそれぞれろくセンチはちセンチうごいていました。

プレートの境目さかいめがゆっくりずれうご「スロースリップ」は、うご変化へんか南海なんかいトラフの巨大きょだい地震じしん関連かんれんしているのではないかと注目ちゅうもくされている現象げんしょうです。

陸地りくちからとおはなれた海底かいてい実際じっさいとらえられたのは今回こんかいはじめてで、メカニズムの解明かいめい防災ぼうさい対策たいさくにつながるのか期待きたいされます。

海上かいじょう保安庁ほあんちょう石川いしかわ直史なおふみ火山かざん調査ちょうさかんは「さらに観測かんそくデータあつめて、プレート境界きょうかいなにきているのかを把握はあくし、防災ぼうさいにつなげるためのシミュレーション研究けんきゅうにも役立やくだててほしい」とはなしていました。

「スロースリップ」とは

「スロースリップ」はプレートとプレートの境目さかいめが、からだかんじるようなれをこさずにゆっくりとずれうご現象げんしょうです。

日本にっぽん海溝かいこう」のプレートの境目さかいめある千葉ちばけん東方とうほうおきでは、すうねんおきに「スロースリップ」の発生はっせい確認かくにんされ、その後そのご比較的ひかくてき規模きぼおおきな地震じしんきやすくなることでられています。

一方いっぽう、「南海なんかいトラフ」のプレートの境目さかいめある東海とうかいから四国しこくおもりくがわ地下ちかふかくでも繰り返くりかえし「スロースリップ」が確認かくにんされていますが、おおきな地震じしんとの関連かんれんせいについてはあきらかになっていません。

今回こんかいはじめて確認かくにんされたのは陸地りくちからうみがわに50キロ以上いじょうはなれたプレートのあさ部分ぶぶん境目さかいめ発生はっせいした「スロースリップ」で、地震じしんとの関連かんれんせいについて、今後こんご研究けんきゅう注目ちゅうもくされます。
ソース:NHK ニュース