イスラエル軍 ハマスの掃討作戦 トンネルなど施設捜索を継続
2023-12-18 02:57:07

イスラエル軍は17日、ガザ地区南部の中心都市ハンユニスで、この地域のハマスの指揮本部を攻撃し、市の中心の広場を含む一帯を制圧したと発表しました。
また、イスラエル軍はガザ地区北部のカマルアドワン病院で掃討作戦を行い、およそ80人の戦闘員を拘束したと発表しました。
これについて中東の衛星テレビ局アルジャジーラは17日、この作戦の際、イスラエル軍がカマルアドワン病院の周辺にあったテントをブルドーザーで破壊して、中の避難者を死亡させたという目撃者の話を伝えました。
ガザの保健当局は病院の敷地内のがれきから複数の遺体が見つかったとして、国際的な調査を行うべきだと主張しています。
さらに、イスラエル軍は、ガザ地区北部のエレズ検問所近くでイスラエルとの境界に延びるハマスの地下トンネルを発見したと発表しました。
トンネルの長さはおよそ4キロ、地上からの深さは最大で50メートルあるということです。
イスラエル軍のハガリ報道官はガザ地区で発見された最大のトンネルで、検問所への攻撃を狙って建設されたものだとする見方を示し、発見が一連の軍事作戦の成果だと強調しました。
こうした中、アメリカのオースティン国防長官は18日にイスラエルでネタニヤフ首相やガラント国防相と会談する予定です。アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズによりますと民間人の犠牲を減らすためハマスの幹部に標的を絞ったより小規模な軍事作戦への移行について協議を行うということです。
また、ロイター通信はエジプト当局者の話として、イスラエルとハマスの双方が再度の戦闘休止や人質解放に前向きな姿勢を示していると報じました。
ただ、ハマスがイスラエル軍の一定のラインまでの撤退を要求しているのに対し、イスラエル軍はその要求を拒否しているということで、今後、具体的な動きにつながるかが焦点となります。