がん治療ちりょう薬やく「オプジーボ」効きく患者かんじゃを高こう精度せいどで見分みわける手法しゅほう発見はっけん

おととし、ノーベル医学いがく・生理学せいりがく賞しょうを受賞じゅしょうした京都大きょうとだい学がくの本ほん庶佑たすく特別とくべつ教授きょうじゅの研究けんきゅうグループが、自身じしんの研究けんきゅうをもとに開発かいはつしたがんの治療ちりょう薬やく「オプジーボ」について、薬くすりが効きく患者かんじゃと効きかない患者かんじゃを高たかい精度せいどで見分みわける新あらたな手法しゅほうを見みつけたと発表はっぴょうしました。「オプジーボ」は価格かかくが高たかい一方いっぽうで効果こうかがない患者かんじゃも多おおく、医療いりょう費ひの削減さくげんにもつながると期待きたいされます。

「オプジーボ」は免疫めんえきの仕組しくみを利用りようしてがん細胞さいぼうを攻撃こうげきする新あらたな治療ちりょう薬やくとして注目ちゅうもくされていますが、薬くすりの価格かかくが高たかい一方いっぽうで効果こうかがない患者かんじゃも多おおいのが課題かだいとなっていました。

京都大きょうとだい学がくの本ほん庶佑たすく特別とくべつ教授きょうじゅの研究けんきゅうグループは「オプジーボ」を投与とうよした肺はいがんの患者かんじゃ47人にんを対象たいしょうに投与とうよする前まえと、投与とうよして２に週間しゅうかん後ご、それに４よん週間しゅうかん後ごについて、それぞれ血液けつえきの成分せいぶんを分析ぶんせきしました。

その結果けっか、効果こうかがあった患者かんじゃは、血液けつえきから検出けんしゅつされる特定とくていの代謝たいしゃ物ぶつの値ねに効果こうかがなかった患者かんじゃと異ことなる特徴とくちょうが見みられたということです。

研究けんきゅうグループは肺はいがんの患者かんじゃにオプジーボをおよそ１いちか月かげつ間かん投与とうよして、この特徴とくちょうに当あてはまるかを調しらべることで、薬くすりの有効ゆうこう性せいを81％の精度せいどで予測よそくできるとしていて、がんの部分ぶぶんを切り取きりとって分析ぶんせきする従来じゅうらいの手法しゅほうに比くらべて負担ふたんが少すくなく予測よそくの精度せいども高たかいとしています。

研究けんきゅうを担当たんとうした茶ちゃ本もと健司けんじ特定とくてい准じゅん教授きょうじゅは「実用じつよう化かされれば最適さいてきな治療ちりょう法ほうを早はやく提案ていあんできるし、医療いりょう費ひの削減さくげんにもつながる」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース