News
Show Furigana

ロシアぐん砲撃ほうげきだいけがのウクライナじん男性だんせい 日本にっぽん避難ひなん治療ちりょう

2022-05-24 03:46:11

avatar
play
ウクライナへの侵攻しんこうつづけるロシアぐんによる砲撃ほうげきだいけがをしたウクライナじん男性だんせい今月こんげつ21にち来日らいにちし、千葉ちば市内しない病院びょういん治療ちりょうけていることがかりました。
軍事ぐんじ侵攻しんこう以降いこう、ロシアぐん攻撃こうげきでけがをしたウクライナのひとが、支援しえんしゃ病院びょういん協力きょうりょく日本にっぽん避難ひなんしてきたのははじめてとみられます。

ウクライナから日本にっぽん避難ひなんし、治療ちりょうけているのは、アントン・コルニシュクさん(37)です。

コルニシュクさんによりますと、ことし3つき25にち、ウクライナの首都しゅとキーウ近郊きんこうのイルピンで住民じゅうみん避難ひなん手助てだすしていたところ、ロシアぐんによる迫撃はくげきほうだいけがをしたということです。

ウクライナ西部せいぶのリビウにある国立こくりつ大学だいがくで、日本語にほんごまなんでいて、指導しどう教官きょうかん日本人にっぽんじん友人ゆうじんのつてをたどって支援しえんもとめたところ、千葉ちば大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん受け入うけいめました。

コルニシュクさん今月こんげつ21にち、ポーランドの首都しゅとワルシャワ経由けいゆ成田なりた空港くうこう到着とうちゃくしたあと、直接ちょくせつ病院びょういん搬送はんそうされ治療ちりょうけています。

病院びょういんによりますと、コルニシュクさんは、右足みぎあしろっ骨ろっこつれているほか左足ひだりあしアキレスあきれすけんの一部いちぶれていて、これから2か月かげつ入院にゅういんして、治療ちりょうやリハビリをける必要ひつようあるということです。

コルニシュクさんは、NHKの取材しゅざいに対にたいして医師いしから『ゆっくりなおしていく』というはなしいた。体調たいちょうよくなっていて、かならからだなおして、もし戦争せんそうつづいていればたたか戦争せんそうわっていれば、日本にっぽんとウクライナの交流こうりゅうになっていきたい」とはなしていました。

コルニシュクさん治療ちりょう目的もくてき避難ひなんしてきたことについて、出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理かんりちょうは「これまでに同様どうようケースがあったとは把握はあくしていない」としていて、ロシアぐん攻撃こうげきでけがをしたウクライナのひとが、支援しえんしゃ病院びょういん協力きょうりょく日本にっぽん避難ひなんしてきたのははじめてとみられます。

コルニシュクさん来日らいにち経緯けいい

アントン・コルニシュクさんは、ウクライナ西部せいぶのリビウにある国立こくりつ大学だいがく去年きょねん8つきから社会しゃかいじん学生がくせいとして日本にっぽんまなんでいて、日本にっぽんへの留学りゅうがく希望きぼうしていたということです。

コルニシュクさんによりますと、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうけて、市民しみんなどでつくる領土りょうど防衛ぼうえい部隊ぶたい衛生えいせいへいとなり、首都しゅと近郊きんこうのイルピンで住民じゅうみん避難ひなん手助てだすしていたところ、ことし3つき25にち、ロシアぐん迫撃はくげきほうだいけがをしたということです。

その後そのご大学だいがくじゅん教授きょうじゅで、日本語にほんごおしえるオレスタ・ザブランナさんが、コルニシュクさんから連絡れんらくけ、本人ほんにん意向いこうまえて日本にっぽんへの避難ひなん実現じつげんさせようと、20ねん以上いじょうにわたって親交しんこうある日本人にっぽんじん女性じょせいを通をつうじて千葉ちば大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん支援しえんもとめたところ、病院びょういんがわ受け入うけいめたということです。

コルニシュクさん今月こんげつ11にち治療ちりょうけていた首都しゅとキーウにあるぐん病院びょういん退院たいいんしたあと、日本にっぽん入国にゅうこくするための必要ひつよう書類しょるい取得しゅとくし、リビウから鉄道てつどう国境こっきょうえて隣国りんごくポーランドへき、20にち、ワルシャワから直行ちょっこう便びん日本にっぽんかったということです。

