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陸上りくじょう選手せんしゅとう被害ひがい 半数はんすうちょう団体だんたい警察けいさつ通報つうほう相談そうだん

2021-05-11 21:26:51

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アスリートたちのとう被害ひがい性的せいてき目的もくてき画像がぞう拡散かくさんされる被害ひがい問題もんだいなるなか日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい全国ぜんこく関連かんれん団体だんたい調査ちょうさした結果けっか半数はんすうえる団体だんたい競技きょうぎ会場かいじょうでのとうなど警察けいさつ通報つうほう相談そうだんをしていたことがわかりました。日本にっぽん陸連りくれん対策たいさく事例じれいかく団体だんたい周知しゅうちし、防止ぼうしさくをとるようびかけています。

アスリートが、競技きょうぎ会場かいじょうなどうつされる被害ひがい性的せいてき目的もくてき画像がぞう動画どうがをインターネットじょう拡散かくさんされる被害ひがい相次あいつなか日本にっぽんオリンピック委員いいんかいなどは去年きょねん被害ひがい撲滅ぼくめつ取り組とりく共同きょうどう声明せいめいしています。

こうしたなか日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめいはことし1つきから2つきにかけ全国ぜんこく52の関連かんれん団体だんたい被害ひがい対策たいさくはじめて調査ちょうさし、37団体だんたい回答かいとうしました。
ほぼすべての団体だんたい会場かいじょうでの巡回じゅんかい注意ちゅうい喚起かんきなどなんらかの対策たいさくおこなっていた一方いっぽう半数はんすうえる20団体だんたいこの3ねん以内いないうたがなどで警察けいさつ通報つうほうしたり相談そうだんしたりしたことがあるこたえました。

具体ぐたいてきには「女子じょし選手せんしゅおも下半身かはんしんっていたので通報つうほうした」、「10にんほどしゃがいて警察けいさつしょれてかれて指導しどうされた」といった回答かいとうがありました。
また不審ふしん行動こうどうられるケースおおかんじるのは、選手せんしゅ世代せだいが「大学生だいがくせい以上いじょう」という回答かいとうが18団体だんたい、「高校生こうこうせい」が17団体だんたいで、高校生こうこうせい以上いじょう参加さんかする競技きょうぎかいとく注意ちゅうい必要ひつようだとしています。

一方いっぽう、「撮影さつえいきびしい規制きせいもうけると、保護ほごしゃなどからの苦情くじょう殺到さっとうする」とか、「人員じんいん費用ひようめん負担ふたんおおきい」といった課題かだいせられました。

結果けっか日本にっぽん陸連りくれんでは、スタート地点ちてん正面しょうめん後方こうほう撮影さつえい禁止きんしエリアに指定していしたり、許可きょかなく望遠ぼうえんカメラ持ち込もちこことをきんじたりするなど関連かんれん団体だんたい対策たいさく事例じれいをまとめ、防止ぼうしさくをとるようびかけています。

被害ひがい実情じつじょう

日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい調査ちょうさでは、回答かいとうした37団体だんたいうちここ3年間ねんかんうたがなど警察けいさつ通報つうほう相談そうだんをしたことがあったのは20団体だんたいと、半数はんすうえました。

具体ぐたいてき内容ないよういたところ、「撮影さつえい禁止きんしエリアで撮影さつえいしていて、なん注意ちゅういしてもかないでの警察けいさつ対応たいおうした」、「不審ふしんうごをしていた男性だんせいカメラせてもらうと、女性じょせい選手せんしゅ後部こうぶからの写真しゃしんがあり、警察けいさつ連絡れんらくした」、「スタンド入り込はいりこんだ不審ふしんしゃ大型おおがた望遠ぼうえんレンズとううつし、逃亡とうぼうした。申請しんせい提出ていしゅつされた情報じょうほう警察けいさつ提出ていしゅつした」といったおお事例じれいせられました。

