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地震じしん切迫せっぱく 31のかつ断層だんそうで“震災しんさい直前ちょくぜんおなそれ以上いじょう

2020-01-16 20:04:10

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25ねんまえ阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい教訓きょうくんくに全国ぜんこくかつ断層だんそう調査ちょうさすすめ、発生はっせい確率かくりつなどのリスクを評価ひょうかしてきました。現在げんざい地震じしんきる切迫せっぱく阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい直前ちょくぜんおなそれ上回うわまわかつ断層だんそうが31あり、あらためてかつ断層だんそう地震じしんへのそなえが重要じゅうようになっています。
阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいをもたらしたのは、兵庫ひょうごけん南部なんぶ震源しんげんとするマグニチュード7.3のだい地震じしんで、大阪おおさか北西ほくせいから兵庫ひょうごけん淡路あわじとうにかけて位置いちするかつ断層だんそう一部いちぶがずれうごいたことが原因げんいんでした。

これ教訓きょうくんに、くに地震じしん調査ちょうさ研究けんきゅう推進すいしん本部ほんぶ設置せっちし、全国ぜんこくかつ断層だんそううちながさがおおむね20キロえ、地震じしんきた場合ばあい社会しゃかいてきおおきな影響えいきょう114のかつ断層だんそう重点的じゅうてんてき調査ちょうさ今後こんご30ねん地震じしん発生はっせい確率かくりつなどリスクを評価ひょうかしてきました。

地震じしん発生はっせい切迫せっぱくよっつのランクにけられ、確率かくりつさん以上いじょうかつ断層だんそうを、もっとたかえすランク」としていて、阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいきる直前ちょくぜん発生はっせい確率かくりつは0.02%からはち%で現在げんざいえすランクにあてはまります。

去年きょねん1月いちがついちにち時点じてんで「えすランク」と評価ひょうかされているのは、全国ぜんこくの31のかつ断層だんそうで、このうち糸魚川いといがわ静岡しずおか構造こうぞうせん断層だんそうたい」や「中央ちゅうおう構造こうぞうせん断層だんそうたい」、「三浦みうら半島はんとう断層だんそうぐん」などやっつのかつ断層だんそうたい一部いちぶでは、発生はっせい確率かくりつはち%をえ、阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい発生はっせいまえより切迫せっぱくたかまっています。

またいで危険きけんたかえいランク」のかつ断層だんそう全国ぜんこくに35あり、平成へいせい28ねん熊本くまもと地震じしん引き起ひきおこした「布田ぬのだがわ断層だんそうたい」は、地震じしん直前ちょくぜん評価ひょうかは「えいランク」でした。

一方いっぽうで、平成へいせい16ねん新潟にいがたけん中越なかごえ地震じしんや、平成へいせい20ねん岩手いわて宮城みやぎ内陸ないりく地震じしんなどこれまでられていなかったかつ断層だんそうがずれうごいて地震じしん発生はっせいしたケース相次あいついでいます。

地震じしん調査ちょうさ委員いいんかい平田ひらたただし委員いいんちょうは「実際じっさいにおきるリスクをよく理解りかいできるような表現ひょうげんのしかたは今後こんごとも検討けんとうしていきたい。さんねん地震じしんがないとか、ここすうにちおおとか一喜一憂いっきいちゆうするのではなく、あらためてきているおおきな地震じしんあるかんがそなえてほしい」とはなしています。

とく切迫せっぱくたかえすランクのかつ断層だんそう

かつ断層だんそう引き起ひきおこす地震じしんは、南海なんかいトラフや日本にっぽん海溝かいこうなどのプレート境界きょうかいがた地震じしんことなり、発生はっせい間隔かんかくすうせんねん程度ていどながため30ねん発生はっせい確率かくりつ数字すうじとしておおきなになりません。

しかし阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいをもたらしただい地震じしん発生はっせいする直前ちょくぜん確率かくりつは0.02%からはち%だったように、確率かくりつちいさくても警戒けいかい必要ひつようです。

このため114の主要しゅようかつ断層だんそうは「えす」や「えい」などよっつのランクにけられ、30ねん以内いない地震じしん発生はっせいする切迫せっぱくしめされています。

地震じしん発生はっせい確率かくりつさん以上いじょうあるかつ断層だんそうもっとたかえすランクに分類ぶんるいされ、去年きょねん1月いちがついちにち時点じてん全国ぜんこくに31あります。

このうち確率かくりつ阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい発生はっせいする直前ちょくぜんはち%をえ、とく切迫せっぱくたかとされているのはつぎやっつのかつ断層だんそうたい一部いちぶ区間くかんです。
切迫せっぱくたかじゅんに、
長野ながのけん山梨やまなしけんにある糸魚川いといがわ静岡しずおか構造こうぞうせん断層だんそうたい
静岡しずおかけんにある「富士川ふじかわ河口かこう断層だんそうたい
熊本くまもとけんの「にちひさ断層だんそうたい
長野ながのけんにある「境峠さかいとうげ神谷かみや断層だんそうたい
近畿きんきから四国しこく北部ほくぶ九州きゅうしゅう北部ほくぶにある「中央ちゅうおう構造こうぞうせん断層だんそうたい
岐阜ぎふけん長野ながのけんにある「阿寺あてら断層だんそうたい
神奈川かながわけんにある「三浦みうら半島はんとう断層だんそうぐん
広島ひろしまけん山口やまぐちけん沖合おきあいにある「安芸灘あきなだ断層だんそうたい
となっています。

主要しゅようかつ断層だんそう以外いがいにもリスク

この25ねんで114の主要しゅようかつ断層だんそう調査ちょうさ評価ひょうかすすんだ一方いっぽうで、評価ひょうか対象たいしょうになっていなかったかつ断層だんそうによる地震じしん相次あいつぎ、どのようにリスクをつたえるのかが課題かだいになっています。

平成へいせい16ねん発生はっせいしたマグニチュード6.8の新潟にいがたけん中越なかごえ地震じしんや、平成へいせい20ねん発生はっせいしたマグニチュード7.2の岩手いわて宮城みやぎ内陸ないりく地震じしんでは、これまで確認かくにんされていなかったかつ断層だんそう引き起ひきおこしたとされています。

またおととし発生はっせいしたマグニチュード6.7の北海道ほっかいどう胆振いぶり東部とうぶ地震じしん未知みちかつ断層だんそう引き起ひきおこしたという専門せんもん指摘してきがあります。

このため地震じしん調査ちょうさ研究けんきゅう推進すいしん本部ほんぶでは、主要しゅようかつ断層だんそうだけでなくマグニチュード6.8以上いじょう地震じしん引き起ひきおこすかつ断層だんそうくわえ、かつ断層だんそうごとではなく地域ちいきごとの地震じしんのリスクを評価ひょうかし、これまで九州きゅうしゅう四国しこく中国ちゅうごく地方ちほう関東かんとう公表こうひょうしています。

今後こんご30ねんにマグニチュード6.8以上いじょう地震じしん発生はっせいする確率かくりつは、
関東かんとう全域ぜんいきで50%から60%
中国ちゅうごく全域ぜんいきで50%
九州きゅうしゅう全域ぜんいきで30%から42%
四国しこく全域ぜんいききゅう%から15%
推計すいけいされています。

地域ちいきごとの評価ひょうかでは複数ふくすうかつ断層だんそうふくまれることから、必然ひつぜんてき確率かくりつがりますが、かえって範囲はんいひろくなって警戒けいかいよわまるデメリットもあり、住民じゅうみんにいかにリスクをつたえ、そなえてもらうのか課題かだいとなっています。
ソース:NHK ニュース