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感染かんせんしてはじめて恐怖きょうふを… 緊張きんちょうかんうすれてた」渋谷しぶや 20だい女性じょせい

2021-05-14 07:17:51

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「コロナはひと事ひとごと自分じぶんはかからないとおもっていました」

東京とうきょう20だい女性じょせいは、ことし4つき新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんしていることがかりました。

経験けいけんしたことのない嗅覚きゅうかく味覚みかく異常いじょう
家族かぞく友人ゆうじん感染かんせんさせていないかという不安ふあん

「コロナはけっしてひと事ひとごとではない」
女性じょせいからのメッセージです。

うすれていた緊張きんちょうかん「この1ねん なにもなかった…」

東京とうきょう渋谷しぶやのアパレルてんはたら20だい女性じょせい

若者わかものあつまる渋谷しぶやまち変化へんかつづけてきました。

去年きょねん4つきの1かい緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんときくらべ、ことしのはるひとながえなかったといます。

満員まんいん電車でんしゃられて渋谷しぶやて、接客せっきゃくに当にあたる毎日まいにち

みせ盛況せいきょうで、女性じょせい自身じしん、いつしかコロナに対にたいする緊張きんちょうかんうすれているのをかんじていました。

この1年間ねんかんなにもなかった大勢たいせいひと外出がいしゅつしているから、きっとわたし大丈夫だいじょうぶ

おおひと行き交いきか光景こうけいているうちに、そんなおも芽生めばえていたといます。

外出がいしゅつとく自粛じしゅくせず、休日きゅうじつなる友人ゆうじん買い物かいものかけ、マスクはずしてランチたのしむ日常にちじょうもどっていました。

突然とつぜんひと事ひとごとから“自分じぶんごと”に

異変いへん突然とつぜんおとずれました。

4つき初旬しょじゅん

はなまるような症状しょうじょうました。

花粉かふんしょうかな」とおもにしなかった女性じょせいですが、翌日よくじつ突然とつぜん、38.5ねつます。

ねつがったものの、つぎねんのためPCR検査けんさける陽性ようせいでした。

感染かんせん経路けいろ心当こころあたりまったありませんでした。

思い当おもいあたるふしもなく、まさか自分じぶんかかるとはおもっていませんでした。いまおもえば、感染かんせんリスクがたか場面ばめんもあったかもしれませんが、コロナへの危機ききかんがなくなっていました」

親族しんぞく友人ゆうじんなど15にん濃厚のうこう接触せっしょくしゃに 1にん陽性ようせい

そう振り返ふりかえ女性じょせい

とくおどろいたのは、親族しんぞく友人ゆうじんふく15にん保健所ほけんじょから濃厚のうこう接触せっしょくしゃ認定にんていされたことでした。

症状しょうじょうすうにちまえに、友人ゆうじん実家じっかまりっていたことも濃厚のうこう接触せっしょくしゃえた原因げんいんでした。

そればかりではありません。

からだ異変いへんかんじる前日ぜんじつはいがんわずら祖父そふっていたことに、女性じょせいこころをさいなまれたといます。

結局けっきょく濃厚のうこう接触せっしょくしゃのうち14にん陰性いんせい判定はんていされましたが、同居どうきょしている親族しんぞく1にん陽性ようせいあることがかりました。

一番いちばんこわかったのは、最低さいていげん感染かんせんをつけていたつもりなのに濃厚のうこう接触せっしょくしゃがたくさんてしまったことです。家族かぞくともだちおおきな迷惑めいわくをかけ、自分じぶん心配しんぱい以上いじょうに、ひと人生じんせい台無だいなにしてしまうおそろしさがあることに、感染かんせんしてはじめてがつきました」

うしなわれた嗅覚きゅうかく味覚みかく 経験けいけんのない違和感いわかん

陽性ようせい判定はんていされた2にち

保健所ほけんじょ指示しじで、指定していホテルでの療養りょうよう生活せいかつはじまりました。

しばらくして体調たいちょう急変きゅうへん

症状しょうじょう一気いっきすすみ、ホテル療養りょうよう2にちには嗅覚きゅうかく味覚みかく完全かんぜんうしなわれました。
これまでに経験けいけんしたことがない違和感いわかん

食事しょくじとしてされたカレーライスのあじにおからなくなったといます。

このまま一生いっしょうもどらなかったらどうしよう」

女性じょせいは、重症じゅうしょうしないかという恐怖きょうふとともに、いちにん不安ふあん毎日まいにちごすことになります。

症状しょうじょうは、療養りょうよう期間きかんわりホテルてからもやく2週間しゅうかんつづきました。

症状しょうじょうがなくなったいまも、いつ再発さいはつするかわからないというおそがつきまとっていると打ち明うちあけます。

いまつたえたいこと「いちにんいちにん行動こうどうえないと」

コロナへの危機きき意識いしきうすれていた自分じぶん

その後そのごからだ異変いへん

そして濃厚のうこう接触せっしょくしゃ認定にんていされた周囲しゅういへの負い目おいめ

コロナの「当事者とうじしゃ」となった女性じょせいは、取材しゅざい最後さいごこうはなしてくれました。

最初さいしょ感染かんせん拡大かくだいから1ねん以上いじょうがたち、若者わかもの中心ちゅうしんにコロナに対にたいする意識いしきうすれてきているとおもいます。わたしも『自分じぶん大丈夫だいじょうぶ』という根拠こんきょのない思い込おもいこがありましたが、わかひとふくだれでもかかる危険きけんせいがあることをってほしい」

そしてわたしたちにメッセージたくしてくれました。

感染かんせんしてはじめて自分じぶんだけでなく、大切たいせつ家族かぞくもコロナでうしなかもしれないという恐怖きょうふあじわうことになりました。自分じぶん大切たいせつひとのことをかんがえながら、みんながコロナとまさしく向き合むきあい、いちにんいちにん行動こうどうえていかないといけない」


取材しゅざい:映像えいぞうセンター カメラマン 植田うえだ耕平こうへい
ソース:NHK ニュース