木原防衛大臣 オスプレイ飛行再開へ 丁寧な説明の考え
2024-03-09 02:50:51

去年11月、鹿児島県屋久島沖でアメリカ軍の輸送機オスプレイが墜落し、乗員8人全員が死亡した事故を受け、アメリカ軍は、世界に配備しているオスプレイの飛行を停止していましたが、8日、飛行停止の措置を解除すると発表しました。
木原防衛大臣は、9日防衛省で「アメリカ側からは事故の状況や原因、安全対策について、前例のないレベルで詳細な情報提供を受けており、合理的だと評価している」と述べました。
また、「調査には、訴訟などへの対応に関することも含まれるため、報告書が公表されるまでは、アメリカ国内法上の制限で、詳細を明らかにできないとの説明も受けた」と述べました。
そのうえで、在日アメリカ軍のオスプレイを含む、国内での飛行再開に向けて、「事故は、地域の方々に大きな不安を与えるもので、不安や懸念の払拭のため、再開前に丁寧に説明したい。アメリカの法律でつまびらかにできない部分もあるが、ギリギリのところで説明していきたい」と述べ、関係自治体に丁寧に説明する考えを重ねて示しました。
沖縄 普天間基地周辺の住民からは不安の声
オスプレイが配備されている沖縄の普天間基地周辺の住民からは不安の声が出ています。
沖縄県宜野湾市のアメリカ軍普天間基地には、海兵隊などが使用するMV22オスプレイが配備されています。
オスプレイの飛行停止の措置が解除されることについて、宜野湾市に住む78歳の男性は、「自宅が基地のすぐ近くなので心配です。国のためにということはあるかもしれませんが、落ちたら困ります」と話していました。
6歳の子どもの母親は「墜落の危険があるなら、せめて人の上を飛行しないでほしいです。墜落してしまった時に防ぎようがないので、子どもにどう説明していこうか迷っています」と話していました。
また、2004年にアメリカ軍のヘリコプターが墜落した沖縄国際大学の近くに住む76歳の男性は、「時期尚早だと思う。はっきりわからないうちに飛ばすのは困ります」と話していました。