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ゼレンスキー氏 “戦闘機訓練の計画に遅れ”と訴え
2023-07-01 22:18:10

ウクライナのゼレンスキー大統領は欧米側が供与する戦闘機の訓練などの計画に遅れが出ていると訴え、反転攻勢の成果を目指しさらなる軍事支援を取り付けたいねらいとみられます。
ウクライナ軍は6月上旬から東部ドネツク州や南部ザポリージャ州で大規模な反転攻勢を開始しています。
イギリス国防省は1日、さらに南部ヘルソン州でもウクライナ軍が、6月下旬からドニプロ川を渡り、ロシア側が支配する東岸にある拠点の橋の近くに部隊を送り込んでいると指摘しました。
これに対し、ロシア国防省は1日、この地域のウクライナ軍を撃退したと主張し、激しい攻防が続いているとみられます。
こうした中、ゼレンスキー大統領は1日、7月からEU=ヨーロッパ連合の議長国をつとめるスペインのサンチェス首相と首都キーウで会談しました。
そして、共同会見でゼレンスキー大統領はロシア軍が占拠するザポリージャ原子力発電所について「ロシア側が施設に局所的な爆発を引き起こす準備をしていて、深刻な脅威だ」と述べ、強い懸念を示しました。
一方、ゼレンスキー大統領は、ウクライナが求めるF16戦闘機の供与などを巡り「ウクライナ軍のパイロットの訓練を開始することで合意している。しかしスケジュールがまだ決まっておらず、一部のパートナーは時間がかかりすぎている。理由はわからない」などと訴えました。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官も6月30日付けのアメリカの有力紙ワシントン・ポストのインタビューで、反転攻勢が当初の想定よりも遅れているなどと指摘されていることについて「これはショーではない。毎日多くの血が流れている」と不満を示したうえで、兵器や弾薬などの供与が追いついていないと訴えたとしています。
7月11日からNATO=北大西洋条約機構の首脳会議が開かれますが、ウクライナとしては反転攻勢の成果を目指し、さらなる軍事支援を取り付けたいねらいとみられます。
ソース:NHK ニュース