“ウェブスキミング”でクレカ情報を不正入手か 全国初の検挙
2023-11-15 08:50:43

逮捕されたのは、埼玉県草加市の無職、大熊翔容疑者(26)です。
警察によりますと、去年10月から11月にかけて、音楽グループの公式サイトに不正なプログラムを仕掛け、サイトを通じて商品を購入した京都府内の3人のクレジットカード番号などを不正に入手したとして、不正指令電磁的記録供用などの疑いが持たれています。
不正に入手したとみられるクレジットカードの情報が、匿名の掲示板に100件以上書き込まれているのを警察がサイバーパトロールで見つけ、捜査を進めていました。
調べに対し「興味本位でサイトに不正プログラムを設置して、他人のカード情報を盗んだ」と容疑を認めているということです。
正規のサイトに不正なプログラムを仕掛けて利用者の情報を抜き取る手口は「ウェブスキミング」と呼ばれ、京都府警によりますと、検挙するのは全国で初めてだということです。
警察は不正に得た情報の使いみちなどについて捜査しています。
大熊容疑者は都内の大学にファックスで爆破予告を送ったほか、不正に得たクレジットカード情報で買い物をしたなどとしてこれまでに威力業務妨害などの罪で起訴され裁判が進められています。
ウェブスキミングとは
正規のサイトに不正なプログラムを仕掛けてクレジットカード番号などの情報を抜き取る手口は「ウェブスキミング」と呼ばれ、警察が注意を呼びかけています。
ネット上で不正に個人情報を入手する手口は偽のサイトを使った「フィッシング詐欺」が知られていますが、「ウェブスキミング」は正規のサイトに不正なプログラムを仕掛けるもので、利用者だけでなく、サイトの管理者も気付きにくいのが特徴です。
警察によりますと、被害を防ぐには、サイトの管理者が不正なプログラムを仕掛けられないよう、セキュリティー対策をとる必要があるということです。
また利用者側は、カード情報が抜き取られ利用された場合に気づけるようにクレジットカードの利用明細をこまめに確認するほか、カードで決済した際にメールなどで通知が来るよう設定することが必要で、警察は身に覚えのない利用があればすぐにカード会社や警察に相談するよう呼びかけています。