日本にっぽんまえにワルシャワでNHKの取材しゅざいおうじたコルニシュクさんは「ウクライナではいまわたし友達ともだちたたかっています。ウクライナでなにこっているのか、ウクライナじんとして、日本にっぽんみなさんつたえたい」とはなしていました。

また、コルニシュクさん支援しえんにあたったリビウ国立こくりつ大学だいがくのザブランナさんは「かれ日本にっぽんにたどりつくことができて、ほっとしています。しっかり治療ちりょうけてもらい、日本にっぽん大学だいがくでの勉強べんきょう経験けいけんゆたにすることなど希望きぼうをかなえてほしい」とよろこかたっていました。

コルニシュクさん治療ちりょう状況じょうきょう

アントン・コルニシュクさんは3にちまえ今月こんげつ21にち成田なりた空港くうこう到着とうちゃくしたあと、千葉ちば大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん救急きゅうきゅうしゃ搬送はんそうされました。

病院びょういんではすぐに傷口きずぐち消毒しょうどくあたらしい包帯ほうたい交換こうかんなど応急おうきゅう処置しょちおこなわれました。

このあと、けがの状況じょうきょう確認かくにんするためレントゲン写真しゃしん撮影さつえいなどおこなわれ、病院びょういんによりますと、コルニシュクさん右足みぎあしろっ骨ろっこつれていたほか左足ひだりあしアキレスあきれすけんの一部いちぶれていて、これから2か月かげつ入院にゅういんして、治療ちりょうやリハビリをける必要ひつようあるということです。

治療ちりょう担当たんとうする松浦まつうら佑介ゆうすけ医師いしは「骨折こっせつ皮膚ひふ欠損けっそんしていたので、ひどいけがだったとおもいます。いままでどおりあるけるように治療ちりょうしたい」とはなしていました。

コルシェニクさんはウクライナ西部せいぶのリビウにある国立こくりつ大学だいがく日本語にほんごまなんでいて、NHKの取材しゅざい日本語にほんごで「この戦争せんそうわりにしたい。ぼくたちウクライナと日本にっぽんきずなもっとよくなるおもいます」とはなしていました。

来日らいにちをサポートした恩師おんし

アントン・コルニシュクさん来日らいにちをサポートした、リビウ国立こくりつ大学だいがくじゅん教授きょうじゅをつとめるオレスタ・ザブランナさんは、「アントンさんが日本にっぽんにたどりつくことができてほっとしています。日本にっぽんというかれゆめ実現じつげんできてうれしいです」と来日らいにち実現じつげんしたことへのよろこかたりました。

コルニシュクさん大学だいがく日本語にほんごおしえていたザブランナじゅん教授きょうじゅ先月せんげつ、コルニシュクさんがだいけがをしたことをった当時とうじ心境しんきょうについて「ウクライナでは毎日まいにちひといのちとしたりけがをしたり、そして場所ばしょをなくしたりしていますが、自分じぶん学生がくせいのことをったときは、やはりショックでした。自分じぶんなにができるかずっとかんがえていました」とかたりました。

コルニシュクさん日本にっぽんでの治療ちりょうやリハビリ、それ日本語にほんご勉強べんきょう希望きぼうしたことから、来日らいにち実現じつげんするよう、出国しゅっこく審査しんさかかわる書類しょるい準備じゅんびしたり、診断しんだんしょ翻訳ほんやくしたりしてサポートしたということです。

ザブランナさんは「ウクライナではいま、ちゃんとした教育きょういくけられないなどえない被害ひがい”もたくさんある実感じっかんしています。日本にっぽんは、ウクライナじんのニーズをかんがえたプログラム検討けんとうしていて、支援しえんのしかたにとても感謝かんしゃしています」とはなしていました。

そして、「アントンさんにはしっかり治療ちりょうけてもらい、日本にっぽん大学だいがくでの勉強べんきょう経験けいけんゆたにすることなど希望きぼうをかなえてほしいです」とはなしていました。

一方いっぽう西部せいぶのリビウにサブランナさん自身じしん国外こくがいへの避難ひなん検討けんとうしてきましたが、ウクライナ政府せいふによる制限せいげん国内こくないのこらなければならない成人せいじん息子むすこがいることなどから避難ひなんするかどうめかねてきたということです。

サブランナさんはウクライナの今後こんごについて「領土りょうどうばわれ、また戦争せんそうなるかもしれないという“不利ふり平和へいわ”はけなければなりません。わたしたちがけることなく戦争せんそうわってほしいです」とはなしていました。
ソース:NHK ニュース