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英語民間試験 生徒の救済や制度見直し求める意見
2019-11-05 08:16:11

大学入学共通テストへの英語の民間試験の導入が延期されたことを受けて、衆議院文部科学委員会で学校関係者などを招いて参考人質疑が行われました。参考人からは試験に向けた学習を進めてきた生徒の救済や、制度の抜本的な見直しを求める意見が出されました。
この中で、予定どおりの実施を求めてきた日本私立中学高等学校連合会の吉田晋会長は「はっきり言って混乱している。子どもたちは『読む、書く、聞く、話す』の4技能の勉強を進めてきた。高校2年生の11月まできたところで、突然、4技能は必要ないと言われ、迷子になるのは当たり前のことで、本来何があっても延期は避けなければいけなかった。文部科学省が中心になって、やってきた子たちを救済してもらいたい」と述べました。
延期を求めてきた全国高等学校長協会の萩原聡会長は「受験に必要な共通IDの申請が開始される直前に延期が決定されたことで、これ以上の混乱を防げたと受け止めている校長が大変多い。文部科学省には今回課題となった経済状況や地域による格差の解消や公平性・公正性の確保などの解決に向け、制度の抜本的な見直しに取り組んでもらいたい」と述べました。
実施予定だった民間試験を運営するベネッセコーポレーションの山崎昌樹学校カンパニー長は「すでに全国でおよそ350会場のめどがたっており、さらに来年3月までに受験地を拡充すべく努力を続けてきた。地方にいけばいくほど会場がないということは事実であり、大きな課題だった」と指摘しました。また、議員から国に対し損害賠償を求めるのか質問されたのに対し、山崎氏は「まだ正直、検討ができていないというのが実態だ」と述べるにとどめました。
英語教育に詳しい京都工芸繊維大学の羽藤由美教授は「制度の実現が困難であることは複数の民間試験を利用する方針が固まった時点でほぼ見えていた。それ以来、多くの研究者が問題を指摘してきたが、耳を傾けることなくここまで来てしまった。今回の騒動に失望した若者たちの信頼を回復できるような結論を導いてもらいたい」と述べました。
延期を求めてきた全国高等学校長協会の萩原聡会長は「受験に必要な共通IDの申請が開始される直前に延期が決定されたことで、これ以上の混乱を防げたと受け止めている校長が大変多い。文部科学省には今回課題となった経済状況や地域による格差の解消や公平性・公正性の確保などの解決に向け、制度の抜本的な見直しに取り組んでもらいたい」と述べました。
実施予定だった民間試験を運営するベネッセコーポレーションの山崎昌樹学校カンパニー長は「すでに全国でおよそ350会場のめどがたっており、さらに来年3月までに受験地を拡充すべく努力を続けてきた。地方にいけばいくほど会場がないということは事実であり、大きな課題だった」と指摘しました。また、議員から国に対し損害賠償を求めるのか質問されたのに対し、山崎氏は「まだ正直、検討ができていないというのが実態だ」と述べるにとどめました。
英語教育に詳しい京都工芸繊維大学の羽藤由美教授は「制度の実現が困難であることは複数の民間試験を利用する方針が固まった時点でほぼ見えていた。それ以来、多くの研究者が問題を指摘してきたが、耳を傾けることなくここまで来てしまった。今回の騒動に失望した若者たちの信頼を回復できるような結論を導いてもらいたい」と述べました。
菅官房長官「大学入試での英語評価の在り方検討を」
菅官房長官は午後の記者会見で「今回の見送りは現在までの準備状況を踏まえて、自信を持って受験生におすすめすることができないと、萩生田文部科学大臣の責任で決断したものだ。引き続き、受験生のことを第一に考えながら、今回の対応を丁寧に説明するとともに、大学入試での英語の評価の在り方をしっかり検討してもらいたい」と述べました。
公明 山口代表「公平確保が大事」
公明党の山口代表は記者会見で「大学の試験はすべての受験者に公平な基盤を確保することが大事だ。住んでいる地域や経済力で大きな差がつくような試験の実施のしかたは望ましくない。せっかく立ち止まったので、懸念や戸惑いが解消されるような取り組みを根本的にやってもらいたい」と述べました。
また大学入学共通テストへの記述式問題の導入について「受験生に対する公平性や評価の妥当性を確保するため、最大限の配慮をすべきだ」と述べました。
また大学入学共通テストへの記述式問題の導入について「受験生に対する公平性や評価の妥当性を確保するため、最大限の配慮をすべきだ」と述べました。
立民 福山幹事長「高校生の混乱は続いている」
立憲民主党の福山幹事長は記者会見で「萩生田文部科学大臣は『身の丈に合わせて頑張ってもらえれば』と導入を前提に話をしていたのに、急転直下、延期となった。理由もよく分からず、高校生の混乱は続いている。また大学入学共通テストに導入される記述式問題についても、高校生から採点方法などに疑義の声が上がり、大きな課題となっている。あすからの予算委員会などでしっかり追及したい」と述べました。
社民 吉川幹事長「予約金は国の責任で返金を」
社民党の吉川幹事長は記者会見で「導入の経緯が非常に不透明であり、文部科学省が何を議論し、なぜ導入を決めたのか明らかにしたい。受験生にかしはないので『英検』が受け付けた3000円の予約金は国の責任できちんと返金しなければならない」と述べました。
また大学入学共通テストへの記述式問題の導入について「採点者からアルバイトを排除していないということで、公平性を担保できないと思う。導入の延期や中止を求めたい」と述べました。
また大学入学共通テストへの記述式問題の導入について「採点者からアルバイトを排除していないということで、公平性を担保できないと思う。導入の延期や中止を求めたい」と述べました。
ソース:NHK ニュース