新型しんがたウイルス肺炎はいえんでＷＨＯだぶりゅ-えいちお- 緊急きんきゅうの委員いいん会かい開催かいさいへ

中国ちゅうごくで新型しんがたのコロナウイルスによるとみられる肺炎はいえんの患者かんじゃが増ふえていることを受うけて、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんは22日にち、専門せんもん家かによる緊急きんきゅうの委員いいん会かいを本部ほんぶのあるスイスで開ひらきます。ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-は、ヒトからヒトへの感染かんせんが起おきていると見みていて、「国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたい」と判断はんだんするか、注目ちゅうもくされます。

新型しんがたのコロナウイルスによるとみられる肺炎はいえんは中国ちゅうごくの湖北こほく省しょう武漢ぶかんを中心ちゅうしんに感染かんせんが広ひろがり、中国ちゅうごくのほかに日本にっぽんやタイなどでも患者かんじゃが確認かくにんされています。

こうした中なかでＷＨＯだぶりゅ-えいちお-は22日にち、スイスのジュネーブにある本部ほんぶで各国かっこくの専門せんもん家かが参加さんかする緊急きんきゅうの委員いいん会かいを開ひらいて、今後こんごの対応たいおうについて協議きょうぎする予定よていです。

委員いいん会かいに先立さきだちＷＨＯだぶりゅ-えいちお-のジャサレビッチ報道ほうどう官かんは21日にちに記者きしゃ会見かいけんを行おこない、「過去かこの呼吸こきゅう器き系けいの病気びょうき、特とくにほかのコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいの経験けいけんや、中国ちゅうごくが提供ていきょうしたデータの分析ぶんせきによるとヒトからヒトへの感染かんせんが起おきている」と述のべ、限定げんてい的てきなもののヒトからヒトへの感染かんせんが起おきているとみていることを明あきらかにしました。

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-のチームが現在げんざい、現地げんち入いりして情報じょうほう収集しゅうしゅうを行おこなっているとしています。

緊急きんきゅうの委員いいん会かいでは最新さいしんの状況じょうきょうなどを踏ふまえて、今回こんかいの感染かんせんの広ひろがりが「国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたい」かどうか判断はんだんする見通みとおしで、その結果けっかが注目ちゅうもくされます。

専門せんもん家か「武漢ぶかんの患者かんじゃは1300人にん以上いじょうか」

中国ちゅうごくで感染かんせんが広ひろがっている新型しんがたのコロナウイルスによるものとみられる肺炎はいえんについて、香港ほんこん大学だいがくで公衆こうしゅう衛生えいせい医学いがくを研究けんきゅうする梁りょう卓たく偉えら教授きょうじゅらの専門せんもん家かチームが、患者かんじゃ数すうは武漢ぶかんで1300人にん以上いじょうにのぼる可能かのう性せいがあるという推計すいけいを発表はっぴょうしました。

この専門せんもん家かチームは武漢ぶかんと中国ちゅうごく内外ないがいのほかの地域ちいきを空路くうろや陸路りくろで行き来いききした人ひとの数かずなどから、新型しんがたのコロナウイルスによるものとみられる肺炎はいえんの患者かんじゃの数かずを推計すいけいしました。

それによりますと今月こんげつ17日にちの時点じてんで、武漢ぶかんでの患者かんじゃは1300人にん以上いじょうにのぼる可能かのう性せいがあるということです。

また北京ぺきんや上海しゃんはい、広州こうしゅう、深センしんせんなど、中国ちゅうごく各地かくちの20の都市としで、患者かんじゃは合あわせて100人にん以上いじょうと推計すいけいしています。（※センは土偏つちへんに川かわ）

今後こんごの見通みとおしについて梁りょう教授きょうじゅは、各地かくちで感染かんせんの拡大かくだいを防ふせぐ措置そちがとられ始はじめており、武漢ぶかんからその他そのたの地域ちいきに感染かんせんが広ひろがる力ちからは当初とうしょより弱よわまるとの見方みかたを示しめしました。

航空こうくう便びんキャンセル無料むりょうで拡大かくだい阻止そしねらう

中国ちゅうごくの交通こうつう当局とうきょくは、新型しんがたのコロナウイルスによるとみられる肺炎はいえんへの感染かんせんが広ひろがっている湖北こほく省しょう武漢ぶかんの空港くうこうを離着陸りちゃくりくする航空こうくう便びんを無料むりょうでキャンセルできる措置そちをとるよう航空こうくう各社かくしゃに要請ようせいしました。

武漢ぶかん市内しないの駅えきを発着はっちゃくする鉄道てつどうについても、キャンセル料りょうを無料むりょうにするとしています。

中国ちゅうごくでは旧きゅう正月しょうがつ、春節しゅんせつを控ひかえ大勢たいせいの人ひとが移動いどうする時期じきを迎むかえていますが、最もっとも多おおくの感染かんせん者しゃが発生はっせいしている武漢ぶかんでの人ひとの出入でいりを抑おさえることで、感染かんせんの拡大かくだいを防ふせぐねらいがあります。

北朝鮮きたちょうせんでも 拡大かくだい防止ぼうしへ「国家こっか的てきな取り組とりくみ」

北朝鮮きたちょうせん国営こくえいの朝鮮ちょうせん中央ちゅうおうテレビは21日にち夜よるの定時ていじニュースで、中国ちゅうごくで新型しんがたのコロナウイルスによるものとみられる肺炎はいえんへの感染かんせんが広ひろがっている問題もんだいについて伝つたえました。

この中なかで北朝鮮きたちょうせん保健ほけん省しょうの担当たんとう者しゃは「この悪性あくせいウイルスについての広報こうほう活動かつどうを強化きょうかし、感染かんせんの拡大かくだいを防ふせぐための国家こっか的てきな取り組とりくみを力強ちからづよく展開てんかいしている」と述のべ、北朝鮮きたちょうせんとしても国内こくないへの流入りゅうにゅうに神経しんけいをとがらせていることがうかがえます。

北朝鮮きたちょうせんは2003年ねんに同おなじく中国ちゅうごくで新型しんがた肺炎はいえん「ＳＡＲＳ」の感染かんせんが拡大かくだいした際さいには、患者かんじゃが見みつかった国くにからの入国にゅうこくを制限せいげんするとともに、国内こくないの検疫けんえき態勢たいせいを強化きょうかしました。

ソース：NHK ニュース