ウクライナの国民的歌手として知られるチーナ・カーロリさんが岸田総理大臣と面会し、日本の人道支援に謝意を伝えるとともに、今後の支援に期待を示しました。
チーナ・カーロリさんは、2017年にウクライナ国民を代表するアーティストに選ばれ、2020年にはゼレンスキー大統領から勲章を授与されました。
日本企業の招きで日本を訪れているカーロリさんは16日、総理大臣官邸で岸田総理大臣と面会し「ウクライナは、自由を選んだことによって攻撃され、ロシアは私たちの平和な街を破壊している。私たちは世界の平和のためにたたかっている」と述べました。また、日本の人道支援に謝意を伝えるとともに、今後の支援に期待を示しました。
岸田総理大臣は「歌手活動を通じて平和のために尽力されているカーロリさんに心から敬意を表したい。力による一方的な現状変更は許さないという思いで、わがこととして、しっかり受けとめ、ウクライナの皆さんとともに努力を続けたい」と述べました。
面会のあとカーロリさんは記者団に対し「ウクライナのことを決して忘れないでほしいと支援をお願いした。岸田総理大臣からは『これからもずっとウクライナを支援し続ける』という大事なメッセージがあった」と述べました。
Show Furigana
【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(16日の動き)
2022-05-16 03:54:03

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる16日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる16日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ウクライナの国民的歌手 チーナ・カーロリさんが岸田首相と面会
マリウポリ市長顧問「占領者は焼い弾か白リン弾を使用」

ウクライナ東部マリウポリの市長の顧問を務めるアンドリュシェンコ氏は、15日、SNSのテレグラムに投稿し「占領者たちはマリウポリの防衛隊に対して、きのう初めて焼い弾もしくは白リン弾を使用した。燃焼温度はおよそ2000度から2500度となり、消し止めるのはほぼ不可能だ。地獄が地上に降りてきた」と指摘しました。
コメントとともに投稿された映像では、上空からマリウポリの製鉄所とみられる建物に向かって無数の物体が雨のように降り注ぎ、地上に近づくと爆発音とともに光を放つ様子が確認できます。
コメントとともに投稿された映像では、上空からマリウポリの製鉄所とみられる建物に向かって無数の物体が雨のように降り注ぎ、地上に近づくと爆発音とともに光を放つ様子が確認できます。
スウェーデン与党 NATOへの加盟申請支持を決定

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、北欧スウェーデンの与党社会民主労働党は15日、これまでの方針を転換し、NATO=北大西洋条約機構への加盟申請を支持することを決めました。
このあとアンデション首相は記者会見を開き「スウェーデンの安全保障にとって私たちがNATOに加盟することが最善だと信じている」と述べ、16日に議会の審議を経て、その後、政府として正式に方針を決定するという見通しを示しました。
このあとアンデション首相は記者会見を開き「スウェーデンの安全保障にとって私たちがNATOに加盟することが最善だと信じている」と述べ、16日に議会の審議を経て、その後、政府として正式に方針を決定するという見通しを示しました。
ゼレンスキー大統領「占領者たちに現実を理解させる時が来る」

ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、新たに動画を公開し「私たちはロシアがドンバスでの攻撃やウクライナ南部での動きを強化しようとする新しい試みに備えている。占領者たちは自分たちが行き詰まり、いわゆる”特別軍事作戦”がすでに失敗していることをいまだに認めようとしない。しかし、ウクライナの国民が占領者たちに現実を理解させる時が必ず来るだろう」と述べ、徹底抗戦する姿勢を示しました。
NATO事務総長「ロシアの計画どおりに進んでいない」

NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は15日、外相会議のあとの記者会見で、ウクライナ東部の戦況について「ロシアの計画どおりには進んでいない。ロシア軍はハルキウ周辺から退却しつつあるし、ドンバスでの大規模な攻撃は勢いを失っている」と述べました。そして「ウクライナはこの戦争に勝つことができる。ウクライナの人々は勇敢に祖国を守っている」と述べ、引き続きウクライナへの軍事支援を強化していく考えを示しました。
NATO 北欧2か国加盟申請の動き“全加盟国の同意得ること可能”
NATO=北大西洋条約機構はドイツで外相会議を開き、フィンランドとスウェーデンの加盟申請に向けた動きについて協議しました。
一方、トルコのチャウシュオール外相は15日、会議後の会見で、テロ組織に指定しているクルド人武装組織のメンバーがスウェーデンとフィンランドで活動していることを批判したうえで「両国はテロ組織への支援をやめなくてはならない。これは同盟を組むための条件だ」と述べました。
このため、会議のあと会見したストルテンベルグ事務総長はトルコとの協議を続けるとしたうえで「トルコは加盟を阻止する意図はないと明言した。加盟手続きに遅れが出ないようトルコが示した懸念に対処することができると確信している」と述べ、加盟に必要な、30か国すべての同意を得ることは可能だという認識を示しました。
一方、トルコのチャウシュオール外相は15日、会議後の会見で、テロ組織に指定しているクルド人武装組織のメンバーがスウェーデンとフィンランドで活動していることを批判したうえで「両国はテロ組織への支援をやめなくてはならない。これは同盟を組むための条件だ」と述べました。
このため、会議のあと会見したストルテンベルグ事務総長はトルコとの協議を続けるとしたうえで「トルコは加盟を阻止する意図はないと明言した。加盟手続きに遅れが出ないようトルコが示した懸念に対処することができると確信している」と述べ、加盟に必要な、30か国すべての同意を得ることは可能だという認識を示しました。
ウクライナ軍“川を渡ろうとした戦車など70台以上破壊”

ウクライナ軍は13日、SNSへの投稿で、ウクライナ東部を流れる川を渡ろうとしていたロシア軍の戦車や装甲車など70台以上を破壊することに成功したと主張しました。軍事支援を続けるアメリカから供与されたりゅう弾砲による成果だとしていて、ウクライナ軍は「極めて精密で、高性能で、効果的な兵器だ。すでに前線で占領軍を打ち砕いている」とその性能を高く評価しています。
ロシア軍はこうした支援物資は攻撃の標的になるとして欧米側を強くけん制していますが、14日までドイツで開かれていたG7=主要7か国の外相会合では、今後もウクライナへの軍事支援を継続する方針が確認されました。
ロシア軍はこうした支援物資は攻撃の標的になるとして欧米側を強くけん制していますが、14日までドイツで開かれていたG7=主要7か国の外相会合では、今後もウクライナへの軍事支援を継続する方針が確認されました。
ソース:NHK ニュース