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ネットカフェ立てこもり “死刑や無期懲役になりたかった”
2022-06-22 08:30:22

21日夜、埼玉県川越市のインターネットカフェで、42歳の男の容疑者が20代の女性従業員を人質にとって立てこもりましたが、警察はおよそ5時間後に突入し、監禁の疑いで逮捕しました。
捜査関係者によりますと、容疑者は10年前にも愛知県の信用金庫で人質立てこもり事件を起こしていて、調べに対し「死刑や無期懲役になりたかった」などと供述しているということです。
捜査関係者によりますと、容疑者は10年前にも愛知県の信用金庫で人質立てこもり事件を起こしていて、調べに対し「死刑や無期懲役になりたかった」などと供述しているということです。
逮捕されたのは、住所・職業不詳の長久保浩二容疑者(42)です。
警察によりますと、長久保容疑者は21日午後10時ごろ、埼玉県川越市のインターネットカフェ「快活CLUB川越脇田新町店」の個室ブースで、アルバイトの20代の女性従業員を人質にとって立てこもりました。
個室には内側から鍵がかけられ、警察はインターフォンなどを通じて説得にあたっていましたが、およそ5時間後の22日午前3時すぎ、容疑者がドアを開けた隙に捜査員が突入し、監禁の疑いで逮捕しました。
女性従業員は保護され、命に別状はないということです。
容疑者は10年前の2012年、愛知県豊川市の信用金庫で客などを人質にとって、およそ13時間にわたって立てこもったとして、懲役9年の判決を受け、ことし4月に出所したばかりでした。
調べに対し「自分の人生に嫌気が差した。事件を起こせば刑務所に戻れると思った」と供述しているということです。
また「死刑や無期懲役になりたかった」と供述していることも、捜査関係者への取材で新たに分かりました。
容疑者は21日の午前中から個室を利用していて、女性従業員が隣の部屋で清掃作業をしていたところにカッターナイフを持って押し入り、立てこもったということで、警察が詳しいいきさつを調べています。
専門家「防犯対策取れるよう自治体が条例で規制すること必要」

今回の事件について、行政法が専門で、インターネットカフェの規制に詳しい関東学院大学の出石稔教授は「インターネットカフェは、本来インターネットを楽しむ空間を提供するという場所だが、プライバシーが完全に保護された快適な空間だということを売りにしてきた。そうした中で立てこもり事件が2年連続で起きたり、性風俗の場になったりするなど本来と違う目的で利用されている問題が顕在化している」と指摘しました。
そして、インターネットカフェが自宅を持たない生活困窮者に寝泊まりする場所を提供してきたという側面もあり、そうした人への対応は必要だとしたうえで「コロナ禍でリモートワークのスペースとして使われることもあり、インターネットカフェ自体の利便性はよくわかるので、だからこそその利便性に合った使い方がされるべきだと思う。インターネットカフェの本来の利用目的を踏まえて、防音や鍵のついた空間が本当に必要なのかどうか考えるべきで、個室入り口の上部や下部に一定の隙間を設けたり、内部からの施錠ができない構造にするなど、防犯対策が取れるよう自治体が条例で規制することが必要ではないか」と話していました。
そして、インターネットカフェが自宅を持たない生活困窮者に寝泊まりする場所を提供してきたという側面もあり、そうした人への対応は必要だとしたうえで「コロナ禍でリモートワークのスペースとして使われることもあり、インターネットカフェ自体の利便性はよくわかるので、だからこそその利便性に合った使い方がされるべきだと思う。インターネットカフェの本来の利用目的を踏まえて、防音や鍵のついた空間が本当に必要なのかどうか考えるべきで、個室入り口の上部や下部に一定の隙間を設けたり、内部からの施錠ができない構造にするなど、防犯対策が取れるよう自治体が条例で規制することが必要ではないか」と話していました。
ソース:NHK ニュース