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亀田3兄弟“国内試合できず不当”訴え JBC側に賠償命じる
2020-01-31 06:20:34

ボクシングの元世界チャンピオン、亀田興毅さんら3兄弟が国内で試合ができなくなる不当な処分を受けたと訴えた裁判の判決で、東京地方裁判所は、処分が違法だったとして、JBC=日本ボクシングコミッションや理事長らに対し、合わせて4500万円余りの賠償を命じました。
元世界チャンピオンの亀田興毅さんら「亀田3兄弟」は6年前、JBCからジムのライセンスを事実上剥奪される不当な処分を受け、国内で試合ができなくなったとして、JBCや理事長などに対して賠償を求めました。
計量で失格となった相手との試合で次男の大毅さんが敗れた際に、世界王座を失うかどうかJBCと見解が分かれ、信用を傷つけたという理由で処分を受けていました。
31日の判決で東京地方裁判所の谷口安史裁判長は「亀田側は正確な情報を発表しただけで、ルールを十分に確認しなかったJBC自身に原因がある。処分は裁量権を逸脱し違法だ」と指摘しました。
そのうえで「違法な処分によって3人は国内で試合を行えず、ファイトマネーや興行収入を得られなくなった」として、JBCや理事長などに対し、亀田3兄弟と所属会社に合わせて4550万円を賠償するよう命じました。

計量で失格となった相手との試合で次男の大毅さんが敗れた際に、世界王座を失うかどうかJBCと見解が分かれ、信用を傷つけたという理由で処分を受けていました。
31日の判決で東京地方裁判所の谷口安史裁判長は「亀田側は正確な情報を発表しただけで、ルールを十分に確認しなかったJBC自身に原因がある。処分は裁量権を逸脱し違法だ」と指摘しました。
そのうえで「違法な処分によって3人は国内で試合を行えず、ファイトマネーや興行収入を得られなくなった」として、JBCや理事長などに対し、亀田3兄弟と所属会社に合わせて4550万円を賠償するよう命じました。
亀田3兄弟 実績と言動に大きな注目

