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社会しゃかい年間ねんかん死亡しぼうしゃ 過去かこ最多さいたの156まんにん 火葬かそう12日間にちかん

2023-06-25 07:16:31

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去年きょねん1年間ねんかん国内こくない死亡しぼうした日本人にっぽんじんは156まんにんあまと、統計とうけいはじめて以降いこう過去かこ最多さいたとなりました。今後こんごつづけ、2040ねんにはやく167まんにんたっする見込みこです。こうしたなか人口じんこうおお都市としではくなった家族かぞくをすぐに火葬かそうすることができず、12日間にちかんったというひとています。
社会しゃかい」に対応たいおうしようとする自治体じちたいメーカーうご取材しゅざいしました。

去年きょねん1年間ねんかん国内こくない死亡しぼうした日本人にっぽんじんは156まんにんあまと、まえとしより9%ちかえ、統計とうけいはじめて以降いこうもっとおおくなりました。

厚生こうせい労働ろうどうしょう人口じんこう動態どうたい統計とうけいによりますと、去年きょねん1年間ねんかん国内こくない死亡しぼうした日本人にっぽんじんかずは、概数がいすうで156まん8961にんで、まえとしより12まん9105にんりつにして8.9%え、1899ねん統計とうけいはじめて以降いこうもっとおおくなりました。

死亡しぼうするひとかず平成へいせい元年がんねんくらべるおよそ2ばい、この20ねんでも1.5ばいえています。

死因しいんごとにみますと、
もっとおおのは「がん」で38まん5787にん全体ぜんたいの24%をめていて、いで
▼「こころ疾患しっかん」が23まん2879にん(14%)、
▼「老衰ろうすい」が17まん9524にん(11%)などとなっていて、
▼「新型しんがたコロナ」で死亡しぼうしたひとは4まん7635にんでした。

火葬かそう長期ちょうき 費用ひようかさむケース

くなるひとかず増加ぞうかするなか家族かぞくなど火葬かそうするまでの期間きかんこれまでよりながくなり、必要ひつよう費用ひようがかさむケースもています。

神奈川かながわけん茅ヶ崎ちがさき40だい女性じょせいは、ことし2つき、94さい祖母そぼくしました。
女性じょせいは、高齢こうれい両親りょうしんわりまごにあたる自分じぶん葬儀そうぎ会社かいしゃ必要ひつよう手配てはいおこなことにして、葬儀そうぎおこなわず火葬かそうじょうわかをする「じかそう」のプランえらびました。

しかし火葬かそう予約よやくをしようとすると、混雑こんざつしているためいちばんはやくても祖母そぼくなってから11にちなるわれたということです。

また遺体いたい保管ほかんかかる料金りょうきんとして1にちあたりあわせて1まん3せんえん、12日間にちかんで15まんえん以上いじょう追加ついかでかかることになりました。

もう少もうすこにちすくないほか自治体じちたい火葬かそうじょうかんがえましたが、移動いどう料金りょうきんなど費用ひよう総額そうがくわらず、そのまま11にち火葬かそうして祖母そぼ見送みおくったということです。

女性じょせいは「年金ねんきん生活せいかつ両親りょうしんにとって追加ついか費用ひようおおきな負担ふたんになりました。日数にっすうながことも、費用ひようがかさむこともはじめて経験けいけんで、本当ほんとうおどろいてしまいました」とはなしていました。

遺体いたい安置あんちする冷蔵庫れいぞうこ 受注じゅちゅう件数けんすう4ねんまえの5ばい

こうしたなかあら需要じゅよう増加ぞうかこたえようとするうごています。

川崎かわさきある冷蔵れいぞう設備せつびメーカーは、これまでおもにコンビニエンスストア冷蔵庫れいぞうこがけていましたが、遺体いたい安置あんちするために使用しようする冷蔵庫れいぞうこ去年きょねん受注じゅちゅう件数けんすうは4ねんまえの2019ねんくらべて5ばいえ、ことしはさらにえているということです。
首都しゅとけんなど葬儀そうぎ会社かいしゃからの受注じゅちゅうえたほか
新型しんがたコロナの感染かんせん拡大かくだい背景はいけい葬儀そうぎおこなわない「じかそう」がえたことや
火葬かそうじょう混雑こんざつ遺体いたい安置あんち期間きかん長引ながびケースあることから火葬かそうじょうからの注文ちゅうもんびているということです。
冷蔵れいぞう設備せつびメーカー「たつみ工業こうぎょう」の岩根いわね弘幸ひろゆき代表だいひょう取締役とりしまりやくは「冷蔵れいぞう設備せつびはご遺体いたい保管ほかんにもてきしていて、冷蔵庫れいぞうこメーカーとしてつちかった技術ぎじゅつ貢献こうけんできればとおもっています」とはなしていました。

