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キャンセルなどあまったワクチンどうする? 知恵ちえしぼ自治体じちたい

2021-05-14 10:13:01

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新型しんがたコロナウイルスのワクチン接種せっしゅおこなわれるなか、きゅう予約よやくのキャンセルなどあまったワクチンの廃棄はいきふせごうと、かく自治体じちたい対策たいさく知恵ちえしぼっています。
新型しんがたコロナウイルスのワクチンは専用せんよう冷凍庫れいとうこ保管ほかんされ、開封かいふうするとすぐに使い切つかいき必要ひつようがあります。
6にちから75さい以上いじょう高齢こうれいしゃ対象たいしょうに、13の会場かいじょう接種せっしゅおこなっている東京とうきょう目黒めぐろでは、全体ぜんたいの1わりに当にあたるおよそ6000にんに対にたいして1かい接種せっしゅえましたが、きゅう予約よやくのキャンセルなどで、これまでに20回分かいぶんほどのワクチンがあまったということです。

あまったワクチンは、医師いし看護かんごなど接種せっしゅけん医療いりょう従事じゅうじしゃ接種せっしゅしましたが、今後こんご接種せっしゅ本格ほんかくし、夜間やかんあま場合ばあいなどにどうするか課題かだいだということです。

このため目黒めぐろは、接種せっしゅけんっていないものの、会場かいじょう誘導ゆうどうたるおよそ130にん民間みんかん企業きぎょうのスタッフにまわことも検討けんとうしています。
新型しんがたコロナ予防よぼう接種せっしゅ吉田よしだ武広たけひろ課長かちょうは「接種せっしゅ会場かいじょう医療いりょう現場げんばほぼおな環境かんきょうで、スタッフにもワクチンを接種せっしゅすべきだとかんがえている。くに方針ほうしん明確めいかくでなく、運用うんようたってむずかしいめんもあるが、柔軟じゅうなん対応たいおうし、ワクチンの有効ゆうこう活用かつよう取り組とりくんでいきたい」とはなしています。

また東京とうきょう都内とないもっとはや高齢こうれいしゃへのワクチン接種せっしゅはじまった八王子はちおうじでは、ワクチンがあまり、ほか接種せっしゅけんっているひとがいない場合ばあい会場かいじょう受け付うけつのスタッフなど希望きぼうするひと接種せっしゅすることにしています。

接種せっしゅはじまった先月せんげつ12にちにキャンセルがて、2回分かいぶんのワクチンがあま廃棄はいきすることになったため、運用うんよう見直みなおしました。

一方いっぽう今月こんげつ22にちから集団しゅうだん接種せっしゅはじまる練馬ねりまでは、ワクチンがあまと、翌日よくじつ以降いこう予約よやくしている高齢こうれいしゃなど連絡れんらく接種せっしゅしてもらうほか付き添つきそひと対象たいしょうとすることにしています。
このほか新潟にいがたけん三条さんじょうはワクチンの廃棄はいきふせため、あまったワクチンを、事前じぜん登録とうろくした市内しない小中しょうちゅう学校がっこう教職きょうしょくいん保育ほいくなど優先ゆうせんてき接種せっしゅすることをめるなど、各地かくち自治体じちたい独自どくじ取り組とりくすすめられています。

有効ゆうこう活用かつようのためには…

ワクチンを廃棄はいきすることなく有効ゆうこう使つかためにはなに必要ひつようなのか。
新潟にいがた大学だいがく大学院だいがくいん歯学しがく総合そうごう研究けんきゅう齋藤さいとう昭彦あきひこ教授きょうじゅは「接種せっしゅいそがれるなか、1にんでもおおひとにワクチンが行き渡いきわたためには、けっしてむだがあってはならない。高齢こうれいしゃに対にたいする優先ゆうせん接種せっしゅくわえて、今後こんご、ワクチンが大量たいりょうはいってきたときそなえ、自治体じちたい医療いりょう従事じゅうじしゃにとどまらず、社会しゃかいらしささえるエッセンシャルワーカーなど優先ゆうせんたかひとたちもリストし、連絡れんらくできる体制たいせいなどを整備せいびしておくことが重要じゅうようだ。くに自治体じちたい判断はんだんゆだねている以上いじょうかく自治体じちたい独自どくじ工夫くふうらす必要ひつようある」と指摘してきしています。

そのうえで「接種せっしゅをスムーズにおこなため、あまったワクチンを自治体じちたいちょう職員しょくいんらにまわことも選択せんたくとしてはありただ身内みうち優先ゆうせんしたと受け止うけとめられるそれあるので、かく自治体じちたいきちんと説明せつめいたしていかなければならない」とはなしています。

厚生こうせい労働ろうどうしょう住民じゅうみん説明せつめいがつくかたち自治体じちたいごとに判断はんだんを」

新型しんがたコロナウイルスのワクチンについて、厚生こうせい労働ろうどうしょうは、優先ゆうせん接種せっしゅ対象たいしょうなる範囲はんい自治体じちたいしめしています。

このなかで「予防よぼう接種せっしゅ会場かいじょう接種せっしゅ業務ぎょうむ従事じゅうじし、感染かんせんしゃ頻繁ひんぱんせっする可能かのうせいがあると自治体じちたいなど判断はんだんしたひとは、医療いりょう従事じゅうじしゃじゅんじて優先ゆうせん接種せっしゅ対象たいしょうできる」とさだめています。

ただし、対象たいしょうなるのは直接ちょくせつ接種せっしゅ会場かいじょう予診よしん接種せっしゅなどおこなひとで、たん接種せっしゅけるひと送迎そうげい会場かいじょう設営せつえいおこなひとなどはふくまれません。

このほか保健所ほけんじょ宿泊しゅくはく療養りょうよう施設しせつ感染かんせん対策たいさく業務ぎょうむ担当たんとうするひと対象たいしょうなるということです。

一方いっぽう突然とつぜんのキャンセルや体調たいちょう不良ふりょうでワクチンがあまった場合ばあいは、ちか医療いりょう機関きかん医療いりょう従事じゅうじしゃ接種せっしゅけんべつ高齢こうれいしゃなどこえをかけるようもとめています。

それでも接種せっしゅけるひとつからない場合ばあいは、廃棄はいきせず、自治体じちたい職員しょくいん接種せっしゅすることもふくめて、現場げんば臨機りんき応変おうへん対応たいおうしてほしいとしています。

厚生こうせい労働ろうどうしょうは「基本きほんてきにはルールに従にしたがって接種せっしゅすすめてもらいたいが、例外れいがいてきなケースがあれば、住民じゅうみん説明せつめいがつくかたちだれ接種せっしゅおこなかを自治体じちたいごとに判断はんだんしてもらいたい。ただ全員ぜんいん接種せっしゅけられるりょう確保かくほしていてかなら順番じゅんばんまわってくるので安心あんしんしてほしい」としています。
ソース:NHK ニュース