拉致らち被害ひがい者しゃ 有本ありもと恵子けいこさんの母はは 嘉代子かよこさんが死去しきょ

留学りゅうがく先さきのヨーロッパから北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされた神戸こうべ市し出身しゅっしんの有本ありもと恵子けいこさんの母親ははおやの嘉代子かよこさんが今月こんげつ３さん日にち、兵庫ひょうご県内けんないの病院びょういんで亡なくなりました。94歳さいでした。

有本ありもと嘉代子かよこさんは、昭和しょうわ58年ねん、イギリス留学りゅうがくを終おえてヨーロッパを旅行りょこう中ちゅうに北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされた有本ありもと恵子けいこさんの母親ははおやです。

昭和しょうわ63年ねんに、恵子けいこさんが北朝鮮きたちょうせんにいることが分わかって以降いこう、30年ねん以上いじょうにわたって、夫おっとの明弘あきひろさんとともに救出きゅうしゅつ活動かつどうを続つづけてきました。

平成へいせい９きゅう年ねんに拉致らち被害ひがい者しゃの家族かぞく会かいが結成けっせいされてからは、全国ぜんこくを回まわって署名しょめい活動かつどうや講演こうえんを行おこなうようになり、被害ひがい者しゃの一刻いっこくも早はやい帰国きこくを訴うったえてきました。また、横田よこためぐみさんの母親ははおやの早はや紀江のりえさんと親交しんこうが深ふかく、定期ていき的てきに連絡れんらくを取り合とりあっては互たがいの健康けんこうを気遣きづかう仲なかでした。

毎朝まいあさ、神戸こうべ市内しないにある自宅じたくの神棚かみだなに手てを合あわせて被害ひがい者しゃの無事ぶじを祈いのり、夜よるは食卓しょくたくに娘むすめの分ぶんの食事しょくじを用意よういして恵子けいこさんとの再会さいかいを誓ちかっていました。また毎年まいとし１月いちがつ12日にちの恵子けいこさんの誕生たんじょう日びにはケーキや赤飯せきはんなどを用意よういして祝いわい救出きゅうしゅつへの覚悟かくごを新あらたにしていました。

94歳さいと拉致らち被害ひがい者しゃの家族かぞくの中なかで最さい高齢こうれいだった嘉代子かよこさんは、数すう年ねん前まえから持病じびょうの心臓しんぞう病びょうが悪化あっかし、平成へいせい28年ねん４月しがつに手術しゅじゅつを受うけて以降いこうは活動かつどうに参加さんかすることがほとんどできなくなりました。

その後そのごは入退院にゅうたいいんを繰り返くりかえし、去年きょねん９月くがつに一時いちじ退院たいいんした際さいには自宅じたくでＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに応おうじ「恵子けいこを取り返とりかえしてほしい。それ以外いがいは何なにも思い残おもいのこすことはありません」と話はなし、肉親にくしんの早期そうき帰国きこくに結び付むすびつく政府せいふの取り組とりくみを求もとめていました。

嘉代子かよこさんはその後そのご再ふたたび入院にゅういんし療養りょうようを続つづけていましたが、家族かぞくなどによりますと、今月こんげつ３さん日にちの午後ごご、心不全しんふぜんのため兵庫ひょうご県内けんないの病院びょういんで亡なくなりました。

平成へいせい14年ねんの日にち朝ちょう首脳しゅのう会談かいだん以降いこう政府せいふが認定にんていしている拉致らち被害ひがい者しゃの親おやで、子こどもとの再会さいかいを果はたせないまま亡なくなったのは嘉代子かよこさんで７なな人にん目めとなります。

夫おっとの明弘あきひろさんは「北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされた恵子けいこを取り戻とりもどすために、嘉代子かよこと二に人にん三脚さんきゃくで頑張がんばってきましたが、妻つまは力尽ちからつきてしまい、今いまは全まったく気持きもちの整理せいりもつかない状態じょうたいです」というコメントを出だしました。

ソース：NHK ニュース