千賀滉大所属のメッツ 一番乗りでリーグ優勝決定S進出決める
2024-10-10 03:13:16

プレーオフにワイルドカードで進出したメッツは、東部地区を制したフィリーズと地区シリーズで対戦し、千賀投手が先発登板した第1戦と第3戦に勝って2勝1敗としています。
リーグ優勝決定シリーズ進出にメッツが王手をかけて9日、本拠地のニューヨークで行われた第4戦は4回にフィリーズに1点を先制される展開となりました。
それでもメッツ打線は6回、ヒットとフォアボールなどで1アウト満塁とチャンスを作ると1番のリンドー選手がフィリーズの3人目、エステベス投手のストレートを振り抜き右中間へ運ぶ満塁ホームランで4対1と逆転しました。
メッツはそのリードを最後まで守り、4対1で勝って対戦成績を3勝1敗とし、両リーグ通じて一番乗りでリーグ優勝決定シリーズに進みました。
メッツがリーグ優勝決定シリーズに進むのは9年ぶりです。
“ミラクルメッツ” 5勝のうち4勝が逆転勝ち
メッツはレギュラーシーズンの最終日にナショナルリーグの第6シードでワイルドカードのプレーオフ進出を決めたあと、上位チームを次々と破って2015年以来、9年ぶりにリーグ優勝決定シリーズに進出しました。
プレーオフでは5勝のうち4勝が逆転勝ちで、球団が初めてワールドシリーズ制覇を果たした1969年の“ミラクルメッツ”をほうふつとさせる勢いを見せています。
メッツは先月30日にブレーブスとのダブルヘッダーで1勝1敗としてワイルドカードの最後のいすを勝ち取り、翌日から中部地区を制したブルワーズとのワイルドカードシリーズに臨みました。
1勝1敗で迎えた第3戦は、0対2と追い詰められた9回に4番のアロンゾ選手がスリーランホームランを打って土壇場で逆転し、まずは最初の下克上を達成して地区シリーズに進出しました。
東部地区優勝のフィリーズとの顔合わせとなった地区シリーズでは、中1日という日程にも選手たちは疲れも見せず、レギュラーシーズンでは6ゲーム差をつけられた相手に対して3勝1敗で再び下克上を実現しました。
特にプレーオフでは、ここまでの5勝のうち4勝が逆転勝ちで、アメリカメディアは1969年の“ミラクルメッツ”を引用して、ことしのチームの快進撃を伝えています。
メッツは1962年にニューヨークで創設されましたが、最初の7年間は当時のナショナルリーグ10チームのうち最下位が5回、9位が2回と苦しみ、「お荷物球団」とも呼ばれていました。
しかし、1969年はエースのトム・シーバー投手が25勝を挙げるなど、強力な投手陣を擁してレギュラーシーズンで100勝をマークして初めての地区優勝を達成。
ポストシーズンでもその勢いのまま球団創設8年目で初めてワールドシリーズ制覇を成し遂げ、その快進撃は“ミラクルメッツ”とたたえられました。
優勝パレードが行われた日の天気予報の「ニューヨークは晴れ、ところによって紙吹雪」というフレーズは、今なお野球ファンの間で語り継がれています。
ニューヨーク出身の投資家、スティーブン・コーエン氏が2020年に球団を買収して4年。
豊富な資金力で進めた積極的な補強がなかなか結果に結び付かないシーズンが続きましたが、ここに来て1969年と、1986年以来、3回目のワールドチャンピオンに向けて勢いを見せています。