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ウクライナ軍の反転攻勢 ロシア軍は地雷原や無人機で対抗か
2023-06-20 10:18:47

ウクライナ軍は領土奪還を目指し東部や南部で反転攻勢を続けています。これに対し、ロシア軍は地雷原などの防衛線を築いて守りを固めているほか、空から無人機などの攻撃を続けて対抗する構えを示しています。
反転攻勢を続けるウクライナのゼレンスキー大統領は19日、「私たちが失った陣地はない。あるのは解放したところのみだ。ロシアは失っているだけだ」と述べ、成果を強調しました。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は19日、「ウクライナ軍は前線の少なくとも3つの地域で反撃作戦を実施し戦果を収めた」として、東部ドネツク州のバフムト周辺や南部ザポリージャ州で部隊の前進があったと分析しています。
一方、ウクライナ軍のザルジニー総司令官は、SNSで激戦地を視察したとする映像とともに、「ウクライナ軍の前進を阻止しようと、ロシア軍は地雷原を密集させ、要塞を構築している」として、防衛線を築いて守りを固めていると警戒感を示しました。
ウクライナ国防省のマリャル次官も20日、SNSで「敵は攻撃を止めるために、あらゆる手を尽くし、ウクライナの部隊が前進することは非常に困難だ」としたうえで、「われわれの軍が南部方面で前進しているのをよそに、敵は東部に力を集中し前進している」としていて、激しい地上戦が続いているとみられます。
さらに、ウクライナ空軍は20日、「夜間、ロシア軍がイラン製の無人機35機で攻撃を仕掛け、32機を撃墜した。主な攻撃目標はキーウ州だった」と発表しました。
また、西部リビウ州の当局者は、無人機による攻撃を受けインフラ施設が被害を受けたと、SNSで明らかにしました。
ロシア軍は、ミサイルや無人機による空からの攻撃も続けていて、首都など、前線から離れた地域の対空防衛への負担を増やすことで、南部や東部で反転攻勢を進めるウクライナ側に対抗するねらいもあるとみられます。
ソース:NHK ニュース