“患者かんじゃ 遺族いぞく傷きずつける”厚あつ労ろう省しょうのポスターに患者かんじゃ団体だんたいが抗議こうぎ

人生じんせいの最終さいしゅう段階だんかいで望のぞむ医療いりょうやケアについて家族かぞくらと話し合はなしあっておく取り組とりくみを厚生こうせい労働ろうどう省しょうは進すすめていますが、これを啓発けいはつするポスターが患者かんじゃや遺族いぞくを傷きずつける内容ないようだとして、患者かんじゃ会かいなどから抗議こうぎや意見いけんが相次あいついでいます。厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、「寄よせられた意見いけんを確認かくにんして今後こんごの対応たいおうを検討けんとうしたい」としています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、人生じんせいの最終さいしゅう段階だんかいで望のぞむ医療いりょうやケアについて、家族かぞくや医師いしと話し合はなしあう取り組とりくみを「人生じんせい会議かいぎ」と名付なづけて普及ふきゅうを進すすめていて、25日にち、啓発けいはつのためのポスターを公表こうひょうしました。

ポスターでは、タレントの小しょう籔千せん豊ゆたかさんが病院びょういんのベッドに酸素さんそ吸入きゅうにゅう器きをつけて横よこたわって、家族かぞくと十分じゅうぶんに話し合はなしあっていなかったため思おもいがただしく伝つたわっていなかった患者かんじゃを演えんじ、「人生じんせい会議かいぎ」をしておこうと冗談じょうだんを交まじえて呼よびかけています。

このポスターについて、患者かんじゃ会かいなどからは、患者かんじゃや遺族いぞくを傷きずつける内容ないようだという意見いけんが相次あいつぎ、このうち、卵巣らんそうがんの患者かんじゃ会かい「スマイリー」の代表だいひょう、片木かたぎ美穂みほさんは厚生こうせい労働ろうどう省しょうに改善かいぜんを求もとめる文書ぶんしょを送おくりました。

文書ぶんしょでは、取り組とりくみそのものには理解りかいを示しめす一方いっぽう、ポスターは、「治療ちりょうに苦慮くりょし、残のこされた時間じかんが長ながくないと感かんじている患者かんじゃや、もっと患者かんじゃと話はなしをすればよかったと深ふかい悲かなしみにある遺族いぞくへの配慮はいりょがされていない」としています。

また、胃いがんの患者かんじゃ会かい「希望きぼうの会かい」代表だいひょうで、厚生こうせい労働ろうどう省しょうのがん対策たいさく推進すいしん協議きょうぎ会かいの委員いいんもつとめた轟とどろき浩美ひろみさんは、みずからも夫おっとをみとった経験けいけんを踏ふまえポスターは不安ふあんをあおり、遺族いぞくの心こころを傷きずつけるとして、啓発けいはつ方法ほうほうを再考さいこうしてほしいとする文書ぶんしょを厚生こうせい労働ろうどう省しょうに送おくりました。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、「どういったところに配慮はいりょが足たりなかったと指摘してきされているか、寄よせられた意見いけんを確認かくにんして今後こんごの対応たいおうを検討けんとうしたい」としています。

ソース：NHK ニュース