難病なんびょう患者かんじゃ れいわ舩後ご氏し初はつ質問しつもん 音声おんせい変換へんかんと文字もじを瞳ひとみで示しめす

難病なんびょうのＡＬＳ＝筋すじ萎縮いしゅく性せい側がわ索さく硬化こうか症しょう患者かんじゃのれいわ新選しんせん組ぐみの舩後ご靖彦やすひこ参議院さんぎいん議員ぎいんが、7日にち、参議院さんぎいん文教ぶんきょう科学かがく委員いいん会かいで初はじめての質問しつもんを行おこないました。

装置そうちかんでPC操作そうさ 障害しょうがい者しゃの教育きょういく環境かんきょう整備せいびを求もとめる

大型おおがたの車くるまいすを使つかう舩後ご氏しは、冒頭ぼうとう、チューブ状じょうの装置そうちをかんでパソコンを動うごかし、あらかじめ入力にゅうりょくした文章ぶんしょうを音声おんせいに変換へんかんしました。

舩後ご氏しは「質問しつもん方法ほうほうなどに配慮はいりょをいただきありがとうございました。新人しんじん議員ぎいんで未熟みじゅくではありますが精せいいっぱい取り組とりくむ所存しょぞんです」と述のべました。

質問しつもんは秘書ひしょが代読だいどくして行おこなわれ、障害しょうがいのあるなしに関かかわらず、子こどもたちがともに学まなべる教育きょういく環境かんきょうを整ととのえるよう求もとめました。

再さい質問しつもん 文字もじ盤ばんの文字もじを瞳ひとみで示しめし秘書ひしょが読み上よみあげ

また質問しつもんし直なおす際さいには、文字もじ盤ばんの文字もじを一ひとつずつ、舩後ご氏しが瞳ひとみで示しめし、それを秘書ひしょが読み上よみあげていました。

このあと舩後ご氏しは、介助かいじょ者しゃを通をつうじて「質問しつもん時間じかんが超過ちょうかして、迷惑めいわくをかけたので改善かいぜんしたい」と述のべました。

また質問しつもんを終おえた心境しんきょうを問とわれ、「ゆく川かわの流ながれを変かえて新あたらしき海うみへと向むかう友ともらとともに」という句くを介助かいじょ者しゃが代読だいどくしました。

質問しつもんのたびに議事ぎじ進行しんこう止とめる

参議院さんぎいん文教ぶんきょう科学かがく委員いいん会かいでは、舩後ご議員ぎいんが円滑えんかつに質問しつもんできるよう、対応たいおうを検討けんとうしてきました。

これまでに、委員いいん会かい室しつに介助かいじょ者しゃなどが入はいることや、パソコンなどの持ち込もちこみが認みとめられたほか、法案ほうあんの賛否さんぴを舩後ご氏しの代かわりに介助かいじょ者しゃが表明ひょうめいすることや質問しつもんを秘書ひしょなどが代読だいどくすることも決きまっています。

また、質問しつもんをし直なおす場合ばあいには、舩後ご氏しと秘書ひしょなどが調整ちょうせいする時間じかんを確保かくほするため、委員いいん長ちょうの判断はんだんで議事ぎじの進行しんこうを止とめることも申し合もうしあわせています。

7日にちの委員いいん会かいでは、改あらためて質問しつもんする際さいに舩後ご氏しが瞳ひとみで示しめした文字もじ盤ばんの文字もじを秘書ひしょが読み上よみあげて答弁とうべんを求もとめました。委員いいん長ちょうも舩後ご氏しに割り当わりあてられた時間じかんが減へらないよう質問しつもんのたびに、議事ぎじ進行しんこうを止とめていました。