横浜よこはま 火葬かそうじょうは「友引ともびき」も受け入うけいしん施設しせつ建設けんせつ計画けいかく

おもだい都市としで、くなったひと火葬かそうまでの時間じかん長期ちょうきするケースもなかで、あら火葬かそうじょう建設けんせつ改修かいしゅうなど受け入うけいれられる件数けんすうやそうとする自治体じちたいもあります。

政令市せいれいしなかもっと人口じんこうおお横浜よこはまでは昨年度さくねんど、4か所かしょある市営しえい施設しせつで3まん4せんけん火葬かそうおこなわれましたが、によりますと、すぐに予約よやくをとるのはむずかしく、平均へいきんすると5にちから6にち程度ていどということです。

このため、これまで「縁起えんぎがよくない」としておこなわれていなかった「友引ともびき」のにも受け入うけいれる火葬かそうじょうかずやす対応たいおうすすめているということです。
しかし今後こんご市内しない最期さいごむかえるひとかずはさらにえていく見込みこあることから、現在げんざい、3ねん運用うんよう開始かいし目指めざしてあら施設しせつ建設けんせつする計画けいかくすすめています。

横浜よこはま山口やまぐちしん斎場さいじょう整備せいび担当たんとう課長かちょうは「つづける需要じゅよう対応たいおうして、安定あんていした火葬かそう提供ていきょうしなければならないので既存きそん施設しせつでの努力どりょくと、あたらしい施設しせつ着実ちゃくじつ整備せいびすすめていきたい」とはなしていました。

火葬かそう専門せんもん火葬かそうじょう建設けんせつ抵抗ていこうかんも イメージえる工夫くふうを」

火葬かそうをめぐる問題もんだいくわしい一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん火葬かそうけん武田たけだいたる代表だいひょう理事りじは「人口じんこう集中しゅうちゅうする都市としでは死亡しぼうするひとえているため火葬かそう能力のうりょくいついておらず、あら建設けんせつするにも、用地ようち住民じゅうみん合意ごういむずかしさからすすまない自治体じちたいあるわかおさむぼね短時間たんじかんわらせるなど時間じかん制限せいげんおこなことでなんとか対応たいおうしているという状況じょうきょうだ」と指摘してきしています。
そのうえで、「地方ちほうでは死亡しぼうしゃかず減少げんしょうてんじているところもあるが、都市としではまだこれから増加ぞうかする見込みこで、ちか火葬かそうじょうできるなる抵抗ていこうかんじるひとおおおもが、たとえば景観けいかんよいところにある施設しせつやして施設しせつのイメージをえていくなど、できる工夫くふうをしていく必要ひつようもあるのではないか」とはなしていました。

死亡しぼうしゃ今後こんご増加ぞうか 元気げんきうちにするべきことは

国立こくりつ社会しゃかい保障ほしょう人口じんこう問題もんだい研究所けんきゅうじょがまとめた将来しょうらい推計すいけい人口じんこうによりますと、1年間ねんかん死亡しぼうするひとかず今後こんごつづけ、2040ねんにはおよそ167まんにんとピークをむかえたあとは減少げんしょうてんじるものの、2070ねんまで年間ねんかん150まんにん以上いじょう推移すいいする見込みこです。
人生じんせいわりへけた準備じゅんびおこなおわりかつ」にくわしいシニア生活せいかつ文化ぶんか研究所けんきゅうじょ小谷おたにみどり代表だいひょう理事りじ葬儀そうぎ火葬かそうあり方ありかたについて、「今後こんごはさらに高齢こうれいすすみ、くなるひと家族かぞくちからだけでささえることができないという問題もんだいや、えていく死者ししゃだれとむらのかという問題もんだいてくる。人生じんせいどうめくくり、くなったあとにだれらせてしいのか家族かぞく話し合はなしあったり、家族かぞく以外いがいでもちかひと友人ゆうじんなど自分じぶん意思いしたくせるつながりを元気げんきうちっておくことが大事だいじだとおも」とはなしていました。
ソース:NHK ニュース