“アストラゼネカのワクチン接種せっしゅで血栓けっせん” 医学いがく雑誌ざっしに論文ろんぶん掲載けいさい

アストラゼネカなどが開発かいはつした新型しんがたコロナウイルスのワクチンの接種せっしゅ後ごに血栓けっせんなどが確認かくにんされた症例しょうれいを調しらべた結果けっか、血栓けっせんはワクチンの接種せっしゅによって生しょうじたとみられるとする研究けんきゅう結果けっかを海外かいがいの2つの研究けんきゅうグループがそれぞれまとめ、9日にち、論文ろんぶんがそろってアメリカの医学いがく雑誌ざっし「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載けいさいされました。

このうちドイツとオーストリアの研究けんきゅうグループは、接種せっしゅ後ごに脳のうの血管けっかんが詰つまるなど血栓けっせんによる病気びょうきを発症はっしょうしたり、その疑うたがいがあると診断しんだんされたりした28人にんの血液けつえきを調しらべたところ、血ちを固かためる役割やくわりを担になう血小板けっしょうばんの働はたらきを高たかめる抗体こうたいの量りょうが全員ぜんいん増ふえていたとする研究けんきゅう結果けっかをまとめました。

またノルウェーの研究けんきゅうグループも、接種せっしゅ後ごに血栓けっせんの症状しょうじょうを示しめした5人にんの血液けつえきを調しらべたところ、全員ぜんいん血小板けっしょうばんが減へる一方いっぽう、血小板けっしょうばんの働はたらきを高たかめる抗体こうたいの量りょうは増ふえていたとする研究けんきゅう結果けっかをまとめました。

血ちを固かたまりにくくする薬くすりを投与とうよした結果けっか、血小板けっしょうばんが減へる一方いっぽう、逆ぎゃくに血栓けっせんができて血管けっかんが詰つまる病気びょうきは「ヘパリン起因きいん性せい血小板けっしょうばん減少げんしょう症しょう」と呼よばれ、まれに起おきることが知しられていますが、いずれの研究けんきゅうでも血栓けっせんができる前まえには血ちを固かたまりにくくする薬くすりは投与とうよされていなかったということです。

2つの研究けんきゅうグループは、抗体こうたいの特徴とくちょうなどからワクチンの接種せっしゅによってこの病気びょうきと似にた現象げんしょうが起おきたとみられるとしています。

イギリスでは先月せんげつ末まつまでにこのワクチンが2020万まん回分かいぶん接種せっしゅされ、接種せっしゅ後ごに血小板けっしょうばんの減少げんしょうとともに血栓けっせんが確認かくにんされた人ひとは79人にんに上のぼり、19人にんが死亡しぼうしたと報告ほうこくされています。

ソース：NHK ニュース