このため舩後ご氏しの質問しつもんの持ち時間もちじかんは25分ふんでしたが、実際じっさいはおよそ45分ふんになりました。

参議院さんぎいん バリアフリー化か進すすめる

参議院さんぎいんでは、れいわ新選しんせん組ぐみの議員ぎいん２に人にんが円滑えんかつに活動かつどうできるよう、バリアフリー化かが進すすめられています。

８月はちがつ１いち日にちの初はつ登院とういんの際さいには、国会こっかい議事堂ぎじどうの中央ちゅうおう玄関げんかんに、登院とういんしたことを示しめすボードまで車くるまいすで行いけるよう、スロープが設置せっちされました。

本ほん会議かいぎ場じょうでは、大型おおがたの車くるまいすに乗のったまま出席しゅっせきできるよう、出入り口でいりぐち近ちかくの席せきが改修かいしゅうされました。

いすが取り外とりはずされ、足元あしもとの段差だんさをなくし、医療いりょう機器ききなどを使つかう際さいのコンセントも取り付とりつけられました。２に人にんが所属しょぞくする特別とくべつ委員いいん会かいの部屋へやにも、車くるまいすで出席しゅっせきできるスペースが設もうけられました。

２に人にんを介助かいじょする人ひとは本ほん会議かいぎ場じょうや委員いいん会かい室しつに入いれることになり、採決さいけつでは、代かわりに手てを挙あげたり、ボタンを押おしたりすることになります。

一方いっぽう、議員ぎいん活動かつどう中ちゅうも２に人にんが公費こうひによる介護かいごサービスを受うけられるよう、当面とうめん費用ひようは参議院さんぎいんが負担ふたんすることになりました。

参議院さんぎいんは、移動いどう手段しゅだんとして、車くるまいすのまま乗り降のりおりできる福祉ふくし車両しゃりょうの導入どうにゅうも決きめていて、年明としあけ以降いこうに運用うんようが始はじまる見通みとおしです。

今年度こんねんど中ちゅうには、２に人にんの控え室ひかえしつがある参議院さんぎいん本館ほんかんの３さん階かいに、多た目的もくてきトイレも設もうけられます。

難病なんびょうのＡＬＳ患者かんじゃの舩後ご靖彦やすひこ議員ぎいんは、将来しょうらい的てきには、本人ほんにんに代かわって意思いし表示ひょうじできる「分身ぶんしんロボット」の導入どうにゅうも希望きぼうしていて、今後こんご、与野党よやとう間かんで協議きょうぎが行おこなわれる見通みとおしです。

自民じみん 赤池あかいけ氏し「舩後ご氏しの要望ようぼうも聞ききながら協議きょうぎした」

参議院さんぎいん文教ぶんきょう科学かがく委員いいん会かいの与党よとう側がわの筆頭ひっとう理事りじを務つとめる自民党じみんとうの赤池あかいけ誠まこと章あきら氏しは「憲政けんせい史上しじょう初はじめてのことで、舩後ご議員ぎいんは十分じゅうぶん事前じぜんの準備じゅんびをして質問しつもんしていたので、まずはよかった。今回こんかいは速記そっきを止とめたが、諸しょ外国がいこくの事例じれいを見みると、質問しつもん時間じかんの１いち点てん何なん倍ばいという時間じかんの中なかで、すべての質疑しつぎをしてもらう方式ほうしきもあるので、舩後ご議員ぎいんの要望ようぼうも聞ききながら、与野党よやとうで協議きょうぎしていきたい」と述のべました。

菅かん官房かんぼう長官ちょうかん「後押あとおししていきたい」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは７なな日にち午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで「障害しょうがいや難病なんびょうのある方々かたがたが、仕事しごとでも地域ちいきでもその個性こせいを発揮はっきして、生き生いきいきと活躍かつやくできる令りょう和わの時代じだいを作り上つくりあげるため、国政こくせいの場ばでともに力ちからを合あわせていきたい」と述のべました。

そのうえで「バリアフリー法ほうに基もとづく建物たてもののバリアフリー化かや、障害しょうがい者しゃ雇用こよう促進そくしん法ほうに基もとづく障害しょうがい者しゃ雇用こようの推進すいしんの取り組とりくみをしっかり後押あとおししていきたい」と述のべました。

ソース：NHK ニュース