桜さくらを見みる会かい 野党やとう「政府せいふから一定いっていの回答かいとう」国会こっかい審議しんぎに復帰ふっき

「桜さくらを見みる会かい」をめぐり、野党やとう側がわは、招待しょうたい状じょうに関にかんする資料しりょうについて政府せいふ側がわから一定いっていの回答かいとうが得えられたとして衆参しゅうさん両院りょういんの国会こっかい審議しんぎに復帰ふっきしました。

「桜さくらを見みる会かい」をめぐり野党やとう側がわは、いわゆる「オーナー商法しょうほう」で多額たがくの資金しきんを集あつめて経営けいえい破綻はたんした企業きぎょう「ジャパンライフ」の幹部かんぶを安倍あべ総理そうり大臣だいじんが招待しょうたいしたのかどうかを確認かくにんしようとしない政府せいふ・与党よとうの対応たいおうは看過かんかできないとして28日にち、国会こっかい審議しんぎに応おうじない方針ほうしんを決きめ、29日にち午前ごぜん中ちゅうの衆議しゅうぎ院いんの国会こっかい審議しんぎを欠席けっせきしました。

こうした中なか、29日にち午後ごご、参議院さんぎいん行政ぎょうせい監視かんし委員いいん会かいの理事りじ懇談こんだん会かいが開ひらかれ、内閣ないかく府ふは共産きょうさん党とうに提出ていしゅつしていた「桜さくらを見みる会かい」の招待しょうたい状じょうの発送はっそう業務ぎょうむを発注はっちゅうするための仕様しよう書しょについて「発送はっそうを効率こうりつ化かするために『招待しょうたい区分くぶん』を記しるしている」などと説明せつめいしました。

これを受うけて、野党やとう側がわは、これまで政府せいふのものかどうかも答こたえられないとしてきた資料しりょうについて、一定いっていの回答かいとうが得えられたとして衆参しゅうさん両院りょういんの国会こっかい審議しんぎに復帰ふっきしました。

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの安住あんじゅう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうは、会派かいはの代議士だいぎし会かいで「資料しりょうの解釈かいしゃくについてはさまざまだが、安倍あべ総理そうり大臣だいじんを含ふくむ官邸かんていの推薦すいせん枠わくとして、ジャパンライフの幹部かんぶに招待しょうたい状じょうを発送はっそうしたとみなすことにした。なぜ招待しょうたいしたのか政府せいふは説明せつめいする責任せきにんがある」と述のべました。

このあと国会こっかいでは、与野党よやとうの議員ぎいんが出席しゅっせきして衆議しゅうぎ院いんと参議院さんぎいんでそれぞれ本ほん会議かいぎが開ひらかれ、国会こっかいの同意どういが必要ひつような人事じんじ案あんなどの採決さいけつが行おこなわれました。

また、週しゅう明あけの来月らいげつ２に日にちに参議院さんぎいん本ほん会議かいぎを開ひらいて、国くにの決算けっさんについて質疑しつぎを行おこなうことで与野党よやとうが合意ごういし、野党やとう側がわは「桜さくらを見みる会かい」について、安倍あべ総理そうり大臣だいじんに直接ちょくせつただすことにしています。

ジャパンライフ「桜さくらを見みる会かい」の招待しょうたい状じょうで勧誘かんゆう

被害ひがい者しゃ側がわの弁護べんご団だんによりますと健康けんこう器具きぐ販売はんばい会社かいしゃ「ジャパンライフ」は平成へいせい27年ねんに当時とうじの山口やまぐち隆祥りゅうしょう会長かいちょうに届とどいた「桜さくらを見みる会かい」の招待しょうたい状じょうが印刷いんさつされた資料しりょうをセミナーなどで示しめし顧客こきゃくを勧誘かんゆうしていたということです。

この資料しりょうには「内閣ないかく総理そうり大臣だいじんから山口やまぐち会長かいちょうに『桜さくらを見みる会かい』のご招待しょうたい状じょうが届とどきました」という文言もんごんとともに、安倍あべ総理そうり大臣だいじんの顔かお写真しゃしんや当時とうじの山口やまぐち会長かいちょう宛あての招待しょうたい状じょう、そして受付うけつけ票ひょうの写真しゃしんが印刷いんさつされています。

そして受付うけつけ票ひょうに記しるされていた番号ばんごうの最初さいしょの２にケタが「60」となっています。

共産党きょうさんとうが入手にゅうしゅした内閣ないかく府ふが桜さくらを見みる会かいの招待しょうたい状じょうを送おくるための仕様しよう書しょには招待しょうたい区分くぶんについて「総理そうり・長官ちょうかん等とうの推薦すいせん者しゃ（60、61、62、63）」と記しるされていて、野党やとう側がわは安倍あべ総理そうり大臣だいじんが「ジャパンライフ」の幹部かんぶを招待しょうたいした疑うたがいがあるとして確認かくにんを求もとめていました。

「桜さくらを見みる会かい」で信用しんようした人ひとも

全国ぜんこくジャパンライフ被害ひがい弁護べんご団だん連絡れんらく会かい事務じむ局きょくの杉浦すぎうら英樹ひでき弁護士べんごしは、「相談そうだん者しゃの中なかには、セミナーで桜さくらを見みる会かいの資料しりょうを見みせられ『安倍あべ総理そうり大臣だいじんから招待しょうたいされているなら』とジャパンライフのことを信用しんようしたという人ひともいた。桜さくらを見みる会かいの招待しょうたい状じょうが顧客こきゃくを信用しんようさせる材料ざいりょうに使つかわれており政府せいふの責任せきにんは重大じゅうだいだ」と話はなしています。

警視庁けいしちょう 特とく商法しょうほう違反いはんの疑うたがいで捜査そうさ

健康けんこう器具きぐ販売はんばい会社かいしゃの「ジャパンライフ」はいわゆる「オーナー商法しょうほう」を展開てんかいし高たかいもので数すう百ひゃく万まん円えんする磁気じき治療ちりょう器きのオーナーになれば、そのレンタル収入しゅうにゅうによって年としに６ろく％の配当はいとう金きんを得えられるとして、高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに出資しゅっしを募つのっていました。

しかし、平成へいせい26年ねんに消費しょうひ者しゃ庁ちょうから２に回かいにわたって行政ぎょうせい指導しどうを受うけたほか、違法いほうな訪問ほうもん販売はんばいや多額たがくの負債ふさいがあることを隠かくして顧客こきゃくと契約けいやくを結むすんでいたことなどが次々つぎつぎと明あきらかになり、平成へいせい28年ねんからおととしにかけて消費しょうひ者しゃ庁ちょうが４よん回かいにわたって業務ぎょうむの一部いちぶ停止ていし命令めいれいを出だしました。

おととし12月つきには資金繰しきんぐりに行き詰いきづまり去年きょねん３月さんがつ、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょはジャパンライフの破産はさん手続てつづきを開始かいしする決定けっていをしました。

そして、ことし４月しがつ、警視庁けいしちょうは特定とくてい商しょう取引とりひき法ほう違反いはんの疑うたがいで山口やまぐち隆祥りゅうしょう元もと会長かいちょうや当時とうじの幹部かんぶの自宅じたくなど全国ぜんこくのおよそ30か所かしょの関係かんけい先さきを捜索そうさくし捜査そうさを続つづけています。

ソース：NHK ニュース