裁判の原告の亀田興毅さんと大毅さん、それに現役の和毅選手の3人は「亀田3兄弟」と呼ばれ、ボクシングで全員が世界タイトルを獲得するなど、その実績とともに言動が大きな注目を集めてきました。
「亀田3兄弟」の長男の興毅さんは19歳だった2006年にWBA=世界ボクシング協会のライトフライ級タイトルを獲得して以降、次々に世界タイトルを獲得し、日本選手で初めて3階級制覇を達成しました。
次男の大毅さんも2階級制覇を果たしました。
ただ1人現役の和毅選手も、これまでにWBO=世界ボクシング機構のバンタム級と、WBC=世界ボクシング評議会、スーパーバンタム級の2階級制覇を達成しています。
こうした実績の一方で、「3兄弟」はユニークなパフォーマンスなどでも注目を集めたほか、大毅さんは2007年の世界タイトルマッチで反則行為を繰り返し、プロボクサーのライセンス1年間停止の処分を受けました。
3人は、今回の裁判のきっかけとなった処分のあと、国内での試合ができなくなりました。
その後、興毅さんと大毅さんは2015年、ともに引退しました。和毅選手は、2017年3月に国内で復帰しました。
「亀田3兄弟」の長男の興毅さんは19歳だった2006年にWBA=世界ボクシング協会のライトフライ級タイトルを獲得して以降、次々に世界タイトルを獲得し、日本選手で初めて3階級制覇を達成しました。
次男の大毅さんも2階級制覇を果たしました。
ただ1人現役の和毅選手も、これまでにWBO=世界ボクシング機構のバンタム級と、WBC=世界ボクシング評議会、スーパーバンタム級の2階級制覇を達成しています。
こうした実績の一方で、「3兄弟」はユニークなパフォーマンスなどでも注目を集めたほか、大毅さんは2007年の世界タイトルマッチで反則行為を繰り返し、プロボクサーのライセンス1年間停止の処分を受けました。
3人は、今回の裁判のきっかけとなった処分のあと、国内での試合ができなくなりました。
その後、興毅さんと大毅さんは2015年、ともに引退しました。和毅選手は、2017年3月に国内で復帰しました。
問題の経緯
この問題は7年前、2013年の12月に「亀田3兄弟」の、次男の亀田大毅さんが行った試合をめぐって争われてきました。
大毅さんは当時、IBF=国際ボクシング連盟、スーパーフライ級のチャンピオンで、別の団体との王座統一戦に臨みましたが、相手選手が試合前日の計量で制限体重をオーバーして失格となり、王座を剥奪されました。
試合では大毅さんが判定で敗れたものの、IBFのルールに基づいて、チャンピオンの座にとどまることになりました。
これについてJBC=日本ボクシングコミッション側は「大毅選手が敗れた場合、王座は空位になると説明を受けた」と主張した一方、亀田さん側は「試合前IBFから、敗れても王座は失わないと聞いていた」などと反論し、双方の主張が対立していました。
こうした中、2014年2月、JBCは「安易にマスコミに対して取材の機会を設け『敗れても王座を維持する』と報道されたことにより混乱を生じさせJBCの信用を傷つけた」などとして、亀田さんたちが所属するジムのライセンスを事実上剥奪する処分を出し、3人はいずれも国内での試合ができない状態となりました。
この問題は当時、多くのメディアに取り上げられ、真っ向から対立する双方の主張や亀田さんたちの発言が注目を集めました。
その後3人は、ジムを移籍して国外で試合を行うなどしていましたが、長男の亀田興毅さんと大毅さんは、2015年に引退しました。
翌年、亀田さんたち兄弟と、その所属する会社が「JBCの処分がなければ引退までに、さらに多くのファイトマネーや興行収入が得られるはずだった」などとして損害賠償を求める訴えを起こしていました。
大毅さんは当時、IBF=国際ボクシング連盟、スーパーフライ級のチャンピオンで、別の団体との王座統一戦に臨みましたが、相手選手が試合前日の計量で制限体重をオーバーして失格となり、王座を剥奪されました。
試合では大毅さんが判定で敗れたものの、IBFのルールに基づいて、チャンピオンの座にとどまることになりました。
これについてJBC=日本ボクシングコミッション側は「大毅選手が敗れた場合、王座は空位になると説明を受けた」と主張した一方、亀田さん側は「試合前IBFから、敗れても王座は失わないと聞いていた」などと反論し、双方の主張が対立していました。
こうした中、2014年2月、JBCは「安易にマスコミに対して取材の機会を設け『敗れても王座を維持する』と報道されたことにより混乱を生じさせJBCの信用を傷つけた」などとして、亀田さんたちが所属するジムのライセンスを事実上剥奪する処分を出し、3人はいずれも国内での試合ができない状態となりました。
この問題は当時、多くのメディアに取り上げられ、真っ向から対立する双方の主張や亀田さんたちの発言が注目を集めました。
その後3人は、ジムを移籍して国外で試合を行うなどしていましたが、長男の亀田興毅さんと大毅さんは、2015年に引退しました。
翌年、亀田さんたち兄弟と、その所属する会社が「JBCの処分がなければ引退までに、さらに多くのファイトマネーや興行収入が得られるはずだった」などとして損害賠償を求める訴えを起こしていました。
JBCとは
JBC=日本ボクシングコミッションは、国内のプロボクシングの試合を統括する、ただ1つの組織です。
一般財団法人のJBCは、国内のすべての試合の運営・管理を行い、選手やトレーナーのほか、ジムやマネージャー、それにレフェリーなどの資格の交付や更新も行います。
JBCの資格がなければ、世界タイトルマッチを含む国内で行われるプロボクシングの試合に出場できなくなります。
一般財団法人のJBCは、国内のすべての試合の運営・管理を行い、選手やトレーナーのほか、ジムやマネージャー、それにレフェリーなどの資格の交付や更新も行います。
JBCの資格がなければ、世界タイトルマッチを含む国内で行われるプロボクシングの試合に出場できなくなります。
ソース:NHK ニュース