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国内こくないはつ 精子せいしバンクきょう医科いかだい医師いし

2021-05-24 20:37:31

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精子せいしがない病気びょうきなど不妊ふにんのカップルに対にたいしては、だいさんしゃから提供ていきょうされた精子せいし使つかった不妊ふにん治療ちりょうおこなわれています。この治療ちりょう安全あんぜんすすめようと、獨協医科大学どっきょういかだいがく医師いしらが6つき国内こくないはつとなる精子せいしバンクをげ、提供ていきょうしゃ募集ぼしゅうすることになりました。

近年きんねん精子せいし提供ていきょうしゃ減少げんしょう

だいさんしゃから提供ていきょうされた精子せいし使つかって人工じんこう授精じゅせいする不妊ふにん治療ちりょうは、精子せいししょうなどで不妊ふにんのカップルを対象たいしょう日本にっぽん産科さんか婦人ふじん学会がっかい登録とうろく施設しせつで、3ねんまえ段階だんかいで1年間ねんかんおよそ3400けんおこなわれ130にんあかちゃんまれています。

しかし近年きんねん精子せいし提供ていきょうしゃ減少げんしょうし、患者かんじゃ受け入うけい停止ていししている施設しせつおおく、SNSなど知り合しりあった個人こじんから精子せいし購入こうにゅうするケースあることから、男性だんせい不妊ふにん治療ちりょうおこなっている獨協医科大学どっきょういかだいがく専門医せんもんいなどが安全あんぜん治療ちりょうできるよう、6つき国内こくないでははじめてだいさんしゃからの精子せいし保存ほぞんする精子せいしバンクをげ、提供ていきょうしゃ募集ぼしゅうすることになりました。

募集ぼしゅうは、20さいから40さいまでの治療ちりょう理解りかいある国内こくない医療いりょう関係かんけいしゃなど限定げんていし、感染かんせんしょう検査けんさおこなったうえで妊娠にんしんする確率かくりつたかとみられる精子せいしえらんで、治療ちりょう施設しせつおくとしています。

また精子せいし提供ていきょうしゃ自身じしん情報じょうほう治療ちりょうけるカップルに開示かいじするかどう選択せんたくできるようにして、まれたどもが「出自しゅつじ権利けんり」にも配慮はいりょしたいとしています。

バンクを設立せつりつする岡田おかだひろしとくにん教授きょうじゅは「SNSなど取り引とりひするケース急増きゅうぞうしているとみられるが、感染かんせんしょう検査けんさおこなわれていないなど問題もんだいおお。バンクをつくことで適切てきせつ治療ちりょうけられる患者かんじゃやしたい」とはなしていて、年間ねんかん500けん提供ていきょう目指めざとしています。

提供ていきょう精子せいし使つかった不妊ふにん治療ちりょうとは

だいさんしゃから提供ていきょうされた精子せいし使つかった不妊ふにん治療ちりょうは「提供ていきょう精子せいしもちいた人工じんこう授精じゅせい」の英語えいご頭文字かしらもじをとって「AID(エー・アイ・ディー)」とばれ、病気びょうき精子せいしがないなど理由りゆう不妊ふにん夫婦ふうふ対象たいしょうに、日本にっぽん産科さんか婦人ふじん学会がっかい登録とうろく施設しせつおこなわれています。

これまで、この手法しゅほう国内こくないかっているだけで1まんにんえるあかちゃんまれたとられていて、3ねんまえには1年間ねんかんに1100くみあまのカップルを対象たいしょうに、およそ3400けん実施じっしされ、130にんあかちゃんがまれています。

日本にっぽん産科さんか婦人ふじん学会がっかい見解けんかいでは、精子せいし提供ていきょうしゃに関にかんする情報じょうほうはプライバシーをまもため、匿名とくめいとするというルールになっていますが、まれたどもが、提供ていきょうしゃ情報じょうほう出自しゅつじ権利けんり」をもとめるこえ近年きんねんたかまっています。

こうしたこともあって近年きんねん精子せいし提供ていきょうしゃ減少げんしょうしていて、国内こくない各地かくちに12か所かしょあるこの治療ちりょうおこな学会がっかい登録とうろく施設しせつうちすくなくとも6施設しせつ新規しんき患者かんじゃ受け入うけい停止ていししているとしています。

個人こじんかん精子せいし受け渡うけわた安全あんぜんせい問題もんだい

インターネットのウェブサイトやSNSでは、医療いりょう機関きかんかいさないかたち個人こじんどうしでの精子せいし受け渡うけわたしがおこなわれていると指摘してきされていて、ツイッターでは「かつお手伝おてつだします」「無償むしょう精子せいし提供ていきょうしています」などといった書き込かきこられます。

獨協医科大学どっきょういかだいがく岡田おかだひろしとくにん教授きょうじゅ調査ちょうさでは、日本にっぽん精子せいし提供ていきょうをうたうウェブサイトやブログはすくなくとも140あり、このうちおよそ92%で感染かんせんしょう検査けんさおこなっているかどうかについての情報じょうほう提供ていきょうすることについての同意どうい契約けいやく書類しょるいなどについての記載きさいがなく、提供ていきょうけるひとに対にたいする情報じょうほう提供ていきょう不十分ふじゅうぶんだったということです。

こうした精子せいし受け渡うけわたについて日本にっぽん生殖せいしょく学会がっかい常任じょうにん理事りじ埼玉さいたま医科いか大学だいがく石原いしはらさとし教授きょうじゅは「個人こじんかん精子せいし受け渡うけわたしは、精子せいしがない病気びょうきなど不妊ふにんのカップルだけでなく、登録とうろく施設しせつでの不妊ふにん治療ちりょう対象たいしょうから除外じょがいされている独身どくしん女性じょせい性的せいてきマイノリティーのひとたちもおこなっているとみられる。だれ精子せいしなのか、提供ていきょうしゃからの情報じょうほう信頼しんらいするしかないうえ、治療ちりょうもちいる凍結とうけつされた精子せいしとはことなり、感染かんせんしょう検査けんさおこなわれていないため、安全あんぜんせい問題もんだいある。こうしたケースふくめ、公的こうてき管理かんりシステム必要ひつようではないか」とはなしています。
ソース:NHK ニュース