一方いっぽう、37団体だんたいうち36団体だんたいなんらかの防止ぼうし対策たいさくおこなっていると回答かいとうしていて、具体ぐたいさく複数ふくすう回答かいとうと、「競技きょうぎ役員やくいんやスタッフによる巡回じゅんかい」が36団体だんたい、「アナウンスでの注意ちゅうい喚起かんき」が34団体だんたい、「大型おおがたスクリーンでの注意ちゅうい喚起かんき」が30団体だんたいこのほかカメラ持ち込もちこ申請しんせい」が16団体だんたいでした。

自由じゆう記述きじゅつでは「マニアのでは、りやすい大会たいかい警備けいびきつい大会たいかいなど情報じょうほうながれている」とか、「卒業そつぎょうアルバム撮影さつえい保護ほごしゃかいなど、学校がっこう関係かんけいしゃなのかとうものなのか判断はんだんこまときもある」と対策たいさくむずかしさがせられたほか、「競技きょうぎ普及ふきゅうのためにも純粋じゅんすい陸上りくじょう競技きょうぎファン撮影さつえい許可きょかしたいので、迷惑めいわく行為こういおこなえない環境かんきょうづくおもき、しょ問題もんだい取り組とりくんでいる」といったこえもありました。

対策たいさく

今回こんかい調査ちょうさ結果けっかけ、日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめいつくった防止ぼうしさく事例じれいしゅうではかく団体だんたい取り組とりく紹介しょうかいしています。

このなかでは、人員じんいんりなくても、チラシや大型おおがたスクリーン会場かいじょうアナウンスで注意ちゅうい喚起かんきし、観客かんきゃくとともにをしにくい環境かんきょうつく方法ほうほうや、カメラ持ち込もちこさいには氏名しめい連絡れんらくさき記入きにゅうしてもらい運転うんてん免許めんきょしょうなどで確認かくにんしたうえで、申請しんせいだとしめリボンなどをつけてもらうことや、撮影さつえいした写真しゃしん開示かいじする同意どういしょへのサインもとめる対応たいおうなどがしめされています。

またスタート地点ちてん正面しょうめんうし走り幅跳はしりはばと正面しょうめんなど撮影さつえい禁止きんしエリアにしたり、撮影さつえいする方向ほうこう制限せいげんしたりしてふせ対応たいおう紹介しょうかいしています。

さらに、表彰ひょうしょうしきでの被害ひがいおおといったこえせられていることから、しき時間じかんみじかくしたり、選手せんしゅにジャージを着用ちゃくようしてもらったり、フォトセッションは観客かんきゃくからえない場所ばしょおこなったりするといった対策たいさくびかけています。

日本にっぽん陸連りくれんこの事例じれいしゅうを52の関連かんれん団体だんたいすべてに配付はいふし、対策たいさくびかけています。

陸連りくれん「SNS発信はっしんやスマホ撮影さつえい深刻しんこく

今回こんかい調査ちょうさおこなった日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい石井いしいあきらなま経営けいえい企画きかく部長ぶちょうは「大会たいかいでの迷惑めいわく撮影さつえいなどかなりまえからつづ問題もんだいで、解決かいけつさく取り締とりしまる方法ほうほうがないなかかく団体だんたい苦労くろうしてきたが、最近さいきんではSNSでの発信はっしんスマートフォンでの撮影さつえいにより選手せんしゅ被害ひがい事例じれいえ、より深刻しんこくしている」と指摘してきしています。

今回こんかい調査ちょうさ結果けっかについて、「被害ひがいかなりおおという実態じったいとともに、かく団体だんたい深刻しんこく問題もんだいとして取り組とりくんでいることもわかった。数少かずすくない迷惑めいわく撮影さつえいをするひとらすために撮影さつえい全面ぜんめんてき禁止きんしにするのは非常ひじょうにハードルがたかおお純粋じゅんすいおもおとずれるファン気持きもをそがないようどう対策たいさく折り合おりあつけるかがむずかしい今後こんご研修けんしゅうなどを通をつうじて選手せんしゅ指導しどうしゃにも被害ひがいいやすい状況じょうきょうってもらいつつ、競技きょうぎ団体だんたい日本にっぽんオリンピック委員いいんかい一緒いっしょに、アスリートが安心あんしんして競技きょうぎ取り組とりくめる環境かんきょうつくっていきたい」とはなしていました。
ソース:NHK ニュース