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芥川賞に上田岳弘さんと町屋良平さん
2019-01-16 09:04:39

第160回芥川賞と直木賞の選考会が東京で開かれ、芥川賞に上田岳弘さんの「ニムロッド」と、町屋良平さんの「1R1分34秒」が選ばれました。
上田岳弘さん

芥川賞の受賞が決まった上田岳弘さんは、兵庫県明石市出身の39歳。早稲田大学を卒業後、IT企業の立ち上げに加わり、現在、その会社の役員を務めています。
平成25年に「太陽」で文芸誌の新人賞を受賞してデビューし、平成27年に発表した「私の恋人」で三島由紀夫賞を受賞しています。
芥川賞は3度目の候補で受賞しました。
受賞作の「ニムロッド」は、サーバーの保守会社に勤める主人公の男性が、仮想通貨「ビットコイン」の取引データを記録する業務を命じられるところから物語が始まります。
誰かが記録することで存在が証明されるというビットコインの仕組みを紹介しながら、主人公と恋人の女性や会社の先輩とのやり取り、それに、その先輩が書く小説を巧みに織り交ぜ、高度に情報化した社会における個人の在り方を問いかけています。
平成25年に「太陽」で文芸誌の新人賞を受賞してデビューし、平成27年に発表した「私の恋人」で三島由紀夫賞を受賞しています。
芥川賞は3度目の候補で受賞しました。
受賞作の「ニムロッド」は、サーバーの保守会社に勤める主人公の男性が、仮想通貨「ビットコイン」の取引データを記録する業務を命じられるところから物語が始まります。
誰かが記録することで存在が証明されるというビットコインの仕組みを紹介しながら、主人公と恋人の女性や会社の先輩とのやり取り、それに、その先輩が書く小説を巧みに織り交ぜ、高度に情報化した社会における個人の在り方を問いかけています。
町屋良平さん

芥川賞の受賞が決まった町屋良平さんは、東京都出身の35歳。埼玉県内の高校を卒業し、3年前に5人の男女の青春を描いた「青が破れる」で文芸誌の新人賞を受賞してデビューしました。
芥川賞は前回の候補作だった「しき」に続いて、2回目での受賞となりました。
受賞作の「1R1分34秒」は、無名のプロボクサーが、現状に悩みながらもボクシングに打ち込む姿を描いた物語です。
同じジムの先輩の指導に反発しながらも自己を見つめ直し、人間的にもボクサーとしても少しずつ変わっていく内面の移ろいが、細やかに描かれています。
芥川賞は前回の候補作だった「しき」に続いて、2回目での受賞となりました。
受賞作の「1R1分34秒」は、無名のプロボクサーが、現状に悩みながらもボクシングに打ち込む姿を描いた物語です。
同じジムの先輩の指導に反発しながらも自己を見つめ直し、人間的にもボクサーとしても少しずつ変わっていく内面の移ろいが、細やかに描かれています。
「張り詰めていたものが楽になった」
町屋良平さんは「受賞の知らせを聞いて、張り詰めていたものが、1つ楽になりました。この作品には、小説を書ける喜びを込めました。これからも今まで通り、小説に向き合い、小説を裏切らないようにがんばっていきたい」と話していました。
ソース:NHK ニュース