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たつみん 内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあん細田ほそだ衆院しゅういん議長ぎちょうへの不信任ふしんにんあん提出ていしゅつ

2022-06-08 08:55:37

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立憲りっけん民主みんしゅとう物価ぶっかだかへの政府せいふ無策むさくぶりは看過かんかできないなどとして岸田きしだ内閣ないかくに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあん提出ていしゅつしました。また言動げんどう議長ぎちょうとしての資質ししつけるとして、細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにんあん提出ていしゅつしました。

来週らいしゅう15にち国会こっかい会期かいきまつひか立憲りっけん民主みんしゅとういずみ代表だいひょうは8にちあさ政府せいふ物価ぶっかだかに対にたいして無策むさくで、国民こくみん生活せいかつまもことも日本にっぽん経済けいざい回復かいふくさせることもできず看過かんかできない」とべ、岸田きしだ内閣ないかくに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあん提出ていしゅつする方針ほうしんあきらかにしました。

そして夕方ゆうがた西村にしむら幹事かんじちょうらが衆議しゅうぎいん事務じむ総長そうちょうしつおとずれ、内閣ないかく不信任ふしんにんあん提出ていしゅつしました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう衆議しゅうぎいんしょう選挙せんきょの「10ぞう10げん」に懸念けねんしめなど民主みんしゅ主義しゅぎ根幹こんかんをゆるがす言動げんどう繰り返くりかえし、議長ぎちょうとしての資質ししつけるとして細田ほそだ議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにんあんわせて提出ていしゅつしました。

2つの不信任ふしんにんあん提出ていしゅつには国会こっかい統一とういつ会派かいは社民しゃみんとうくわわりました。

いずれも9にち衆議院しゅうぎいんほん会議かいぎ採決さいけつおこなわれます。

西村にしむら幹事かんじちょうは「政治せいじ国民こくみんいのちらしまもためにある岸田きしだ内閣ないかくその責任せきにんをまったくたしていない。与野党よやとうわず賛同さんどういただきたい」とべました。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん政策せいさく国民こくみん迅速じんそくとどける

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん午前ごぜん記者きしゃ会見かいけんで「政党せいとううごについてコメント差し控さしひかえたい。政府せいふとしては原油げんゆ価格かかく食料しょくりょうひん価格かかく高騰こうとうによる影響えいきょう対応たいおうするためガソリン小麦こむぎなど国内こくない価格かかく上昇じょうしょう抑制よくせいするとともに、生活せいかつ困窮こんきゅうしゃてい所得しょとくしゃ支援しえん後押あとおするなど、総合そうごう緊急きんきゅう対策たいさく盛り込もりこまれた政策せいさく国民こくみん迅速じんそくとどけていく」とべました。

また記者きしゃだんが「内閣ないかく不信任ふしんにんあんに対にたいして衆議院しゅうぎいん解散かいさん選択せんたくとしてあるが、どう対応たいおうするのか」と質問しつもんしたのに対にたいし「解散かいさん総理そうり大臣だいじん専権せんけん事項じこうでありわたし立場たちばからは差し控さしひかえる」とべました。

自民じみん 茂木もぎ幹事かんじちょう国民こくみん感覚かんかくから いかがなものか」

自民党じみんとう茂木もぎ幹事かんじちょう記者きしゃだんに対にたい岸田きしだ総理そうり大臣だいじん国民こくみんからたか支持しじている。物価ぶっか上昇じょうしょうられるがウクライナ情勢じょうせい緊迫きんぱくして以降いこうアメリカなど主要しゅようこくくらべて日本にっぽん物価ぶっか上昇じょうしょうおさえられているのが現実げんじつだ」とべました。そのうえで「提出ていしゅつ理由りゆうかんがえられず国民こくみん感覚かんかくからいっていかがなものか。選挙せんきょ目当めあのであれば立憲りっけん民主みんしゅとう不信任ふしんにん決議けつぎあん賛成さんせいするとうへの国民こくみんはさらにきびしくなる。きぜんと対応たいおうしていきたい」とべました。

自民じみん 高木たかぎ国対こくたい委員いいんちょう堂々どうどうけて否決ひけつさせてもらう」

自民党じみんとう高木たかぎ国会こっかい対策たいさく委員いいんちょう記者きしゃだんに対にたい岸田きしだ政権せいけんしっかり内閣ないかく運営うんえいしていて不信任ふしんにんにはまったたらない。与党よとうとして粛々しゅくしゅく否決ひけつすることにきる堂々どうどうけて否決ひけつさせてもらうというだけだ」とべました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあんも、提出ていしゅつされればすみやか否決ひけつするかんがしめしました。

一方いっぽう記者きしゃだん内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあん提出ていしゅつされた場合ばあい衆議院しゅうぎいん解散かいさん選択せんたくとしてありうるかと質問しつもんしたのに対にたい高木たかぎは「岸田きしだ総理そうり大臣だいじん適切てきせつ判断はんだんすることになる選択せんたくの1つだ」とべました。

自民じみん 高市たかいち政調せいちょう会長かいちょう着実ちゃくじつ成果せいかをあげてきている」

自民党じみんとう高市たかいち政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょう記者きしゃ会見かいけんで「岸田きしだ内閣ないかく去年きょねんあき発足ほっそく以降いこう国内外こくないがいとも相当そうとうきびしい多事たじ多難たなんなか着実ちゃくじつ成果せいかをあげてきており、けっして不信任ふしんにんにはあたいしない。物価ぶっかだか対策たいさくでもわたしたちは着実ちゃくじつ対策たいさくってきている」とべました。

自民じみん 梶山かじやま幹事かんじちょう代行だいこう参院さんいんせん目当めあなら国民こくみんきびしく」

自民党じみんとう梶山かじやま幹事かんじちょう代行だいこう記者きしゃ会見かいけんで「どのような事実じじつ関係かんけい根拠こんきょもとづいて提出ていしゅつするつもりなのかまった理由りゆうがわからない。立憲りっけん民主みんしゅとう共産党きょうさんとう参議院さんぎいん選挙せんきょ協力きょうりょく目当めあ不信任ふしんにん決議けつぎあん提出ていしゅつするならば、国民こくみんはより一層いっそうきびしくなるのではないか。ほか野党やとう同調どうちょうできるのか疑問ぎもんであり粛々しゅくしゅく否決ひけつしたい」とべました。

公明こうめい 山口やまぐち代表だいひょう与党よとう結束けっそくして国民こくみん生活せいかつまもことが大事だいじ

公明党こうめいとう山口やまぐち代表だいひょう記者きしゃだんに対にたい政府せいふ与党よとう連絡れんらく会議かいぎでの結論けつろん否決ひけつするということだ。与党よとう結束けっそくして国民こくみん生活せいかつまもことが大事だいじだというのが共通きょうつう認識にんしきであり、与党よとう公明党こうめいとうとしては機敏きびん国民こくみんこえ集約しゅうやくして政策せいさく実現じつげんし、効果こうかげている。国民こくみん自信じしんってつたえていきたい」とべました。

維新いしん 藤田ふじた幹事かんじちょう政治せいじてき茶番ちゃばんげきちか

日本にっぽん維新いしんかい藤田ふじた幹事かんじちょう記者きしゃ会見かいけんで「いつも国会こっかい会期かいきまつ提出ていしゅつされているが、衆議院しゅうぎいん解散かいさんされたとしても選挙せんきょ準備じゅんびができていないなか無責任むせきにん提出ていしゅつするのは政治せいじてき茶番ちゃばんげきちかい。岸田きしだ内閣ないかく全面ぜんめんてき肯定こうていする毛頭もうとう手段しゅだんとしては慎重しんちょうかんがえるべきだ」とべました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあんについて「『10ぞう10げん』を否定ひていする発言はつげんなど説明せつめい責任せきにんわれるものでつよ態度たいどのぞべきだが、不信任ふしんにんあんという手段しゅだんがいいのか党内とうない意見いけんいて最終さいしゅうてき態度たいどめたい」とべました。

国民こくみん 古川ふるかわ国対こくたい委員いいんちょう対応たいおうはあすの役員やくいんかいめる

国民こくみん民主みんしゅとう古川ふるかわ国会こっかい対策たいさく委員いいんちょう記者きしゃ会見かいけんで、内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんについて「ただ提出ていしゅつして姿勢しせいしめというのは従来じゅうらい野党やとうぞうわらないという印象いんしょうしかたれないのではないか」とべました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにんあんについて「細田ほそだ議長ぎちょうの『10ぞう10げん』などに関にかんする発言はつげんかなりまえはなしであり、それ理由りゆうにするのであれば、その時点じてん提出ていしゅつしていないとおかしい」と指摘してきしました。

そのうえで、それぞれ不信任ふしんにんあんへのとう対応たいおうについては9にち役員やくいんかいめる方針ほうしんあきらかにしました。

共産きょうさん 穀田こくた国対こくたい委員いいんちょう不信任ふしんにん当然とうぜんだ」

共産きょうさんとう穀田こくた国会こっかい対策たいさく委員いいんちょう記者きしゃ会見かいけんで、内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんについて「岸田きしだ政権せいけんてき基地きち攻撃こうげき能力のうりょく保有ほゆうろんなどだい軍拡ぐんかく改憲かいけんだい合唱がっしょう先頭せんとうっているてん不信任ふしんにん当然とうぜんだ」とべ、賛成さんせいするかんがしめしました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあんについては「議長ぎちょう資質ししつけるというてんでの認識にんしき一致いっちしており賛成さんせいする。われわれは国会こっかい品位ひんい権威けんいいちじるしくそこなうセクハラ疑惑ぎわくいちばん問題もんだいだとかんがえている」とべました。

社民しゃみん 福島ふくしま党首とうしゅ不信任ふしんにん十分じゅうぶんあたいする

社民しゃみんとう福島ふくしま党首とうしゅ記者きしゃ会見かいけんで、内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんについて「岸田きしだ内閣ないかくは、物価ぶっかだかやインフレのなかで、らしに対にたいする配慮はいりょまったなく、不信任ふしんにん十分じゅうぶんあたいする。また憲法けんぽう改正かいせいまえのめりあることや、てき基地きち攻撃こうげき能力のうりょく保有ほゆうかく共有きょうゆうそれ防衛ぼうえい予算よさん大幅おおはば増額ぞうがくなど議論ぎろんっかろうとしていることも不信任ふしんにんおおきな理由りゆうだ」とべ、賛成さんせいする意向いこうあきらかにしました。

また細田ほそだ衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに対にたいする不信任ふしんにん決議けつぎあんについても「セクハラの問題もんだいは、企業きぎょうであれば調査ちょうさ委員いいんかいげられ、本人ほんにん説明せつめいするものだが、細田ほそだ議長ぎちょう説明せつめい責任せきにん一切いっさいくしておらず、世間せけん常識じょうしき価値かちかんとずれている」とべ、賛成さんせいするかんがしめしました。

内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあん」とは

内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんは、内閣ないかく信任しんにんできないとする衆議院しゅうぎいん意思いし表明ひょうめいする議案ぎあんです。

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん51にん以上いじょう賛同さんどうがあれば提出ていしゅつできます。

決議けつぎあんが、衆議院しゅうぎいんほん会議かいぎ出席しゅっせき議員ぎいん半数はんすう可決かけつされると、内閣ないかくは10にち以内いない衆議しゅうぎいん解散かいさんするか、そう辞職じしょくしなければならないと憲法けんぽう規定きていされています。

与野党よやとう攻防こうぼうヤマ場やまば
内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんは、そのとき政治せいじ情勢じょうせいおうじておも野党やとうがわが、そのとき内閣ないかく政策せいさく対応たいおうまかせられないとして提出ていしゅつします。

国会こっかい会期かいきまつ直前ちょくぜんされることがおおく、終盤しゅうばん国会こっかい与野党よやとう攻防こうぼうヤマ場やまばとなっています。

とく選挙せんきょまえには対立たいりつはげしくなります。

一方いっぽうで、国会こっかい議員ぎいんからは「可決かけつ見込みこがないなか国会こっかい会期かいきまつ年中ねんじゅう行事ぎょうじのように内閣ないかく不信任ふしんにんあん提出ていしゅつするのは国民こくみん理解りかいられない」という指摘してきています。

内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあん否決ひけつされたケース
2021ねんは、10つき衆議院しゅうぎいん選挙せんきょおこなわれましたが、そのまえ国会こっかい会期かいきまつ前日ぜんじつ、6つき15にち立憲りっけん民主みんしゅとうなど野党やとう4とうが、かん内閣ないかく新型しんがたコロナウイルス対応たいおう失策しっさくかさねているなどとして、内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあん提出ていしゅつしました。

これけて、衆議院しゅうぎいんほん会議かいぎ審議しんぎおこなわれました。

立憲りっけん民主みんしゅとう枝野えだの代表だいひょうは、およそ1時間じかんはんにわたって趣旨しゅし弁明べんめいおこない「補正ほせい予算よさんなど国会こっかいたさなければならない案件あんけん山積さんせきしており、戦後せんご最大さいだい危機ききもとで、会期かいき延長えんちょう拒否きょひし、国会こっかいじようとしているのは到底とうてい容認ようにんできない。かん総理そうり大臣だいじん有事ゆうじのリーダーとして失格しっかくで、即刻そっこくその地位ちいようつよもとめる」とべました。

これに対にたい自民党じみんとう柴山しばやま幹事かんじちょう代理だいりは「かん内閣ないかく総力そうりょくをあげて新型しんがたコロナウイルスの1にちはや収束しゅうそくと、国民こくみん安心あんしんできる日常にちじょう取り戻とりもどことをさい優先ゆうせん取り組とりくんできた。このコロナ内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんこと自体じたい国民こくみん政治せいじに対にたいする信頼しんらいそこなわせるという理解りかいはないのか」と反論はんろんしました。

このあと記名きめい投票とうひょうによる採決さいけつおこなわれた結果けっか内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎあんは、自民じみん公明こうめいりょうとう日本にっぽん維新いしんかいなど反対はんたい多数たすう否決ひけつされました。

内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎ可決かけつされたケース
戦後せんご内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎ可決かけつされたのは4かいあります。

▽1948ねん昭和しょうわ23ねん)のだい2吉田よしだ内閣ないかく
▽1953ねん昭和しょうわ28ねん)のだい4吉田よしだ内閣ないかく
▽1980ねん昭和しょうわ55ねん)のだい2大平おおひら内閣ないかく
▽1993ねん平成へいせい5ねん)の宮沢みやざわ内閣ないかく

いずれ不信任ふしんにん決議けつぎけて、衆議院しゅうぎいん解散かいさんされました。

1993ねん6つきに、宮沢みやざわ内閣ないかくに対にたいして野党やとうがわ提出ていしゅつした不信任ふしんにん決議けつぎあんは、衆議院しゅうぎいんしょう選挙せんきょせい導入どうにゅうすることなどはしらとした政治せいじ改革かいかくをめぐる自民党じみんとうない対立たいりつなどから、当時とうじ羽田はたなど、自民党じみんとうの39にん賛成さんせいして可決かけつされました。

このときは、羽田はた所属しょぞくしていた2にん閣僚かくりょう不信任ふしんにん決議けつぎあん賛成さんせいしました。

宮沢みやざわ総理そうり大臣だいじんは、これけて衆議しゅうぎいん解散かいさんそう選挙せんきょ踏み切ふみきりましたが、羽田はたなど離党りとうして新党しんとう結成けっせいしたことから、自民党じみんとう半数はんすう割り込わりこみました。

そして自民じみん共産きょうさんの7とう・1会派かいは連立れんりつ細川ほそかわ内閣ないかく誕生たんじょうし、自民党じみんとう結党けっとうから38ねんで、はじめて野党やとうてんじる事態じたいとなりました。

一方いっぽう参議院さんぎいんで、内閣ないかく信任しんにんできないなどとして総理そうり大臣だいじんに対にたいする問責もんせき決議けつぎあん提出ていしゅつされることがありますが、かり可決かけつされても、衆議しゅうぎいんでの内閣ないかく不信任ふしんにん決議けつぎのような法的ほうてき拘束こうそくりょくはありません。

※(肩書かたがき当時とうじ
ソース:NHK ニュース