グレタさん 太陽光たいようこう発電はつでんの船ふねでＣＯＰ開催かいさいのスペインへ

アメリカを訪おとずれていた16歳さいの活動かつどう家か、グレタ・トゥーンベリさんは、スペインで開ひらかれる温暖おんだん化か対策たいさくに関にかんする国際こくさい会議かいぎ「ＣＯＰ25」に参加さんかするため、太陽光たいようこうで船内せんないの電気でんきを賄まかなう帆船はんせんで、13日にちに出航しゅっこうすることを明あきらかにしました。

グレタ・トゥーンベリさんは、温暖おんだん化か対策たいさくを訴うったえるため毎週まいしゅう金曜日きんようびに学校がっこうを休やすんでスウェーデン議会ぎかいの前まえで抗議こうぎを行おこなったことで有名ゆうめいになり、世界中せかいじゅうで多おおくの若者わかものが参加さんかする「未来みらいのための金曜日きんようび」という運動うんどうの発端ほったんとなりました。

グレタさんは、ことし９月くがつに開ひらかれた国連こくれんの温暖おんだん化か対策たいさくサミットに合あわせてアメリカを訪おとずれていましたが、その後そのご、南米なんべいのチリで開ひらかれる予定よていだったＣＯＰ25に参加さんかするため、アメリカの西にし海岸かいがんを旅たびしていました。

しかし、チリがＣＯＰ25の開催かいさいを断念だんねんしたため、グレタさんは今月こんげつ１いち日にち、みずからのツイッターに「間違まちがった方向ほうこうに地球ちきゅうを半周はんしゅうしたことになってしまいました」と投稿とうこうし、移動いどうの支援しえんを求もとめていました。

そして12日にち、グレタさんはツイッターに「オーストラリア人じんのカップルの船ふねで大だい西洋せいようを横断おうだんできることになりました」と投稿とうこうし、13日にちにアメリカ・バージニア州しゅうから出航しゅっこうすることを明あきらかにしました。

グレタさんは、温暖おんだん化かの原因げんいんの１ひとつとされる二に酸化さんか炭素たんそを出ださない太陽光たいようこうで動うごく船ふねで、ヨーロッパからアメリカに移動いどうしましたが、今回こんかい、乗船じょうせんする帆船はんせんは太陽光たいようこうで船内せんないの電気でんきを賄まかなうとしています。

グレタさん「緊急きんきゅう事態じたいに気付きづかないままでいる」

出発しゅっぱつを前まえに、支援しえん者しゃのヨットの中なかで海外かいがいメディアのインタビューに応おうじたグレタ・トゥーンベリさんは、アメリカでの滞在たいざいについて振り返ふりかえりました。

グレタさんは、「気候きこう変動へんどうや環境かんきょう問題もんだいの影響えいきょうを直接ちょくせつ受うけてきた人ひとたちや、その最前線さいぜんせんで生いきる人ひとたちに会あうことができ、この旅たびは私わたしにとって特別とくべつなもので、本当ほんとうに勉強べんきょうになった。この活動かつどうによってある意味いみでは多おおくの物事ものごとが変かわったと思おもうが、この数すうか月かげつという間ま、私わたしたちは何なにの行動こうどうも起おこさないままで、緊急きんきゅう事態じたいにあるということに気付きづかないままであるとも言いえる」と話はなし、各国かっこくのリーダーたちが温暖おんだん化か対策たいさくに向むけた具体ぐたい的てきな行動こうどうをとっていないことを改あらためて批判ひはんしました。

こうした思おもいについて、グレタさんはＣＯＰ25でも訴うったえるものと見みられ、16歳さいの活動かつどう家かの声こえに各国かっこくのリーダーたちがどう答こたえていくのか、注目ちゅうもくされます。

また、グレタさんは、トランプ大統領だいとうりょうに皮肉ひにく交まじりのツイートを投稿とうこうされ、それをグレタさん自身じしんもみずからのツイッターのプロフィールに引用いんようするなど話題わだいになりました。

こうした温暖おんだん化か対策たいさくに消極しょうきょく的てきな姿勢しせいを見みせているトランプ大統領だいとうりょうについては「彼かれはとても極端きょくたんな人ひとであり、彼かれの言いうこともとても極端きょくたんだ。だからこそ、ある意味いみで人々ひとびとは気付きづかされるのだと思おもうし、今いまがまさに、私わたしたちは立ち上たちあがるべき時ときなのだと思おもう。そういう意味いみでは彼かれが大統領だいとうりょうになったことは温暖おんだん化か対策たいさくや環境かんきょう保護ほごに向むけた一ひとつの助たすけにはなっているのではないか」と皮肉ひにくを込こめて話はなしていました。

グレタさんの巨大きょだい壁画へきが

一方いっぽう、アメリカ西部せいぶのサンフランシスコ中心ちゅうしん部ぶでは12日にち、グレタさんを描えがいた巨大きょだいな壁画へきがが街まち中ちゅうに出現しゅつげんしました。

地球ちきゅう温暖おんだん化か対策たいさくの必要ひつよう性せいを人々ひとびとに意識いしきしてもらおうと、アルゼンチンの画家がかが描えがきました。

壁画へきがは高たかさ18メートル、幅はば９きゅうメートルの巨大きょだいなもので、道行みちゆく人ひとを見下みおろし、じっと見みつめるようなグレタさんの顔かおが描えがかれています。

壁画へきがを描えがいた画家がかのアンドレス・ペトレセッリさんは「グレタさんの主張しゅちょうにとても共感きょうかんしている。彼女かのじょは子こどもだからこそ強つよい説得せっとく力りょくがあると思おもう」と話はなしています。

制作せいさくの資金しきん援助えんじょを行おこなった現地げんちのＮＰＯえぬぴ-お-の代表だいひょうは「壁画へきがを見みた人々ひとびとが立ち止たちどまり、行動こうどうを呼よびかけるグレタさんのメッセージを知しるきっかけになってほしい」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース