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中国 国防相「台湾を分裂させようとするなら徹底的に戦う」
2022-06-12 03:41:48

中国の魏鳳和国防相は、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で講演し「何者かが台湾を分裂させようとするならば、代価を惜しまず徹底的に戦う」と述べ、台湾への関与を強めるアメリカを念頭に強くけん制しました。
シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で12日講演した魏鳳和国防相は、台湾について「台湾は中国の内政であり、祖国の統一は絶対に実現しなければならない。平和的統一は中国の人々の最大の願いであり、われわれは最大の努力をしている」と述べた一方「何者かが台湾を分裂させようとするならば、代価を惜しまず徹底的に戦う」と強調しました。
そのうえで「ある国は『1つの中国』という原則と約束に背き、台湾を分裂させる勢力への逆行を容認している。国家の主権と領土の一体性を守るという中国軍の決意と強大な能力を見くびるべきではない」と述べ、台湾への関与を強めるアメリカを念頭に強くけん制しました。
また、アメリカに対し「中国を攻撃して中傷し、力で押さえつけ、内政に干渉しないよう求める」と警告しながらも「両国の軍は相互信頼を高めながら誤った判断を避け、リスクをコントロールして摩擦と衝突を防ぐべきだ。中国はアメリカと健全で安定した大国関係を構築することを望む」と述べ、両国関係を安定させたいという意欲をにじませました。
中国 アメリカとの対抗意識し軍事力強化進める
中国は「今世紀半ばまでに世界一流の軍隊をつくる」という目標を掲げ、ことしの国防費も日本円で26兆円余りの予算となるなど、とりわけアメリカとの対抗を意識しながら、軍事力の強化を進めています。
中国は台湾海峡での有事を念頭に、アメリカ軍の部隊などを寄せつけないようにするいわゆる「接近拒否戦略」をとっていて、2018年には、アメリカ軍の基地があるグアムを射程に収め「グアムキラー」とも呼ばれる中距離弾道ミサイル「東風26」を配備したほか、去年、迎撃がより難しいとされる「極超音速ミサイル」の発射実験を行ったことが伝えられるなど、最新兵器の開発に力を入れています。
さらに中国は、2012年に就役した初の空母「遼寧」に続いて19年には「山東」を就役させたほか、これら2隻より大型で艦載機を加速して発進させることができる電磁式の「カタパルト」を備えた3隻目の空母が近く進水する可能性が共産党系メディアで伝えられるなど、海軍力についても急速に軍備を増強しています。
また、最近では、ことし4月に南太平洋の戦略的要衝とされるソロモン諸島と安全保障に関する協定を結ぶなど太平洋の島しょ国への影響力の拡大も図っています。
一方、中国の軍事力をめぐっては、国防費の詳しい内訳が公表されていないことなどから、国際社会からは「透明性に欠ける」といった根強い批判が上がっています。
中国は台湾海峡での有事を念頭に、アメリカ軍の部隊などを寄せつけないようにするいわゆる「接近拒否戦略」をとっていて、2018年には、アメリカ軍の基地があるグアムを射程に収め「グアムキラー」とも呼ばれる中距離弾道ミサイル「東風26」を配備したほか、去年、迎撃がより難しいとされる「極超音速ミサイル」の発射実験を行ったことが伝えられるなど、最新兵器の開発に力を入れています。
さらに中国は、2012年に就役した初の空母「遼寧」に続いて19年には「山東」を就役させたほか、これら2隻より大型で艦載機を加速して発進させることができる電磁式の「カタパルト」を備えた3隻目の空母が近く進水する可能性が共産党系メディアで伝えられるなど、海軍力についても急速に軍備を増強しています。
また、最近では、ことし4月に南太平洋の戦略的要衝とされるソロモン諸島と安全保障に関する協定を結ぶなど太平洋の島しょ国への影響力の拡大も図っています。
一方、中国の軍事力をめぐっては、国防費の詳しい内訳が公表されていないことなどから、国際社会からは「透明性に欠ける」といった根強い批判が上がっています。
ソース:NHK ニュース